特許ウォッチ

公開番号2025032638
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023138034
出願日2023-08-28
発明の名称計算装置
出願人株式会社東芝
代理人弁理士法人iX
主分類H10N 60/10 20230101AFI20250305BHJP()
要約【課題】特性を向上可能な計算装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、計算装置は、素子部と、第1導電部と、第2導電部と、第1結合導電部と、制御部と、を含む。素子部は、第1構造体、第2構造体及び第1結合構造体を含む。第1構造体は、第1キャビティ共振器と、第1他キャビティ共振器と、第1結合器と、を含む。第2構造体は、第2キャビティ共振器と、第2他キャビティ共振器と、第2結合器と、を含む。第1結合構造体は、第1構造体と第2構造体とを結合可能である。制御部は、第1導電部に交流成分を含む第1交流信号を供給可能である。制御部は、第2導電部に交流成分を含む第2交流信号を供給可能である。制御部は、第1結合導電部に第1直流パルス信号を供給可能である。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項１】
素子部と、
第１導電部と、
第２導電部と、
第１結合導電部と、
制御部と、
を備え、
前記素子部は、第１構造体、第２構造体及び第１結合構造体を含み、
前記第１構造体は、
第１共振周波数を有する第１キャビティ共振器と、
第１他共振周波数を有する第１他キャビティ共振器と、
前記第１キャビティ共振器と前記第１他キャビティ共振器とを結合可能な第１結合器と、
を含み、
前記第１他共振周波数は、前記第１共振周波数よりも低く、
前記第２構造体は、
第２共振周波数を有する第２キャビティ共振器と、
第２他共振周波数を有する第２他キャビティ共振器と、
前記第２キャビティ共振器と前記第２他キャビティ共振器とを結合可能な第２結合器と、
を含み、
前記第２他共振周波数は、前記第２共振周波数よりも低く、
前記第１結合構造体は、前記第１構造体と前記第２構造体とを結合可能であり、
前記制御部は、前記第１導電部に交流成分を含む第１交流信号を供給可能であり、
前記制御部は、前記第２導電部に交流成分を含む第２交流信号を供給可能であり、
前記第１交流信号に応じて前記第１導電部から生じる第１磁界は、前記第１結合器に印加され、
前記第２交流信号に応じて前記第２導電部から生じる第２磁界は、前記第２結合器に印加され、
前記制御部は、前記第１結合導電部に第１直流パルス信号を供給可能であり、
前記第１直流パルス信号に応じて前記第１結合導電部から生じる第１結合磁界は、前記第１結合構造体に印加される、計算装置。
続きを表示（約 2,400 文字）【請求項２】
第１状態において、前記第１直流パルス信号が前記第１結合導電部に供給される前であり、
第２状態において、前記第１直流パルス信号が前記第１結合導電部に供給され、
前記第１状態における前記第１結合構造体の第１状態共振周波数と、前記第１他共振周波数と、の差は、前記第２状態における前記第１結合構造体の第２状態共振周波数と、前記第１他共振周波数と、の差よりも大きい、請求項１に記載の計算装置。
【請求項３】
前記第１結合構造体は、前記第１他キャビティ共振器及び前記第２キャビティ共振器と結合可能である、請求項１または２に記載の計算装置。
【請求項４】
前記第１結合器は、第１ジョセフソン接合と、前記第１ジョセフソン接合と並列に接続された第１他ジョセフソン接合と、を含み、
前記第２結合器は、第２ジョセフソン接合と、前記第２ジョセフソン接合と並列に接続された第２他ジョセフソン接合と、を含み、
前記第１結合構造体は、第１結合ジョセフソン接合と、前記第１結合ジョセフソン接合と並列に接続された第１結合他ジョセフソン接合と、を含む、請求項１に記載の計算装置。
【請求項５】
前記第１結合構造体は、第１結合ジョセフソン接合と、第１結合他ジョセフソン接合と、第１結合中間ジョセフソン接合と、を含み、
前記第１結合ジョセフソン接合の端部は、前記第１結合中間ジョセフソン接合の端部と接続され、
