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公開番号
2025019989
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-07
出願番号
2024057059
出願日
2024-03-29
発明の名称
有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
出願人
出光興産株式会社
代理人
弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類
H10K
50/15 20230101AFI20250131BHJP()
要約
【課題】発光効率の向上が可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供すること。
【解決手段】
陽極3と発光層5との間に含まれる第一の層71と、第一の層71と発光層5との間に含まれる第二の層72と、陽極3と第一の層71との間に含まれる第三の層73とを有し、発光層5は遅延蛍光性の化合物を第二の化合物として含有し、発光層5中の第二の化合物の含有率が30質量%以上50質量%以下であり、第一の層71は第四の化合物を含み、第二の層72は第五の化合物を含み、第三の層73は第六の化合物を含み、これらの化合物は、数式(数41)及び数式(数42)を満たす有機エレクトロルミネッセンス素子。
(数41):|HOMO(M5)|≧5.70eV
(数42):NM
6
>NM
4
(HOMO(M5)は第五の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位であり、NM
4
は、第四の化合物の屈折率であり、NM
6
は第六の化合物の屈折率である。)
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
陽極と、陰極と、
前記陽極と前記陰極との間に含まれる発光層と、
前記陽極と前記発光層との間に含まれる第一の層と、
前記第一の層と前記発光層との間に含まれる第二の層と、
前記陽極と前記第一の層との間に含まれる第三の層と、を有し、
前記発光層は、遅延蛍光性の化合物を第二の化合物として含有し、
前記発光層中における前記第二の化合物の含有率が30質量%以上、50質量%以下であり、
前記第一の層は、第四の化合物を含み、
前記第二の層は、第五の化合物を含み、
前記第三の層は、第六の化合物を含み、
前記第四の化合物、前記第五の化合物、及び前記第六の化合物は、互いに異なり、
前記第四の化合物、前記第五の化合物、及び前記第六の化合物は、下記数式(数41)及び数式(数42)を満たす、
有機エレクトロルミネッセンス素子。
(数41):|HOMO(M5)|≧5.70eV
(数42):NM
6
>NM
4
(HOMO(M5)は、前記第五の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位であり、NM
4
は、前記第四の化合物の屈折率であり、NM
6
は前記第六の化合物の屈折率である。)
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記第四の化合物及び前記第五の化合物は、下記数式(数43)を満たす、
請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(数43):0<|HOMO(M4)-HOMO(M5)|≦0.40eV
(HOMO(M4)は、前記第四の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位であり、HOMO(M5)は、前記第五の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位である。)
【請求項3】
前記発光層中における前記第二の化合物の含有率が30質量%以上、45質量%以下である、
請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項4】
前記発光層中における前記第二の化合物の含有率が30質量%以上、40質量%以下である、
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項5】
前記第二の化合物は、下記数式(数44)を満たす、
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(数44):|HOMO(M2)|≧6.0eV
(HOMO(M2)は、前記第二の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位である。)
【請求項6】
前記発光層は、さらに第三の化合物を含有し、
前記第二の化合物及び前記第三の化合物は、互いに異なり、
前記第三の化合物は、下記数式(数45)を満たす、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(数45):|HOMO(M3)|≧5.8eV
(HOMO(M3)は、前記第三の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位である。)
【請求項7】
前記第二の化合物及び前記第三の化合物は、下記数式(数3)を満たす、
請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(数3):S
1
(M3)>S
1
(M2)
(S
1
(M2)は、前記第二の化合物の最低励起一重項エネルギーであり、S
1
(M3)は、前記第三の化合物の最低励起一重項エネルギーである。)
【請求項8】
前記第四の化合物及び前記第五の化合物は、下記数式(数46)を満たす、
請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(数46):|HOMO(M5)|>|HOMO(M4)|
(HOMO(M4)は、前記第四の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位であり、HOMO(M5)は、前記第五の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位である。)
