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公開番号
2025024612
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-20
出願番号
2023128839
出願日
2023-08-07
発明の名称
半炭化物ペレット、その調製方法及びその調製システム
出願人
サイエンスシード株式会社
代理人
主分類
C10L
5/44 20060101AFI20250213BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】
常に一定品質の半炭化物ペレットを調製可能な手段を提供することを課題とする。
【解決手段】 バイオマス粉を反応器内で加熱し半炭化物を得る加熱工程と、前記半炭化物を洗浄液で洗浄する洗浄工程と、洗浄された前記半炭化物を加圧成型し、半炭化物ペレットを得る加圧成型工程と、を有する、半炭化物ペレットの調製方法である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
バイオマス粉を反応器内で加熱し半炭化物を得る加熱工程と、
前記半炭化物を洗浄液で洗浄する洗浄工程と、
洗浄された前記半炭化物を加圧成型し、半炭化物ペレットを得る加圧成型工程と
を有する、半炭化物ペレットの調製方法。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記洗浄工程が、
前記半炭化物を洗浄液で洗浄し、洗浄後に排液する洗浄・排液ステップと、
前記洗浄・排液ステップでの排液中のナトリウム及び/又はカリウムの濃度を測定する定量ステップと
を有しており、前記定量ステップにおける前記濃度が所定値になるまで、前記洗浄・排液ステップを実施する、請求項1記載の調製方法。
【請求項3】
前記所定値が、2000ppm以下である特定値である、請求項2記載の調製方法。
【請求項4】
前記加熱工程が、加熱に伴い減少する、前記反応器内の内容物の質量を、直接又は間接的に、且つ、経時的に測定する質量測定ステップと、
前記加熱前における前記反応器内の前記バイオマス粉の初期質量と、前記質量測定ステップにおいて経時的に測定される前記質量と、に基づき、前記半炭化物の目標質量に到達したか否かを判定し、該判定が肯定的である場合には、前記加熱を停止する加熱停止ステップと
を有する、請求項1記載の調製方法。
【請求項5】
前記バイオマス粉の前記初期質量が、乾燥状態にある前記バイオマス粉の質量である、請求項4記載の調製方法。
【請求項6】
バイオマス粉を収納するための反応器と、
前記反応器内の前記バイオマス粉を加熱する加熱部と、
前記加熱部における加熱を制御する加熱制御部と、
前記反応器内に洗浄液を導入する洗浄液導入部と、
前記洗浄液導入部での洗浄液導入を制御する洗浄液導入制御部と、
前記反応器内に導入された洗浄液を排出する洗浄液排出部と、
加圧成型部と
を有しており、
前記加熱制御部は、前記加熱部を制御し、前記バイオマス粉を前記反応器内で加熱し半炭化物を得る加熱制御を実施し、
前記洗浄液導入制御部は、前記半炭化物が得られた後、前記洗浄液導入部を制御し、前記反応器内に洗浄液を導入して前記半炭化物を洗浄する制御を実施し、
前記加圧成型部は、洗浄された前記半炭化物を加圧成型して半炭化物ペレットを調製し得るよう構成された、半炭化物ペレットの調製システム。
【請求項7】
ナトリウム及び/又はカリウムを定量可能な成分測定部と、
前記成分測定部を制御し、前記洗浄液排出部からの排液中のナトリウム及び/又はカリウムの濃度を測定する測定制御部と
を更に有しており、
前記洗浄液導入制御部は、前記成分測定部により測定された前記濃度が所定値になるまで、前記反応器内に洗浄液を導入して前記炭化物の洗浄を継続するよう前記洗浄液導入部を制御する、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記所定値が、2000ppm以下である特定値である、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記反応器内の内容物の質量を測定可能な質量測定部を更に有しており、
前記加熱制御部は、加熱に伴い減少する、前記反応器内の前記内容物の質量を、直接又は間接的に、且つ、経時的に測定するよう前記質量測定部を制御し、更に、前記加熱前における前記反応器内の前記バイオマス粉の初期質量と、経時的に測定される前記質量と、に基づき、前記半炭化物の目標質量に到達したか否かを判定し、該判定が肯定的である場合には、前記加熱部での加熱を停止するよう制御する、請求項6記載のシステム。
【請求項10】
前記バイオマス粉の前記初期質量が、乾燥状態にある前記バイオマス粉の質量である、請求項9記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半炭化物ペレット、その調製方法及びその調製システムに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
火力発電の燃料として、いまだに多くの石炭が用いられている。ところで、最近、石炭に代わり得る代替材料として、バイオマス由来燃料ペレットが注目されつつある。このようなバイオマス由来燃料ペレットには、バイオマスを半炭化した固形燃料(以下、「ブラックペレット」と称することがある。)がある。
【0003】
ここで、ブラックペレットの一課題として、ブラックペレットの燃焼時に発生するスケールが、ボイラー等の目詰まりや劣化を招くという課題がある。そこで、特許文献1では、ブラックペレットの製造時に、バイオマスの原料を洗浄し、ボイラー使用時にスケールの原因となる物質及び/又は腐食の原因となる物質の含有量を低減させる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
WO2018/230715
