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公開番号
2025007800
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023109432
出願日
2023-07-03
発明の名称
潤滑油組成物
出願人
出光興産株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C10M
105/04 20060101AFI20250109BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】高温での熱安定性に優れるといった特性を有する、トラクションドライブの潤滑により好適に使用し得る潤滑油組成物が求められている。
【解決手段】ビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体構造を有する合成油(A1)を含む基油(A)、フェノール系酸化防止剤(B)、及び芳香族アミン系酸化防止剤(C)を含有し、下記要件(I)を満たす、トラクションドライブの潤滑に用いられる潤滑油組成物。
・要件(I):CEC L-48-A-00に準拠した、130℃、96時間の測定条件でのCEC酸化試験の前後における、下記式(i)から算出される40℃における動粘度比が1.20未満である。
式(i):[40℃における動粘度比]=[前記CEC酸化試験後の前記潤滑油組成物の40℃における動粘度(mm
2
/s)]/[前記CEC酸化試験前の前記潤滑油組成物の40℃における動粘度(mm
2
/s)]
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体構造を有する合成油(A1)を含む基油(A)、フェノール系酸化防止剤(B)、及び芳香族アミン系酸化防止剤(C)を含有し、下記要件(I)を満たす、トラクションドライブの潤滑に用いられる潤滑油組成物。
・要件(I):CEC L-48-A-00に準拠した、130℃、96時間の測定条件でのCEC酸化試験の前後における、下記式(i)から算出される40℃における動粘度比が1.20未満である。
式(i):[40℃における動粘度比]=[前記CEC酸化試験後の前記潤滑油組成物の40℃における動粘度(mm
2
/s)]/[前記CEC酸化試験前の前記潤滑油組成物の40℃における動粘度(mm
2
/s)]
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
さらに下記要件(II)を満たす、請求項1に記載の潤滑油組成物。
・要件(II):CEC L-48-A-00に準拠した、130℃、96時間の測定条件でのCEC酸化試験の前後における、下記式(ii)から算出される酸価増加量が1.40mgKOH/g以下である。
式(ii):[酸価増加量(mgKOH/g)]=[前記CEC酸化試験後の前記潤滑油組成物の酸価(mgKOH/g)]-[前記CEC酸化試験前の前記潤滑油組成物の酸価(mgKOH/g)]
【請求項3】
成分(B)が、エステル基含有フェノール系酸化防止剤(B1)を含む、請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
【請求項4】
成分(B)中の成分(B1)の含有割合が、成分(B)の全量に対して、80~100質量%である、請求項3に記載の潤滑油組成物。
【請求項5】
成分(B)中のエステル基非含有のフェノール系酸化防止剤の含有割合が、成分(B)の全量に対して、0~10質量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項6】
成分(A)が、成分(A1)のみを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項7】
成分(A)が、成分(A1)と共に、さらに、ロンギフォレン構造を有する成分(A2)を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項8】
成分(B)と成分(C)の含有量比〔(B)/(C)〕が、質量比で、10/90~90/10である、請求項1~7のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の潤滑油組成物を、トラクションドライブの潤滑に適用する、トラクションドライブの潤滑方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、潤滑油組成物及びトラクションドライブの潤滑方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
トラクションドライブ方式の変速機は、潤滑油の油膜を介して動力を伝達する機構であり、ギヤによる動力伝達と比較して歯車の噛み合いによる騒音、振動が発生しないため高速回転に適しており、遊星ローラ型変速機やトロイダル型無段変速機が、産業機械、自動車、航空機等の分野で実用に供されている。
トラクションドライブ方式の変速機には、トルク伝達容量を確保する観点から高いトラクション係数を有することが求められ、高温下においても優れたトラクション性能を示すトラクションドライブ用流体として、例えば、特許文献1には、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン誘導体を含有するトラクションドライブ用流体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-17280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような状況下、トラクションドライブの使用環境では、動力源からの伝熱や回転によるせん断発熱によって、潤滑油の温度が上昇するため、高温での熱安定性に優れる特性を有する、トラクションドライブの動力伝達、潤滑に好適に使用し得る潤滑油組成物が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様として、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体構造を有する合成油を含む基油、フェノール系酸化防止剤、及び芳香族アミン系酸化防止剤を含有し、酸価増加量を所定値以下に低減したトラクションドライブの潤滑に用いられる潤滑油組成物を提供する。
