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公開番号2025017541
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023120638
出願日2023-07-25
発明の名称炭化装置
出願人関西産業株式会社
代理人個人,個人
主分類C10B 49/04 20060101AFI20250130BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】高さ寸法を抑えた炭化装置を提供する。
【解決手段】炭化装置は、外筒4と、外筒4の内部へ垂下する排気筒5と、排気筒5よりも下方に位置する中空筒状の仕切壁6と、を備え、外筒4と排気筒5の間には環状空間S1が規定され、仕切壁6と外筒4の間には炭化室S2が規定されている。外筒4の周壁41には原料流入孔43が設けられ、原料流入孔43は、原料流入孔43の形成位置における周壁41の内周面の接線方向に開口する。原料流入孔43から環状空間S1へ導入された原料を含む気流は、周壁41の内周面の接線方向に流入して旋回流となり、当該旋回流に含まれる原料は遠心力により炭化室S2へ落下する。炭化処理により発生した可燃ガスを燃焼するための燃焼室S4が仕切壁6の内側に設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
周壁を有する外筒と、
前記外筒の内部へ垂下する排気筒と、
前記排気筒よりも下方に位置する中空筒状の仕切壁と、を備え、
前記外筒と前記排気筒の間には環状空間が規定され、
前記仕切壁と前記外筒の間には、原料を炭化処理して炭化物とするための炭化室が規定され、
前記外筒の前記周壁には、原料と空気との混合流を前記環状空間へ導入させるための原料流入孔が設けられ、
前記原料流入孔は、前記原料流入孔の形成位置における前記周壁の内周面の接線方向に開口し、
前記原料流入孔から前記環状空間へ導入された前記混合流は、前記周壁の前記内周面の接線方向に流入して混合旋回流となり、前記混合旋回流に含まれる原料は遠心力により前記炭化室へ落下し、
前記炭化処理により発生した可燃ガスを燃焼するための燃焼室が前記仕切壁の内側に設けられている炭化装置。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記外筒の下方に設けられた排出部を更に備え、
前記炭化物は前記排出部へ排出され、
前記炭化室と前記燃焼室とは、前記排出部を介して相互に連通している請求項1に記載の炭化装置。
【請求項3】
前記炭化室と前記排出部の間に設けられた火格子を更に備え、
前記炭化物は前記火格子を介して前記排出部へ排出される請求項2に記載の炭化装置。
【請求項4】
前記仕切壁は内管と外管からなる中空二重管構造を有し、
前記内管と前記外管の間には隙間が規定され、
前記外管には、複数個の1次空気供給孔が設けられ、
前記隙間へ供給された1次空気は、前記複数個の1次空気供給孔を介して前記炭化室へ流入する請求項1~3の何れかに記載の炭化装置。
【請求項5】
前記外筒の前記周壁との間にマニホールドを規定するマニホールド部材を更に備え、
前記周壁には前記マニホールドと連通する複数個の1次空気供給孔が設けられ、
前記マニホールドへ供給された1次空気は、前記複数個の1次空気供給孔を介して前記炭化室へ流入する請求項1~3の何れかに記載の炭化装置。
【請求項6】
2次空気を前記燃焼室へ供給するための2次空気供給ノズルを更に備え、前記2次空気供給ノズルは前記燃焼室の下方位置において上向きに開口する請求項1~3の何れかに記載の炭化装置。
【請求項7】
前記混合流を前記原料流入孔を介して前記環状空間へ供給するための原料供給手段を更に備える請求項1~3の何れかに記載の炭化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、バイオマス等の有機性廃棄物を炭化(不完全燃焼)させて炭化物を生成する炭化装置が提案されている。生成された炭化物は、燃料や肥料(土壌改良剤)、水質浄化剤等として利用できる。
【0003】
例えば、特許文献1に開示の炭化装置は、炭化室へ連続的に供給された原料を炭化させて炭化物として排出すると共に、原料の炭化に伴い発生した可燃ガスを炭化室の上部において燃焼させる。炭化室の下部には1次空気の供給口が設けられ、原料は供給口から供給された1次空気によって自燃促進され、炭化室の上方部位には可燃ガスの燃焼に必要な2次空気の供給口が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-273675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような炭化装置では、原料の炭化に伴い発生した可燃ガスを炭化室の上部において燃焼させることから、炉室の高さ寸法が嵩張り、炭化装置をトラックの荷台に積んで運搬しようとしても、高さ制限に違反してしまうという問題があった。また、原料が湿った状態で供給された場合には炭化処理の効率が低下するといった問題があった。
【0006】
本発明は、高さ寸法を抑えた炭化装置の提供を目的とする。
【0007】
本発明は、原料が湿った状態で供給された場合であっても、原料の炭化処理を効率よく行うことのできる炭化装置の提供を他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る炭化装置は、周壁を有する外筒と、前記外筒の内部へ垂下する排気筒と、前記排気筒よりも下方に位置する中空筒状の仕切壁と、を備え、前記外筒と前記排気筒の間には環状空間が規定され、前記仕切壁と前記外筒の間には原料を炭化処理して炭化物とするための炭化室が規定され、前記外筒の前記周壁には、原料と空気の混合流を前記環状空間へ導入させるための原料流入孔が設けられ、前記原料流入孔は、前記原料流入孔の形成位置における前記周壁の内周面の接線方向に開口し、前記原料流入孔から前記環状空間へ導入された原料と空気の混合流は、前記周壁の内周面の接線方向に流入して混合旋回流となり、前記混合旋回流に含まれる原料は遠心力により前記炭化室へ落下し、前記炭化処理により発生した可燃ガスを燃焼するための燃焼室が前記仕切壁の内側に設けられている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の炭化装置によれば、中空筒状の仕切壁の外側に炭化室が設けられ、仕切壁の内側に燃焼室が設けられているので、炭化室の上側に燃焼室を設けた場合と比較して炭化装置の高さ寸法を抑えることができる。また、外筒の内部に炭化室と燃焼室を設けているので、炭化炉と燃焼炉とを別個に設けて並置する構成と比較して、炭化装置全体を小型化することができる。
【0010】
また、環状空間へ導入された原料を含む気流は、外筒の周壁の内周面の接線方向に流入して旋回流となり、旋回流に含まれる原料が遠心力により炭化室へ落下するので、炭化室へ満遍なく原料を供給することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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