【請求項9】
前記第二の化合物、前記第四の化合物及び前記第五の化合物は、下記数式(数47)を満たす、
請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(数47):|HOMO(M2)|>|HOMO(M5)|>|HOMO(M4)|(HOMO(M2)は、前記第二の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位であり、HOMO(M4)は、前記第四の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位であり、HOMO(M5)は、前記第五の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位である。)
【請求項10】
前記発光層は、さらに第一の化合物を含み、
前記第一の化合物及び前記第二の化合物は、互いに異なり、
前記第一の化合物は、下記数式(数21)を満たす、
請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(数21):|HOMO(M1)|≧5.25eV
(HOMO(M1)は、前記第一の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位である。)
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」という場合がある。)に電圧を印加すると、陽極から正孔が発光層に注入され、また陰極から電子が発光層に注入される。そして、発光層において、注入された正孔と電子とが再結合し、励起子が形成される。このとき、電子スピンの統計則により、一重項励起子が25%の割合で生成し、及び三重項励起子が75%の割合で生成する。
一重項励起子からの発光を用いる蛍光型の有機EL素子は、携帯電話及びテレビ等のフルカラーディスプレイへ応用されつつあるが、内部量子効率25%が限界といわれている。そのため、有機EL素子の性能を向上するための検討が行われている。
【0003】
例えば、一重項励起子に加えて三重項励起子を利用して、有機EL素子をさらに効率的に発光させることが期待されている。このような背景から、熱活性化遅延蛍光(以下、単に「遅延蛍光」という場合がある。)を利用した高効率の蛍光型の有機EL素子が提案され、研究がなされている。
TADF(Thermally Activated Delayed Fluorescence、熱活性化遅延蛍光)機構(メカニズム)は、一重項準位と三重項準位とのエネルギー差(ΔST)の小さな材料を用いた場合に、三重項励起子から一重項励起子への逆項間交差が熱的に生じる現象を利用するメカニズムである。熱活性化遅延蛍光については、例えば、『安達千波矢編、「有機半導体のデバイス物性」、講談社、2012年4月1日発行、261-268ページ』に記載されている。
熱活性化遅延蛍光性(TADF性)を示す化合物としては、例えば、分子内に、ドナー部位とアクセプター部位とが結合した化合物が知られている。
【0004】
例えば、特許文献1~2には、遅延蛍光性化合物を含有する発光層を備えた有機EL素子が記載されている。また、特許文献1~2には、特定の化合物を含有する電子障壁層を備えた有機EL素子が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2022/260117号
国際公開第2020/241580号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ディスプレイ等の電子機器の性能を向上させるために、有機EL素子の性能の更なる向上が要望されている。有機EL素子の性能としては、例えば、輝度、発光波長、色度、発光効率、駆動電圧、及び寿命が挙げられる。
【0007】
本発明の目的は、発光効率の向上が可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供すること、並びに当該有機エレクトロルミネッセンス素子を搭載した電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に含まれる発光層と、前記陽極と前記発光層との間に含まれる第一の層と、前記第一の層と前記発光層との間に含まれる第二の層と、前記陽極と前記第一の層との間に含まれる第三の層と、を有し、前記発光層は、遅延蛍光性の化合物を第二の化合物として含有し、前記発光層中における前記第二の化合物の含有率が30質量%以上、50質量%以下であり、前記第一の層は、第四の化合物を含み、前記第二の層は、第五の化合物を含み、前記第三の層は、第六の化合物を含み、前記第四の化合物、前記第五の化合物、及び前記第六の化合物は、互いに異なり、前記第四の化合物、前記第五の化合物、及び前記第六の化合物は、下記数式(数41)及び数式(数42)を満たす、有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
(数41):|HOMO(M5)|≧5.70eV
(数42):NM
6
>NM
4
(HOMO(M5)は、前記第五の化合物の最高被占軌道のエネルギー準位であり、NM
4
は、前記第四の化合物の屈折率であり、NM
6
は前記第六の化合物の屈折率である。)
【0009】
本発明の一態様によれば、本発明の一態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子を搭載した電子機器が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、発光効率の向上が可能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することができる。本発明の一態様によれば、当該有機エレクトロルミネッセンス素子を搭載した電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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