より具体的には、本発明の一態様として、下記[1]~[9]を提供する。
[1]ビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体構造を有する合成油(A1)を含む基油(A)、フェノール系酸化防止剤(B)、及び芳香族アミン系酸化防止剤(C)を含有し、下記要件(I)を満たす、トラクションドライブの潤滑に用いられる潤滑油組成物。
・要件(I):CEC L-48-A-00に準拠した、130℃、96時間の測定条件でのCEC酸化試験の前後における、下記式(i)から算出される40℃における動粘度比が1.20未満である。
式(i):[40℃における動粘度比]=[前記CEC酸化試験後の前記潤滑油組成物の40℃における動粘度(mm
2
/s)]/[前記CEC酸化試験前の前記潤滑油組成物の40℃における動粘度(mm
2
/s)]
[2]さらに下記要件(II)を満たす、上記[1]に記載の潤滑油組成物。
・要件(II):CEC L-48-A-00に準拠した、130℃、96時間の測定条件でのCEC酸化試験の前後における、下記式(ii)から算出される酸価増加量が1.40mgKOH/g以下である。
式(ii):[酸価増加量(mgKOH/g)]=[前記CEC酸化試験後の前記潤滑油組成物の酸価(mgKOH/g)]-[前記CEC酸化試験前の前記潤滑油組成物の酸価(mgKOH/g)]
[3]成分(B)が、エステル基含有フェノール系酸化防止剤(B1)を含む、上記[1]又は[2]に記載の潤滑油組成物。
[4]成分(B)中の成分(B1)の含有割合が、成分(B)の全量に対して、80~100質量%である、上記[3]に記載の潤滑油組成物。
[5]成分(B)中のエステル基非含有のフェノール系酸化防止剤の含有割合が、成分(B)の全量に対して、0~10質量%である、上記[1]~[4]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[6]成分(A)が、成分(A1)のみを含む、上記[1]~[5]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[7]成分(A)が、成分(A1)と共に、さらに、ロンギフォレン構造を有する成分(A2)を含む、上記[1]~[5]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[8]成分(B)と成分(C)の含有量比〔(B)/(C)〕が、質量比で、10/90~90/10である、上記[1]~[7]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[9]上記[1]~[8]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物を、トラクションドライブの潤滑に適用する、トラクションドライブの潤滑方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様の潤滑油組成物は、例えば、130℃以上の高温環境下でも優れた熱安定性を有し、トラクションドライブの潤滑に好適に使用し得る。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に記載された数値範囲については、上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「好ましくは30~100、より好ましくは40~80」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。また、例えば、数値範囲として「好ましくは30以上、より好ましくは40以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは80以下である」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。
加えて、本明細書に記載された数値範囲として、例えば「60~100」との記載は、「60以上(60又は60超)、100以下(100又は100未満)」という範囲であることを意味する。
【0008】
本明細書において、動粘度及び粘度指数は、JIS K2283:2000に準拠して測定又は算出された値を意味する。
本明細書において、酸価は、JIS K2501:2003(電位差法)に準拠して測定された値を意味する。
【0009】
〔潤滑油組成物の構成〕
本発明の一態様の潤滑油組成物は、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン二量体構造を有する合成油(A1)(以下「成分(A1)」ともいう)を含む基油(A)(以下「成分(A)」ともいう)、フェノール系酸化防止剤(B)(以下「成分(B)」ともいう)、及び芳香族アミン系酸化防止剤(C)(以下「成分(C)」ともいう)を含有する、トラクションドライブの潤滑に用いられる潤滑油組成物であって、下記要件(I)を満たす。
・要件(I):CEC L-48-A-00に準拠した、130℃、96時間の測定条件でのCEC酸化試験の前後における、下記式(i)から算出される40℃における動粘度比が1.20未満である。
式(i):[40℃における動粘度比]=[前記CEC酸化試験後の前記潤滑油組成物の40℃における動粘度(mm
2
/s)]/[前記CEC酸化試験前の前記潤滑油組成物の40℃における動粘度(mm
2
/s)]
【0010】
一般的にトラクションドライブに用いられる潤滑油組成物には、低温から高温の広い温度範囲において安定した性能の発現が求められている。特に、潤滑油組成物の熱安定性について、120℃程度の環境下では良好な熱安定性を維持し得る潤滑油組成物であっても、130℃以上の高温環境下では熱安定性が低下することが分かった。
このような問題点に対して、本発明の一態様の潤滑油組成物は、基油として、成分(A1)を含み、酸化防止剤として、成分(B)及び(C)を併用して、要件(I)を満たすように調整することで、130℃以上の高温環境下でも優れた熱安定性を有し、当該課題の解決を図っている。
(【0011】以降は省略されています)
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