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公開番号2025010541
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-21
出願番号2024187462,2023006446
出願日2024-10-24,2023-01-19
発明の名称二酸化炭素を使用するエタンの酸化脱水素
出願人8 リバーズ キャピタル,エルエルシー
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07C 5/48 20060101AFI20250110BHJP(有機化学)
要約【課題】穏やかな酸化剤として二酸化炭素を利用する、エタンの脱水素による化学品生産に適切な方法およびシステムを提供する。
【解決手段】エタンおよび二酸化炭素は触媒反応器中で反応して、少なくともエチレンおよび二酸化炭素を含む反応生成物流を生成する。二酸化炭素は、触媒反応器中へ戻されて再循環されるために分離され得、エチレンは様々なプロセスユニットを使用して改良され得る。反応生成物流からの熱は、触媒反応器で必要とされる追加の加熱の量を低減することを含む、さらなる使用のために再循環され得る。一酸化炭素、水素、合成ガス、メタノール、メタン、エタン、およびさらにはより重い炭化水素などの追加の材料が提供され得る。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
化学品生産のための方法であって、前記方法は、
提供される二酸化炭素の量が、炭化水素との完全な反応のために化学量論的に必要な量を超えるようなモル比で、前記炭化水素および二酸化炭素を反応器中へ提供することと、
触媒の存在下において前記反応器中で前記炭化水素を前記二酸化炭素と反応させて、オレフィン、水、および二酸化炭素を含む反応生成物流を形成することと、
前記反応生成物流を一次熱交換器に通してそこから熱を取り出すことと、
前記反応生成物流中に存在する水および随意に任意のさらなる凝縮物を除去することと、
前記反応生成物流を少なくとも20バールの圧力に圧縮することと、
分離ユニット中で前記反応生成物流から二酸化炭素を分離して前記オレフィンを含む改良流を提供することと、
を含む、方法。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記反応生成物流から取り出された熱を使用して前記反応生成物流から分離された二酸化炭素の少なくとも一部を加熱して加熱された二酸化炭素流を形成することと、
前記加熱された二酸化炭素流を前記反応器中へ戻して再循環させることと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記加熱された二酸化炭素流を前記反応器中へ戻して再循環させることは、
前記加熱された二酸化炭素流を前記反応器に直接注入すること、
前記加熱された二酸化炭素流を二酸化炭素源に注入すること、
前記加熱された二酸化炭素流を、二酸化炭素源から前記反応器へ二酸化炭素を送達する二酸化炭素ラインに注入すること、
前記加熱された二酸化炭素流を前記炭化水素の源に注入すること、および
前記加熱された二酸化炭素流を、前記炭化水素の源から前記反応器へ前記炭化水素を送達する炭化水素ラインに注入すること
のうち1つ以上を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記加熱された二酸化炭素流の少なくとも一部は、前記加熱された二酸化炭素流から、前記反応器中へ通される1つ以上の流れへの熱伝達のために構成されたラインヒータに通される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記反応器は、固定床反応器触媒反応器または流動床触媒反応器である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記反応生成物流は、500℃~800℃の温度にある、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記反応生成物流は、前記反応器を出る反応生成物の全質量に基づいて、10~60質量%の二酸化炭素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記一次熱交換器は、移送ライン交換器(TLE)である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記一次熱交換器を出る反応生成物流は、200℃~400℃の温度にある、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記反応生成物中に存在する水および随意に任意のさらなる凝縮物を除去することは、前記反応生成物流を凝縮ユニットに通すことを含む、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、化学品生産プロセスを提供する。具体的には、本開示は、酸化剤としてCO

を利用する化学変換プロセスに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
多くの化学変換プロセスは、非常に大量のエネルギーを消費し、様々な汚染物質の供給源でもあり得る。例えば、エチレンを発生させるための既知の方法は、エタンまたはナフサの水蒸気分解を含み、そのようなプロセスは、世界のエネルギー生産の1%も消費することが知られている。プロセスは、著しい二酸化炭素の放出ももたらす。加えて、分解プロセスで使用される触媒の(ブードア反応を介する)炭素コーキングは、触媒の失活をもたらし得、プロセスのコストをさらに上昇させ得る。したがって、当該技術分野において、さらなる化学変換プロセスに対するニーズが依然として存在する。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、エタン(C



