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公開番号2025011948
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114415
出願日2023-07-12
発明の名称水含有燃料の製造方法及び製造装置
出願人個人,株式会社コノミティ,アトラスコア合同会社
代理人弁理士法人お茶の水内外特許事務所
主分類C10L 1/32 20060101AFI20250117BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】安定性を向上させるための添加剤を含有させなくても安定性に優れ、十分な熱量を有する水含有燃料を連続して多量に生産できる水含有燃料の製造方法及び装置を提供する。
【解決手段】下記工程を有する、水含有燃料を得る方法(工程Bは任意)。工程A:超音波水改質処理装置により、水を処理する工程、工程B:工程Aからの水を、ヒーターを有する管に通す工程、工程C:工程A又はBからの水を、超音波発振機とセラミックス層と螺旋管型混合装置に通す工程、工程D:工程Cからの水を、内面にマンガン含有層を有する装置に通して処理された水を得る工程、工程E:基油と工程Dの水を、超音波混合油改質装置で処理する工程、工程F:工程Eからの混合油を、超音波発振機と螺旋管を備えた混合装置に通す工程、工程G:工程Fからの混合油を、同種あるいは波長や振動子形状が違う2種類の超音波発振機を多重に装着した螺旋管型混合装置に通す工程。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下記工程A~Gを有する水含有燃料を得る方法(但し下記工程Bを行っても良く、行わなくても良い。)。
工程A:超音波水改質処理装置により、水を処理する工程
工程B:工程Aにより得られた水を、ヒーターを有する管に通す工程
工程C:工程A又はBにより得られた水を、超音波発振機とセラミックス層と螺旋管型混合装置に通す工程
工程D:工程Cにより得られた水を、内面にマンガン含有層を有する装置を通して処理された水を得る工程
工程E:基油と工程Dにより得た水を、超音波混合油改質装置で処理する工程
工程F:工程Eにより得られた混合油を、超音波発振機と螺旋管を備えた混合装置に通す工程
工程G:工程Fにより得られた混合油を、同種あるいは波長や振動子形状が違う2種類の超音波発振機を多重に装着した螺旋管型混合装置に通す工程
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記工程Aは、水を管内に通しながら、波長が違う20KHz~200KHzのホーン型をした超音波発振機と、螺旋型をした20KHz~200KHzの共鳴型超音波発振機の同種あるいは2種の超音波を同時又は交互に照射される超音波共鳴型装置による水の処理を行う工程である請求項1に記載の水含有燃料を得る方法。
【請求項3】
前記工程Cは、水を、超音波発振機とセラミックス層と螺旋管型混合装置を備えた管体に導入し、
超音波による励起で反応して0.3THz~3THzに主たる振動域のテラヘルツ波を出すセラミックス層を有する超音波発振機を通り、
内面がマグネシウム、マンガン、ルテニウム、ニオブ等を含有する層を有する螺旋状の流路である螺旋管型混合装置を通過させる工程を通り、
水の第二次微細化を行なう工程である請求項1又は2に記載の水含有燃料を得る方法。
【請求項4】
前記工程F及び前記工程Gは、燃料油と前記工程Dにより得た水を、超音波発振機と螺旋管型混合装置を備えた混合用管体に導入し、
螺旋状の流路である螺旋型混合装置を高速で通過させることによりキャビテーションを発生させて、瞬間的な高温高圧で水含有燃料を生成する請求項1又は2に記載の水含有燃料を得る方法。
【請求項5】
燃料油と水を混合して水含有燃料を製造する装置であって、
下記装置A~Gを有する水含有燃料製造装置(但し下記装置Bを設けても良く、設けなくても良い。)。
装置A:超音波水改質装置
装置B:加熱用ヒーター内蔵管
装置C:超音波発振機とセラミックス層と螺旋管型混合装置を備えた管体
装置D:内面にマンガン含有層を有する装置
装置E:工程Cにより得られた水と燃料油を混合する超音波混合油改質装置
装置F:超音波発振機と螺旋管型混合装置を備えた混合装置
装置G:波長が違う20KHz~200KHzのホーン型をした超音波発振機と、螺旋型をした20KHz~200KHzの共鳴型超音波発振機の同種あるいは2種の超音波を同時又は交互に照射される超音波共鳴型装置と、多重螺旋管を備えた混合装置
【請求項6】
