TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025019288
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2024206455,2022137564
出願日2024-11-27,2017-10-16
発明の名称油圧作動油組成物
出願人出光興産株式会社
代理人個人,個人
主分類C10M 169/04 20060101AFI20250130BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】高圧の条件下で使用しても、耐摩耗性及びスラッジ発生の抑制効果に優れると共に、ブレーキ性能やクラッチ性能にも優れる油圧作動油組成物を提供する。
【解決手段】基油(A)と、アミン系酸化防止剤(B1)及びフェノール系酸化防止剤(B2)を含む酸化防止剤(B)と、コハク酸イミド系化合物(C)とを含み、下記要件(I)を満たし、湿式ブレーキ及び湿式クラッチの少なくとも一方を備え、建設機械、一般産業機械、及び発電機から選ばれる、作動圧力が30MPa以上である油圧機器に使用される、油圧作動油組成物。
・要件(I):JCMAS P 047:2004に記載のSAENo.2試験に準拠して測定した、1000サイクル後の静止摩擦係数(μs)が、0.100~0.162である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基油(A)と、アミン系酸化防止剤(B1)及びフェノール系酸化防止剤(B2)を含む酸化防止剤(B)と、コハク酸イミド系化合物(C)とを含み、
下記要件(I)を満たし、
湿式ブレーキ及び湿式クラッチの少なくとも一方を備え、建設機械、一般産業機械、及び発電機から選ばれる、作動圧力が30MPa以上である油圧機器に使用される、油圧作動油組成物。
・要件(I):JCMAS P 047:2004に記載のSAENo.2試験に準拠して測定した、1000サイクル後の静止摩擦係数(μ

)が、0.100~0.162である。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
亜鉛原子の含有量が、前記油圧作動油組成物の全量基準で、100質量ppm未満である、請求項1に記載の油圧作動油組成物。
【請求項3】
成分(B1)及び(B2)の合計量100質量部に対する、成分(C)の含有割合が、1.0~20.0質量部である、請求項1又は2に記載の油圧作動油組成物。
【請求項4】
成分(B1)と成分(B2)との含有量比〔(B1)/(B2)〕が、質量比で、1/6以上1/2未満である、請求項1~3のいずれか一項に記載の油圧作動油組成物。
【請求項5】
成分(B1)の含有量が、前記油圧作動油組成物の全量基準で、0.01~1.0質量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の油圧作動油組成物。
【請求項6】
成分(B2)の含有量が、前記油圧作動油組成物の全量基準で、0.025~6.0質量%である、請求項1~5のいずれか一項に記載の油圧作動油組成物。
【請求項7】
成分(C)の含有量が、前記油圧作動油組成物の全量基準で、0.01~1.0質量%である、請求項1~6のいずれか一項に記載の油圧作動油組成物。
【請求項8】
さらにリン系摩耗防止剤(D)を含有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の油圧作動油組成物。
【請求項9】
成分(D)が、酸性リン酸エステル(D11)及び酸性リン酸エステルのアミン塩(D12)から選ばれる化合物(D1)を含有する、請求項8に記載の油圧作動油組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧作動油組成物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
油圧ショベル、クレーン、ホイールローダ、ブルドーザ等の建設機械に搭載されている油圧機器は、高圧、高温、高速、高荷重での稼動が要求される。
そのため、建設機械用の油圧機器で使用されている油圧作動油組成物は、高圧、高温、高速、高荷重下で長時間に渡って使用しても油圧機器の性能を損なわないような、耐摩耗性や酸化安定性が求められている。
特に、作動圧力が30MPa以上となる油圧機器に用いられる油圧作動油組成物は、酸化安定性や潤滑性能の劣化を早期に引き起こし易く、スラッジ発生や作動不良といった弊害が生じ易い。
【0003】
例えば、特許文献1には、建設機械等の作動圧力が30MPa以上である油圧機器に使用される油圧作動油組成物として、所定の動粘度を有するポリオレフィンに、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、及びリン酸エステルを所定の割合で含有する油圧作動油組成物が開示されている。
特許文献1によれば、当該油圧作動油組成物は、高圧下での酸化安定性及び潤滑性能に優れ、高圧下に伴う早期劣化やスラッジ発生等を効果的に防止し、長期間にわたって使用できる旨の開示がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5503066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば、建設機械に搭載される油圧機器は、走行用油圧モータや旋回用油圧モータ等に使用される湿式ブレーキや湿式クラッチを備える場合がある。これらの潤滑には、油圧機器に使用される油圧作動油が兼用されることが一般的である。
そのため、湿式ブレーキや湿式クラッチを備える油圧機器に使用される油圧作動油には、上述の油圧作動油としての性能だけでなく、湿式ブレーキや湿式クラッチの潤滑性能も要求される。
つまり、湿式ブレーキや湿式クラッチを備える建設機械に用いられる油圧作動油には、油圧シリンダー等の始動時や停止直前のスムーズな動きを確保するために摩擦係数の低減が求められる。
その一方で、当該油圧作動油には、湿式ブレーキ及び湿式クラッチによるブレーキ性能やクラッチ性能を阻害しないように、摩擦係数が適度に高いことも要求される。
なお、特許文献1においては、このようなブレーキ性能やクラッチ性能の観点からの検討は行われていない。
【0006】
本発明は、高圧の条件下で使用しても、耐摩耗性及びスラッジ発生の抑制効果に優れると共に、ブレーキ性能やクラッチ性能にも優れる油圧作動油組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、基油に、アミン系酸化防止剤及びフェノール系酸化防止剤を含む酸化防止剤と、コハク酸イミド系化合物とを、静止摩擦係数(μ

