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公開番号2025009593
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023118682
出願日2023-07-03
発明の名称金属ダイカスト装置におけるガス抜き装置
出願人有限会社 サンエイ・モールド
代理人
主分類B22D 17/22 20060101AFI20250109BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】熔融金属材料を成形するダイカスト装置のキャビティーおよびランナー内部の空気およびガスを、複雑な装置を使用すること無く迅速容易に装置外部へ排出する機械的構造を追求する。
【解決手段】シリンダー1内の熔融金属をプランジャーによって金型内部のキャビティー8に送出するダイカスト装置において、固定型3に固定され端部が可動型4に面して開口しているシリンダー1の端部2に、シリンダー1の端部2内面から端部2に向けて搾設されたV字型の切り欠き5と、切り欠き5の端部2上の末端からシリンダー1の外部へ空気あるいはガスを排出するための排気溝6を設け、送出された熔融金属により圧縮された空気およびガスを切り欠き5,排気溝6を介してダイカスト装置外部へ排気するとともに、その減圧排気によってランナー7およびキャビティー8内の空気をも排出すべくする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダー1に熔融金属を充填してプランジャーで押し出してキャビティー8に送給する金属ダイカスト装置において、固定型3に設置されたシリンダー1の可動型4に対面する端部2にシリンダー1内部から端部2に開口する切り欠き5を搾設し、切り欠き5の端部2上の末端に連結して端部2上に排気溝6を設け、排気溝6を大気中に開放するとともにシリンダー1内部とランナー7およびキャビティー8を導通させてなる金属のダイカスト装置におけるガス抜き装置。
続きを表示(約 62 文字)【請求項2】
端部2が山形曲面により構成されている請求項1記載の金属のダイカスト装置におけるガス抜き装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はランナーおよびキャビティー内の有効な排気を行いうる金属のダイカスト装置におけるガス抜き装置に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
金属のダイカスト技術は比較的新規な工業技術ではあるが、多くの改良と技術知識の蓄積が行われた結果、金型内部あるいはその他の装置部分の空気圧を可能な限り引き下げて真空に近い状態に維持したり、或いは金型のキャビティー内部に不活性ガスを充填もしくは排気する手法により、より良い成形結果が得られることが技術的な常識になっており、それらの一方は真空ダイカストとか高真空ダイカストなどと呼称されており、そのための補助的な技術も各種研究されている。しかしながら、設備費用の問題、装置の効果と取り扱い並びにメンテナンスの問題によって、いずれのアイディアも完全とは言えず、より安価でより確実な金型内部の排気装置が待望されている。このような従来技術は特許文献1および特許文献2に示されている。
【0003】
また、各種ダイカスト成形において、溶融された材料はその材質に関係なく、充填されたキャビティー内部で発生したガス並びにキャビティー内部に存在していた気体が材料を変形させて巡回し、溶融材料の温度低下によって巡回が止み、最終的に成形品が完成される事が過去の実験から判明している。そのような例は特許文献3にしめされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5454068号公報
特開平7-40027号公報
特許第5413780号公報
特許第4085128号公報
特許第4096327号公報
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図7に示す一般的な従来の金属のダイカスト装置によると、キャビティーCをはじめとする金型内部の空間に存在する空気、水蒸気、もしくはその他のガス並びに液体からなる障害物質は、スリーブSからプランジャーPによって金型内部へ充填されるアルミ等の熔融金属Hに押されて、適宜設置した排気口Bからある程度金型外部へ排出されるが、スリーブS内において既に熔融金属Hに巻き込まれているガスや金型内部で高温の溶湯に接触して新たに発生する障害物質全てを抜くことはできず、それが湯流れの悪さや鋳巣の原因となって製品の歩留まりを悪化させている
【0007】
そのような状況を改善するために、真空ダイカスト並びにそれを更に改良した高真空ダイカスト等の技術が提案され、例えば図7のごとき一般的なダイカスト装置において、キャビティK内のガスを積極的に逃がし,内部の圧を低減させて湯流れを改善したり、更にシリンダーC及びキャビティーK内部の真空度を高めて、熔融金属Hからの脱ガスや巻き込み空気の除去や離型剤や潤滑剤から発生する有害物をできる限り少なくする手段を併用して、鋳巣の少ないダイカスト製品を得る努力がなされ、それなりの効果は得られたものの、ダイカスト装置のコスト増大や金型加工の費用増加の割に、それに見合うだけのめざましい歩留まりの改良は達成できず、現場では従来技術を踏襲してそれに各種の現場ノウハウを加味し、一定の歩留まりの悪さを想定した上でダイカスト加工を行う手法が継続されている。
【0008】
本件発明者はこれまでの継続的実験と研究により、特許文献4および特許文献5に示すごとき、切り欠きを利用した急激な減圧により加熱流体材料を使用した成形装置のランナー或いはキャビティー内の減圧を達成し、逐次その応用範囲を拡大して来たが、アルミニウムなどの金属を原料とするダイカストにおいては,その材料の重量、加工温度、加工圧力などの観点から、新たなるガス抜き装置の構造を発明するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0009】
図7に示した従来のダイカスト装置の概念図において、CはプランジャーDが内部で摺動できるシリンダーで、これは固定型Fと一体に形成されており、シリンダーCの内端は固定型Fと可動型Mにより形成されるキャビティーKに連続するランナーRに開口している。Pは可動型Mに設置された押し出しピン、Nは可動型Mに設置された中子である。また、Lはラドル、HはラドルLによってシリンダーC内に供給される熔融金属からなる材料である。
【0010】
このようなダイカスト装置において、本件発明者がこれまで開発してきた切り欠き型式のガス抜き装置はランナーR並びにキャビティーKの任意の位置に搾設できるが、そのような手法では金型ごとに切り欠き加工を施す必要があり、製造コストに影響が出る可能性がある。
(【0011】以降は省略されています)

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