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、本発明者らは、特許文献1に記載された技術を検証したところ、同一条件で実施しても、ロット間で性能がばらつき、常に一定品質の半炭化物ペレットを提供できないという課題があることを見出した。これを踏まえ、本発明は、常に一定品質の半炭化物ペレットを調製可能な手段を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、バイオマス粉を反応器内で加熱し半炭化物を得る加熱工程と、
前記半炭化物を洗浄液で洗浄する洗浄工程と、
洗浄された前記半炭化物を加圧成型し、半炭化物ペレットを得る加圧成型工程と
を有する、半炭化物ペレットの調製方法である。
ここで、前記洗浄工程が、
前記半炭化物を洗浄液で洗浄し、洗浄後に排液する洗浄・排液ステップと、
前記洗浄・排液ステップでの排液中のナトリウム及び/又はカリウムの濃度を測定する定量ステップと
を有しており、前記定量ステップにおける前記濃度が所定値になるまで、前記洗浄・排液ステップを繰り返してもよい。
また、前記所定値が、2000ppm以下である特定値であってもよい。
更に、前記加熱工程が、加熱に伴い減少する、前記反応器内の内容物(バイオマス粉→半炭化物)の質量を、経時的に測定する質量測定ステップと、
前記加熱前における前記反応器内の前記バイオマス粉の初期質量と、前記質量測定ステップにおいて経時的に測定される前記質量と、に基づき、前記半炭化物の目標質量に到達したか否かを判定し、該判定が肯定的である場合には、前記加熱を停止する加熱停止ステップと
を有していてもよい。
また、前記バイオマス粉の前記初期質量が、乾燥状態にある前記バイオマス粉の質量であってもよい。
更に、本発明の一態様は、
バイオマス粉を収納可能な反応器と、
前記反応器内の前記バイオマス粉を加熱する加熱部と、
前記加熱部における加熱を制御する加熱制御部と、
前記反応器内に洗浄液を導入する洗浄液導入部と、
前記洗浄液導入部での洗浄液導入を制御する洗浄液導入制御部と、
前記反応器内に導入された洗浄液を排出する洗浄液排出部と、
加圧成型部と
を有しており、
前記加熱制御部は、前記加熱部を制御し、前記バイオマス粉を前記反応器内で加熱し半炭化物を得る加熱制御を実施し、
前記洗浄液導入制御部は、前記半炭化物が得られた後、前記洗浄液導入部を制御し、前記反応器内に洗浄液を導入して前記半炭化物を洗浄する制御を実施し、
前記加圧成型部は、洗浄された前記半炭化物を加圧成型して半炭化物ペレットを調製し得るよう構成された、半炭化物ペレットの調製システムである。
また、洗浄液中のナトリウム及び/又はカリウムを定量可能な成分測定部と、
前記成分測定部を制御し、前記洗浄液排出部からの排液中のナトリウム及び/又はカリウムの濃度を測定する測定制御部と
を更に有しており、
前記洗浄液導入制御部は、前記成分測定部により測定された前記濃度が所定値になるまで、前記反応器内に洗浄液を導入するよう前記洗浄液導入部を制御してもよい。
また、前記所定値が、2000ppm以下である特定値(2000ppm以下の任意値)であってもよい。
更に、前記反応器内の内容物の質量を測定可能な質量測定部を更に有しており、
前記加熱制御部は、加熱に伴い減少する、前記反応器内の前記内容物の質量を、直接又は間接的に、且つ、経時的に測定するよう前記質量測定部を制御し、更に、前記加熱前における前記反応器内の前記バイオマス粉の初期質量と、経時的に測定される前記質量と、に基づき、前記半炭化物の目標質量に到達したか否かを判定し、該判定が肯定的である場合には、前記加熱部での加熱を停止するよう制御してもよい。
また、前記バイオマス粉の前記初期質量が、乾燥状態にある前記バイオマス粉の質量であってもよい。
更に、前記加熱前における前記反応器内の前記バイオマス粉の初期質量と、前記半炭化物の目標質量と、が関連付けられた情報を記録した記録部を更に有しており、
前記加熱制御部は、前記記録部に記録された、前記加熱前における前記反応器内の前記バイオマス粉の初期質量に関する情報に基づき、前記半炭化物の目標質量を決定してもよい。
また、本発明の一形態は、前記の調製方法により得られた半炭化物ペレットである。
更に、本発明の一形態は、半炭化バイオマス粉そのものであってもよい。すなわち、ペレット化される前(加圧成型される前)の半炭化物である。当該半炭化バイオマス粉は、バイオマス粉を反応器内で加熱し半炭化物を得る加熱工程と、前記半炭化物を洗浄液で洗浄する洗浄工程と(更に、必要に応じて乾燥工程と)、により製造され得る。尚、以下で詳述する半炭化ペレットの記載において、半炭化物を加圧成型する前までの記載を、半炭化バイオマス粉の記載として引用する(半炭化バイオマス粉の調製方法、半炭化バイオマス粉の調製システム)。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、常に一定品質の半炭化物ペレットを調製可能な手段を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本形態に係る、半炭化物ペレットの調製システム例の概要図である。
図2は、本形態で採用し得る、キルン式焼却炉例の概要図である。
図3は、調製システムの各部を制御する制御部の詳細例を示した機能ブロック図である。
図4は、本形態に係る調製システムの制御例を示したフローチャートである。
図5は、本形態に係る調製システムの制御例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係る半炭化物ペレット、その調製方法及びその調製システムについて順に説明する。
【0010】
≪半炭化ペレットの調製方法≫
本発明の一形態に係る半炭化ペレットの調製方法は、バイオマス(未反応バイオマス)を粉砕する粉砕工程と、粉砕した未反応バイオマスを乾燥させる乾燥工程と、乾燥して得られたバイオマス粉を反応器内で加熱し半炭化物を得る加熱工程と、半炭化物を洗浄液で洗浄する洗浄工程と、洗浄された前記半炭化物を(場合により洗浄工程後に乾燥させた前記半炭化物を)加圧成型し、半炭化物ペレットを得る圧縮工程と、を有する。以下、各工程を詳述する。
(【0011】以降は省略されています)
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