前記第１結合ジョセフソン接合の他端部は、前記第１結合他ジョセフソン接合の他端部と接続され、
前記第１結合他ジョセフソン接合の端部は、前記第１結合中間ジョセフソン接合の他端部と接続された、請求項１に記載の計算装置。
【請求項６】
前記第１結合器は、第１ジョセフソン接合と、第１他ジョセフソン接合と、第１中間ジョセフソン接合と、を含み、
前記第１ジョセフソン接合の端部は、前記第１中間ジョセフソン接合の端部と接続され、
前記第１ジョセフソン接合の他端部は、前記第１他ジョセフソン接合の他端部と接続され、
前記第１他ジョセフソン接合の端部は、前記第１中間ジョセフソン接合の他端部と接続された、請求項５に記載の計算装置。
【請求項７】
前記第２結合器は、第２ジョセフソン接合と、第２他ジョセフソン接合と、第２中間ジョセフソン接合と、を含み、
前記第２ジョセフソン接合の端部は、前記第２中間ジョセフソン接合の端部と接続され、
前記第２ジョセフソン接合の他端部は、前記第２他ジョセフソン接合の他端部と接続され、
前記第２他ジョセフソン接合の端部は、前記第２中間ジョセフソン接合の他端部と接続された、請求項６に記載の計算装置。
【請求項８】
素子部を備え、
前記素子部は、第１構造体、第２構造体及び第１結合構造体を含み、
前記第１構造体は、
第１共振周波数を有する第１キャビティ共振器と、
第１他共振周波数を有する第１他キャビティ共振器と、
前記第１キャビティ共振器と前記第１他キャビティ共振器とを結合可能な第１結合器と、
を含み、
前記第１他共振周波数は、前記第１共振周波数よりも低く、
前記第２構造体は、
第２共振周波数を有する第２キャビティ共振器と、
第２他共振周波数を有する第２他キャビティ共振器と、
前記第２キャビティ共振器と前記第２他キャビティ共振器とを結合可能な第２結合器と、
を含み、
前記第２他共振周波数は、前記第２共振周波数よりも低く、
前記第１結合構造体は、前記第１構造体と前記第２構造体とを結合可能である、計算装置。
【請求項９】
前記第１結合構造体は、第１結合ジョセフソン接合と、第１結合他ジョセフソン接合と、第１結合中間ジョセフソン接合と、を含み、
前記第１結合ジョセフソン接合の端部は、前記第１結合中間ジョセフソン接合の端部と接続され、
前記第１結合ジョセフソン接合の他端部は、前記第１結合他ジョセフソン接合の他端部と接続され、
前記第１結合他ジョセフソン接合の端部は、前記第１結合中間ジョセフソン接合の他端部と接続された、請求項８に記載の計算装置。
【請求項１０】
前記第１結合構造体は、第１結合部分、第１結合他部分、第１結合対向部分及び第１結合対向他部分を含み、
前記第１結合対向部分は、前記第１結合ジョセフソン接合の一端、及び、前記第１結合中間ジョセフソン接合の一端と電気的に接続され、
前記第１結合対向他部分は、前記第１結合他ジョセフソン接合の一端、及び、前記第１結合中間ジョセフソン接合の他端と電気的に接続され、
前記第１結合部分は、前記第１結合ジョセフソン接合の他端、及び、前記第１結合他ジョセフソン接合の他端と電気的に接続され、
前記第１結合他部分は、前記第１結合ジョセフソン接合の他端、及び、前記第１結合他ジョセフソン接合の他端と電気的に接続され、
前記第１結合部分は、前記第１他キャビティ共振器の第１他キャビティ共振器外囲器部材と電気的に接続され、
前記第１結合他部分は、前記第２キャビティ共振器の第２キャビティ共振器外囲器部材と電気的に接続され、
前記第１結合対向部分は、前記第１他キャビティ共振器の第１他キャビティ共振器内側部材と容量的に結合され、
前記第１結合対向他部分は、前記第２キャビティ共振器の第２キャビティ共振器内側部材と容量的に結合される、請求項５または９に記載の計算装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明の実施形態は、計算装置に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
例えば、複数の非線形素子を含む電子回路が計算装置に用いられる。電子回路及び計算装置において、特性の向上が望まれる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【０００３】