)を出発物質として利用する化学品生産プロセスに関する。例えば、本開示は、エタンを出発物質として利用するエチレン(C



)の生産を提供し得る。本プロセスは、化学品生産のエネルギー必要量を低減し得、触媒失活を防止し得、二酸化炭素(CO

)を(生成する代わりに)消費し得、(例えば、水性ガスシフト反応を介して)水素ガスおよび/または(逆水性ガスシフトに続くメタノール合成を介して)メタノールなどの、他の有益な商品材料を発生させ得る。
【0004】
1つ以上の実施形態では、本開示の方法は、エタンの酸化脱水素(ODH)を行うための穏やかな酸化剤として二酸化炭素を利用し得、したがってエタンCO

分解を通じるエチレンの生産を達成し得る。方法は、エタンおよび二酸化炭素を好適な反応器中へ提供すること、ならびに好適な熱源(例えば、集光型太陽エネルギー、燃焼、地熱、または工業熱源)から供給される熱を利用することを含み得る。エタンおよび二酸化炭素の一方または両方は、反応器中へ通る前に、熱交換器を通ることになどよって加熱され得、これは変換方法のさらなる段階から回収された廃熱を利用してよい。反応器中のエタンの酸化脱水素(ODH)は、エチレン、未変換エタン、二酸化炭素、一酸化炭素(CO)、水素(H

)、メタン(CH

)、水(H

O)、ならびに使用される触媒および全体の反応条件に依存しておそらく微量のより重い炭化水素を含む、多数の生成物をもたらし得る。
【0005】
有利には、反応条件は、反応生成物の所望の比率に反応を促すように最適化され得る。例えば、いくつかの実施形態では、エチレン、一酸化炭素、および水が、一次反応生成物として存在し得る。そのような実施形態では、エチレンを単離するために、およびメタノールなどのさらなる材料の形成に残りの反応生成物を利用するために、様々な分離技術および変換技術が反応生成物に適用され得る。好ましい実施形態では、ODH反応は、反応生成物がより多くの反応生成物を含むように実行され得る。本明細書にさらに記載されるように、より複雑な反応生成物の混合物は、その後、所望の商品を単離し、熱を回収し、かつさらなる反応のために化学品を再循環させるために、さらに処理され得る。
【0006】
1つ以上の実施形態では、本開示は、具体的には、エタンからの化学品生産のための方法を提供し得る。例示的実施形態では、そのような方法は、提供される二酸化炭素の量が、エタンとの完全な反応のために化学量論的に必要な量を超えるようなモル比で、エタンおよび二酸化炭素を反応器中へ提供することと、触媒存在下、反応器中でエタンを二酸化炭素と反応させて、約450℃以上の温度で少なくともエチレンおよび二酸化炭素を含む反応生成物流を形成することと、反応生成物流を一次熱交換器に通してそこから熱を取り出すことと、反応生成物流中に存在する水および随意に任意のさらなる凝縮物を除去することと、反応生成物流を少なくとも20バールの圧力に圧縮することと、分離ユニット中で反応生成物流から二酸化炭素を分離して改良エチレン流を提供することと、反応生成物流から取り出された熱を使用して反応生成物流から分離された二酸化炭素の少なくとも一部を加熱して、加熱された二酸化炭素流を形成することと、加熱された二酸化炭素流を反応器中へ戻して再循環させることと、改良エチレン流をさらに処理して、生成された化学品として少なくともエチレンを提供することとを含み得る。さらなる実施形態では、方法は、以下の記述の1つ以上によって特徴付けられ得、それらは任意の順序または数で組み合わされ得る。
【0007】
反応器は、固定床反応器触媒反応器または流動床触媒反応器であり得る。
【0008】
反応生成物流は、約500℃~約800℃の温度であり得る。
【0009】
反応生成物流は、反応器を出る反応生成物の全質量に基づいて少なくとも10質量%の二酸化炭素を含み得る。
【0010】
反応生成物流は、反応器を出る反応生成物の全質量に基づいて、約10質量%~約60質量%の二酸化炭素を含み得る。
(【0011】以降は省略されています)

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