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公開番号2025026068
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023131420
出願日2023-08-10
発明の名称発光素子
出願人豊田合成株式会社
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類H10H 20/825 20250101AFI20250214BHJP()
要約【課題】電子ブロック機能の高い構造を有した発光素子を提供する。
【解決手段】発光素子は、基板と、基板上に設けられたn型層と、n型層上に設けられ、所定の発光波長の第1活性層と、第1活性層上に接して設けられ、ノンドープのIII族窒化物半導体からなり、第1活性層を透過しようとする電子をブロックする中間電子ブロック層と、中間電子ブロック層上に設けられ、ノンドープのInを含むIII族窒化物半導体からなる中間層と、中間層上に設けられ、第1活性層とは異なる発光波長の第2活性層と、第2活性層側から中間層または中間電子ブロック層に達する深さの溝と、第2活性層上に設けられた第1p型層と、溝の底面に設けられ、MgドープのIII族窒化物半導体からなり、第1活性層を透過しようとする電子をブロックする電子ブロック層と、電子ブロック層上に設けられた第2p型層と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
III族窒化物半導体を用いた発光素子において、
基板と、
前記基板上に設けられ、n型のIII族窒化物半導体からなるn型層と、
前記n型層上に設けられ、所定の発光波長の第1活性層と、
前記第1活性層上に接して設けられ、ノンドープのIII族窒化物半導体からなり、前記第1活性層を透過しようとする電子をブロックする中間電子ブロック層と、
前記中間電子ブロック層上に設けられ、ノンドープのInを含むIII族窒化物半導体からなる中間層と、
前記中間層上に設けられ、前記第1活性層とは異なる発光波長の第2活性層と、
前記第2活性層側から前記中間層または前記中間電子ブロック層に達する深さの溝と、
前記第2活性層上に設けられ、p型のIII族窒化物半導体からなる第1p型層と、
前記溝の底面に設けられ、MgドープのIII族窒化物半導体からなり、前記第1活性層を透過しようとする電子をブロックする電子ブロック層と、
前記電子ブロック層上に設けられ、p型のIII族窒化物半導体からなる第2p型層と、
を有する、発光素子。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1活性層は、井戸層と障壁層を有した量子井戸構造であり、
前記中間電子ブロック層のバンドギャップエネルギーは、前記障壁層のバンドギャップエネルギーよりも大きい、請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
前記中間電子ブロック層の厚さは、0.5~50nmである、請求項1または請求項2に記載の発光素子。
【請求項4】
前記中間電子ブロック層のAl組成は、3~30%である、請求項1または請求項2に記載の発光素子。
【請求項5】
前記電子ブロック層のAl組成は、前記中間電子ブロック層のAl組成以上である、請求項1または請求項2に記載の発光素子。
【請求項6】
前記電子ブロック層は、超格子構造である、請求項1または請求項2に記載の発光素子。
【請求項7】
前記溝は、前記第2活性層側から前記中間層に達する深さであり、
前記溝の設けられた領域において、前記中間電子ブロック層、前記中間層、前記電子ブロック層の積層が超格子構造を構成し、前記中間層は前記超格子構造における井戸層として機能する、請求項1または請求項2に記載の発光素子。
【請求項8】
III族窒化物半導体を用いた発光素子の製造方法において、
前記基板上に、n型のIII族窒化物半導体からなるn型層を形成するn型層形成工程と、
前記n型層上に、所定の発光波長の第1活性層を形成する第1活性層形成工程と、
前記第1活性層上に接して、ノンドープのIII族窒化物半導体からなり、前記第1活性層を透過しようとする電子をブロックする中間電子ブロック層を形成する中間電子ブロック層形成工程と、
前記中間電子ブロック層上に、ノンドープのInを含むIII族窒化物半導体からなる中間層を形成する中間層形成工程と、
前記中間層上に、前記第1活性層とは異なる発光波長の第2活性層を形成する第2活性層形成工程と、
前記第2活性層側から前記中間層または前記中間電子ブロック層に達する深さの溝を形成する溝形成工程と、
前記溝の底面に、MgドープのIII族窒化物半導体からなり、前記第1活性層を透過しようとする電子をブロックする電子ブロック層を形成する電子ブロック層形成工程と、
前記第2活性層上および前記電子ブロック層上に、p型のIII族窒化物半導体からなる第1p型層と第2p型層をそれぞれ形成するp型層形成工程と、
を有し、
前記中間電子ブロック層および前記電子ブロック層の成長温度は、前記中間層の成長温度に対して-50~50℃である、発光素子の製造方法。
【請求項9】