J. D. Teoh et al., arXiv: 2212.12077 (2022)
H. Goto, Physical Review Applied 18, 034038 (2022)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明の実施形態は、特性を向上可能な計算装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の実施形態によれば、計算装置は、素子部と、第１導電部と、第２導電部と、第１結合導電部と、制御部と、を含む。前記素子部は、第１構造体、第２構造体及び第１結合構造体を含む。前記第１構造体は、第１共振周波数を有する第１キャビティ共振器と、第１他共振周波数を有する第１他キャビティ共振器と、前記第１キャビティ共振器と前記第１他キャビティ共振器とを結合可能な第１結合器と、を含む。前記第１他共振周波数は、前記第１共振周波数よりも低い。前記第２構造体は、第２共振周波数を有する第２キャビティ共振器と、第２他共振周波数を有する第２他キャビティ共振器と、前記第２キャビティ共振器と前記第２他キャビティ共振器とを結合可能な第２結合器と、を含む。前記第２他共振周波数は、前記第２共振周波数よりも低い。前記第１結合構造体は、前記第１構造体と前記第２構造体とを結合可能である。前記制御部は、前記第１導電部に交流成分を含む第１交流信号を供給可能である。前記制御部は、前記第２導電部に交流成分を含む第２交流信号を供給可能である。前記第１交流信号に応じて前記第１導電部から生じる第１磁界は、前記第１結合器に印加される。前記第２交流信号に応じて前記第２導電部から生じる第２磁界は、前記第２結合器に印加される。前記制御部は、前記第１結合導電部に第１直流パルス信号を供給可能である。前記第１直流パルス信号に応じて前記第１結合導電部から生じる第１結合磁界は、前記第１結合構造体に印加される。
【図面の簡単な説明】
【０００６】
図１は、第１実施形態に係る計算装置を例示する模式的平面図である。
図２は、第１実施形態に係る計算装置の一部を例示する模式的斜視図である。
図３は、第１実施形態に係る計算装置を例示する模式的平面図である。
図４は、第１実施形態に係る計算装置を例示する模式的平面図である。
図５は、第２実施形態に係る計算装置を例示する模式的平面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００７】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【０００８】
（第１実施形態）
図１は、第１実施形態に係る計算装置を例示する模式的平面図である。
図２は、第１実施形態に係る計算装置の一部を例示する模式的斜視図である。
図１に示すように、実施形態に係る計算装置１１０は、素子部１０Ｅを含む。この例では、計算装置１１０は、第１導電部４１、第２導電部４２、第１結合導電部６１及び制御部７０をさらに含む。
【０００９】
素子部１０Ｅは、第１構造体１１、第２構造体１２及び第１結合構造体２１を含む。第１構造体１１は、第１共振周波数を有する第１キャビティ共振器１１Ｈと、第１他共振周波数を有する第１他キャビティ共振器１１Ｌと、第１結合器１１Ｃと、を含む。第１結合器１１Ｃは、第１キャビティ共振器１１Ｈと第１他キャビティ共振器１１Ｌとを結合可能である。第１他共振周波数は、第１共振周波数よりも低い。第１構造体１１は、２つのキャビティ共振器を含む、共振器ペアである。
【００１０】
第２構造体１２は、第２共振周波数を有する第２キャビティ共振器１２Ｈと、第２他共振周波数を有する第２他キャビティ共振器１２Ｌと、第２結合器１２Ｃと、を含む。第２結合器１２Ｃは、第２キャビティ共振器１２Ｈと第２他キャビティ共振器１２Ｌとを結合可能である。第２他共振周波数は、第２共振周波数よりも低い。第２構造体１２は、２つのキャビティ共振器を含む、別の共振器ペアである。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許