)が所定の範囲となるように調製した油圧作動油組成物が、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち本発明は、下記[1]を提供する。
[1]基油(A)と、アミン系酸化防止剤(B1)及びフェノール系酸化防止剤(B2)を含む酸化防止剤(B)と、コハク酸イミド系化合物(C)とを含み、
下記要件(I)を満たし、
湿式ブレーキ及び湿式クラッチの少なくとも一方を備え、建設機械、一般産業機械、及び発電機から選ばれる、作動圧力が30MPa以上である油圧機器に使用される、油圧作動油組成物。
・要件(I):JCMAS P 047:2004に記載のSAENo.2試験に準拠して測定した、1000サイクル後の静止摩擦係数(μ

)が、0.100~0.162である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の油圧作動油組成物は、高圧の条件下で使用しても、耐摩耗性及びスラッジ発生の抑制効果に優れると共に、ブレーキ性能やクラッチ性能にも優れる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔油圧作動油組成物〕
本発明の油圧作動油組成物は、基油(A)と、アミン系酸化防止剤(B1)及びフェノール系酸化防止剤(B2)を含む酸化防止剤(B)と、コハク酸イミド系化合物(C)とを含む。
なお、本発明の一態様の油圧作動油組成物は、リン系摩耗防止剤(D)を含有することが好ましく、本発明の効果を損なわない範囲にて、成分(B)~(D)には該当しない、他の添加剤を含有してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

出光興産株式会社
潤滑油組成物
22日前
出光興産株式会社
潤滑油組成物
22日前
出光興産株式会社
水溶性金属加工油剤
1か月前
出光興産株式会社
情報処理装置及び情報処理プログラム
2日前
出光興産株式会社
炭酸カルシウムの製造方法及び製造システム
2か月前
出光興産株式会社
グリース組成物及びグリース組成物の製造方法
15日前
出光興産株式会社
有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
10日前
出光興産株式会社
有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
3日前
出光興産株式会社
有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
1日前
出光興産株式会社
有機エレクトロルミネッセンス素子、電子機器及び組成物
1か月前
出光興産株式会社
固体電解質
15日前
出光興産株式会社
油圧作動油組成物
2日前
出光興産株式会社
二酸化炭素の固定化方法及び固定化システム並びに炭酸塩の製造方法
23日前
出光興産株式会社
有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置及び電子機器
10日前
出光興産株式会社
化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
1か月前
出光興産株式会社
化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
3日前
出光興産株式会社
化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び電子機器
1か月前
関西産業株式会社
炭化装置
2日前
株式会社クボタ
竪型の反応炉
9日前
株式会社クボタ
竪型の反応炉
9日前
株式会社トクヤマ
セメントクリンカの製造方法
15日前
個人
廃プラスチックを含む固形燃料及びその製造方法
1日前
ENEOS株式会社
金属加工油組成物
1日前
群馬県
有機高分子材料熱分解残渣の炭化方法
3日前
出光興産株式会社
潤滑油組成物
22日前
出光興産株式会社
潤滑油組成物
22日前
三井・ケマーズ フロロプロダクツ株式会社
混合溶剤組成物
19日前
協同油脂株式会社
グリース組成物
15日前
協同油脂株式会社
鋼材用熱間圧延油組成物
15日前
株式会社IMPACT
廃プラスチック類の油化装置
1日前
出光興産株式会社
グリース組成物及びグリース組成物の製造方法
15日前
アキシオン株式会社
バイオマスエネルギー変換システム及びバイオマスエネルギー変換方法
2日前
三菱重工業株式会社
炭素固定化支援システム、炭素固定化支援装置、及び車両
9日前
セルマークジャパン株式会社
バイオマス発電の燃料用バイオマス片の製造方法
15日前
出光興産株式会社
油圧作動油組成物
2日前
株式会社ブルーオーシャン産業
燃料組成物
19日前
続きを見る