前記中間電子ブロック層および前記電子ブロック層の成長温度は、800~1000℃である、請求項8に記載の発光素子の製造方法。
【請求項10】
前記電子ブロック層の成長温度は、前記第1p型層および前記第2p型層の成長温度以下である、請求項8または請求項9に記載の発光素子の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ディスプレイの高精細化が求められており、1ピクセルを1~100μmオーダーの微細なLEDとするマイクロLEDディスプレイが注目されている。フルカラーとする方式は各種知られているが、たとえば青、緑、赤の各色を発光する3つの活性層を同一基板上に順に積層する方式が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5854419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明者らは、3つの活性層が同一基板上に順に積層された発光素子において、活性層間に中間層を挿入し、各中間層に達する溝を形成し、その溝の底面に電子ブロック層、p型層を再成長させた構造とすることを考えた。このような構造により各活性層を独立に制御することができる。
【0005】
しかし、上記の構造では、活性層と電子ブロック層の間に中間層が存在することになり、電子ブロック層が活性層に直接接していないため、電子ブロック層の電子ブロック機能が低くなってしまう。また、中間層はGaNやInGaNであり、中間層自体は電子をブロックできるような障壁を形成しない。そのため、電子ブロック機能を高めることが求められていた。
【0006】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、電子ブロック機能の高い構造を有した発光素子を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
III族窒化物半導体を用いた発光素子において、
基板と、
前記基板上に設けられ、n型のIII族窒化物半導体からなるn型層と、
前記n型層上に設けられ、所定の発光波長の第1活性層と、
前記第1活性層上に接して設けられ、ノンドープのIII族窒化物半導体からなり、前記第1活性層を透過しようとする電子をブロックする中間電子ブロック層と、
前記中間電子ブロック層上に設けられ、ノンドープのInを含むIII族窒化物半導体からなる中間層と、
前記中間層上に設けられ、前記第1活性層とは異なる発光波長の第2活性層と、
前記第2活性層側から前記中間層または前記中間電子ブロック層に達する深さの溝と、
前記第2活性層上に設けられ、p型のIII族窒化物半導体からなる第1p型層と、
前記溝の底面に設けられ、MgドープのIII族窒化物半導体からなり、前記第1活性層を透過しようとする電子をブロックする電子ブロック層と、
前記電子ブロック層上に設けられ、p型のIII族窒化物半導体からなる第2p型層と、
を有する、発光素子にある。
【0008】
本発明の他の態様は、
III族窒化物半導体を用いた発光素子の製造方法において、
前記基板上に、n型のIII族窒化物半導体からなるn型層を形成するn型層形成工程と、
前記n型層上に、所定の発光波長の第1活性層を形成する第1活性層形成工程と、
前記第1活性層上に接して、ノンドープのIII族窒化物半導体からなり、前記第1活性層を透過しようとする電子をブロックする中間電子ブロック層を形成する中間電子ブロック層形成工程と、
前記中間電子ブロック層上に、ノンドープのInを含むIII族窒化物半導体からなる中間層を形成する中間層形成工程と、
前記中間層上に、前記第1活性層とは異なる発光波長の第2活性層を形成する第2活性層形成工程と、
前記第2活性層側から前記中間層または前記中間電子ブロック層に達する深さの溝を形成する溝形成工程と、
前記溝の底面に、MgドープのIII族窒化物半導体からなり、前記第1活性層を透過しようとする電子をブロックする電子ブロック層を形成する電子ブロック層形成工程と、
前記第2活性層上および前記電子ブロック層上に、p型のIII族窒化物半導体からなる第1p型層と第2p型層をそれぞれ形成するp型層形成工程と、
を有し、
前記中間電子ブロック層および前記電子ブロック層の成長温度は、前記中間層の成長温度に対して-50~50℃である、発光素子の製造方法にある。
【発明の効果】
【0009】
上記態様では、第1活性層と中間層の間に第1活性層と接する中間電子ブロック層を設け、溝の底面に電子ブロック層を設けている。これによって効果的に電子をブロックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態1における発光素子の構成を示した断面図であって、基板主面に垂直な方向での断面を示した図。
等価的な電気回路図を示した図。
実施形態1における発光素子の製造工程を示した図。
実施形態1における発光素子の製造工程を示した図。
実施形態1における発光素子の製造工程を示した図。
実施形態1における発光素子の製造工程を示した図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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