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公開番号2025006697
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023107660
出願日2023-06-30
発明の名称潤滑油組成物
出願人出光興産株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C10M 171/00 20060101AFI20250109BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】より低温におけるオイル蒸発量が少なく、かつ省燃費性を向上し得る潤滑油組成物の開発が望まれていた。
【解決手段】基油(A)として、炭素数が14以上16未満の炭化水素基を含む留分が、基油(A)全量基準で0.10~0.60質量%の範囲にあり、炭素数が16以上18未満の炭化水素基を含む留分が、基油(A)全量基準で、0.35~1.85質量%の範囲にあるものを含む、潤滑油組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基油(A)として、炭素数が14以上16未満の炭化水素基を含む留分が、基油(A)全量基準で0.10~0.60質量%の範囲にあり、炭素数が16以上18未満の炭化水素基を含む留分が、基油(A)全量基準で、0.35~1.85質量%の範囲にあるものを含む、潤滑油組成物。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
無灰系摩擦調整剤(C1)を含み、無灰系摩擦調整剤(C1)の重量平均分子量(Mw)が100以上5万未満である、請求項1に記載の潤滑油組成物。
【請求項3】
無灰系摩擦調整剤(C1)を含み、無灰系摩擦調整剤(C1)の重量平均分子量(Mw)が1,000以上5万未満である、請求項1に記載の潤滑油組成物。
【請求項4】
基油(A)として、ポリα-オレフィン(A1)及びエステル系油(A2)からなる群から選択される1種以上の基油をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項5】
基油(A)として、エステル系油(A2)を含む、請求項4に記載の潤滑油組成物
【請求項6】
櫛形ポリマー(B1)を含む粘度指数向上剤(B)をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項7】
モリブデン系摩擦調整剤(C2)をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、潤滑油組成物に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
オイル蒸発性の指標として、ASTM D5800で規定されている250℃におけるNOACK試験が広く使用されているが、エンジンの高度化に伴い、NOACK値と実使用環境下におけるオイル蒸発量(消費量)との相関が得られないことがある。そのような中で、より低温におけるオイル蒸発性の値が実際のオイル消費量と相関があることが報告されている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
自動車技術会論文集,Vol.52, No.6, November 2021
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような状況下、より低温におけるオイル蒸発量が少なく、かつ省燃費性を向上し得る潤滑油組成物の開発が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定の留分の基油を所定量用いることで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は下記態様を提供する。
[1]基油(A)として、炭素数が14以上16未満の炭化水素基を含む留分が、基油(A)全量基準で0.10~0.60質量%の範囲にあり、炭素数が16以上18未満の炭化水素基を含む留分が、基油(A)全量基準で、0.35~1.85質量%の範囲にあるものを含む、潤滑油組成物。
【発明の効果】
【0006】
本発明の好適な一態様は、250℃より低温における、オイル蒸発量の少ない潤滑油組成物を提供する。また、本発明の好適な一態様は、40℃における動粘度が小さく、省燃費性を向上し得る潤滑油組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に記載された数値範囲については、上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「好ましくは30~100、より好ましくは40~80」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。また、例えば、数値範囲として「好ましくは30以上、より好ましくは40以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは80以下である」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。
加えて、本明細書に記載された数値範囲として、例えば「60~100」との記載は、「60以上(60又は60超)、100以下(100又は100未満)」という範囲であることを意味する。
さらに、本明細書に記載された上限値及び下限値の規定において、それぞれの選択肢の中から適宜選択して、任意に組み合わせて、下限値~上限値の数値範囲を規定することができる。
加えて、本明細書に記載された好ましい態様として記載の各種要件は複数組み合わせることができる。
【0008】
〔潤滑油組成物の構成〕
本発明の一態様の潤滑油組成物は、基油(A)(以下、「成分(A)」ともいう)として、炭素数が14以上16未満の炭化水素基を含む留分が、基油(A)全量基準で0.10~0.60質量%の範囲にあり、炭素数が16以上18未満の炭化水素基を含む留分が、基油(A)全量基準で、0.35~1.85質量%の範囲にあるものを含む。
本構成によれば、150℃におけるNOACK値を規定値未満とすることができるため、実使用環境下においてもオイル消費量の少ない潤滑油組成物を得ることができる。また、本構成によれば、40℃における動粘度が小さい省燃費性に優れる潤滑油組成物を得ることができる。
なお、本明細書において、150℃におけるNOACK値は、ASTM D5800に準拠して、150℃、12時間で測定した値を意味する(以下、NOACK 150℃とも言うことがある。)。
以下、本発明の一態様の潤滑油組成物に含まれる各成分の詳細について説明する。
【0009】
<成分(A):基油>
本発明の潤滑油組成物は、基油(A)として、炭素数が14以上16未満の炭化水素基を含む留分が、基油(A)全量基準で0.10~0.60質量%の範囲にあり、炭素数が16以上18未満の炭化水素基を含む留分が、基油(A)全量基準で、0.35~1.85質量%の範囲にあるものを使用する。基油(A)の個々の留分を上記範囲とすることで、NOACK 150℃の値を5質量%以下に調整することができ、エンジンの実使用環境下におけるオイル消費性を改善することができる。また、基油(A)の個々の留分を上記範囲とすることで、40℃における動粘度を25mm

/s以下の省燃費性に優れる潤滑油組成物を得ることができる。
炭素数が14以上16未満の炭化水素基を含む留分は、0.10質量%以上、0.15質量%以上であり、0.60質量%以下であることが、NOACK 150℃の値を満足し、省燃費性を向上させる観点で好ましい。
炭素数が16以上18未満の炭化水素基を含む留分は、0.35質量%以上、0.40質量%以上、0.50質量%以上であり、一方で1.85質量%以下、1.80質量%以下、1.70質量%以下、1.60質量%以下であることが、NOACK 150℃の値を満足し、省燃費性を向上させる観点で好ましい。
上記のような基油(A)は、後述の実施例に記載の方法で測定される個々の留分の測定結果に基づいて、上記炭素数の炭化水素基を含む個々の留分の範囲に合わせたものを用いることができる。
また、基油(A)は、例えば、以下に記載する鉱油の組合せ、合成油の組合せ又は鉱油と合成油との組み合わせを行い、後述の実施例に記載の方法で測定される個々の留分の測定結果を考慮しながら、上記炭素数の炭化水素基を含む個々の留分の範囲に合わせることによって本発明の基油(A)を作ることができる。
【0010】
本発明の潤滑油組成物に含まれる、炭素数が14以上16未満の炭化水素基を含む留分、及び、炭素数が16以上18未満の炭化水素基を含む留分は、例えば、上記炭素数の炭化水素基を含むように鉱油及び/又は合成油を混合して得たものである。当該留分を構成する鉱油としては、例えば、パラフィン系原油、中間基系原油、ナフテン系原油等の原油を常圧蒸留して得られる常圧残油;これらの常圧残油を減圧蒸留して得られる留出油;当該留出油を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、及び水素化精製等の精製処理を1つ以上施して得られる精製油;等が挙げられる。
本発明の一態様の潤滑油組成物で用いる基油(A)は、これらの鉱油を1種単独で用いたものであってもよいし、複数の鉱油を併用した混合油であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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