装置Aは、波長が違う20KHz~200KHzのホーン型をした超音波発振機と、螺旋型をした20KHz~200KHzの共鳴型超音波発振機の2種の超音波を、同時又は交互に水に照射する超音波共鳴型装置である請求項5記載の水含有燃料製造装置。
【請求項7】
装置Cは、超音波発振機とセラミックス層と螺旋管型混合装置を備えた管体、及び、内部にマグネシウム、マンガン、ルテニウム、ニオブを含有する層を有する螺旋状の流路である螺旋部を通過させる超音波共鳴型装置である請求項5又は6記載の水含有燃料製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水含有燃料の製造方法及び製造装置に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来から燃料費削減や汚染物質排出削減のために、燃料油に水を混ぜたエマルジョン燃料が作られている。これらの燃料の加水率は約10%から18%であるため、燃費の削減や汚染物質の排出削減にあまり寄与せず、逆に含有する水により燃焼温度が低下する。また、外部からの空気調整のための設備の改良に費用がかかるため、あまり普及していない。
特許文献1に記載の方法は、C重油と水との融合が非常に良く寒暖差に影響されず、かつタール状にならないので使い易い。しかしながら、軽油など軽質の燃料を同様にして処理した場合には水を安定して含有させることが困難であった。
特許文献2に記載の方法によれば、得られた水含有燃料が安定しているが、油水分離現象を生じるまでの期間が短く、2~3か月を経過すると油水分離現象が生じる可能性がある。かつ軽油などを使用した水含有燃料の透明度は基油より低下した。また添加剤としてカタラーゼなどの酵素を挿入することによるコスト高の問題が生ずる。
特許文献3に記載の方法によれば、依然として水含有燃料は油水分離を生じる。また水を添加することによりエネルギー発生効率がどの程度低下するか、十分に検証されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6746081号公報
特許第4682287号公報
特許第6434465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、水含有燃料が軽油等を含有する場合であっても、元の軽油等に対して透明度が低下せず、安定性を向上させるための添加剤を含有させなくても安定性に優れ、十分な熱量を有する水含有燃料を連続して多量に生産できる水含有燃料の製造方法及びそのための装置とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意研究した結果、下記の方法及び装置にすることを見出し、本発明に至った。
1.下記工程A~Gを有する水含有燃料を得る方法(但し下記工程Bを行っても良く、行わなくても良い。)。
工程A:超音波水改質処理装置により、水を処理する工程
工程B:工程Aにより得られた水を、ヒーターを有する管に通す工程
工程C:工程A又はBにより得られた水を、超音波発振機とセラミックス層と螺旋管型混合装置に通す工程
工程D:工程Cにより得られた水を、内面にマンガン含有層を有する管内を通して処理された水を得る工程
工程E:基油と工程Dにより得た水を、超音波混合油改質装置で処理する工程
工程F:工程Eにより得られた混合油を、超音波発振機と螺旋管を備えた混合装置に通す工程
工程G:工程Fにより得られた混合油を、同種あるいは波長や振動子形状が違う2種類の超音波発振機を多重に装着した螺旋管型混合装置に通す工程
2.前記工程Aは、水を管内に通しながら、波長が違う20KHz~200KHzのホーン型をした超音波発振機と、螺旋型をした20KHz~200KHzの共鳴型超音波発振機の同種あるいは2種の超音波を同時又は交互に照射される超音波共鳴型装置による水の処理を行う工程である1に記載の水含有燃料を得る方法。
3.前記工程Cは、水を、超音波発振機とセラミックス層と螺旋管型混合装置を備えた管体に導入し、
超音波による励起で反応して0.3THz~3THzに主たる振動域のテラヘルツ波を出すセラミックス層を有する超音波発振機を通り、
内面がマグネシウム、マンガン、ルテニウム、ニオブ等を含有する層を有する螺旋状の流路である螺旋管型混合装置を通過させる工程を通り、
水の第二次微細化を行なう工程である1又は2に記載の水含有燃料を得る方法。
4.前記工程F及び前記工程Gは、燃料油と前記工程Dにより得た水を、超音波発振機と螺旋管型混合装置を備えた混合用管体に導入し、
螺旋状の流路である螺旋型混合装置を高速で通過させることによりキャビテーションを発生させて、瞬間的な高温高圧で水含有燃料を生成する1又は2に記載の水含有燃料を得る方法。
5.燃料油と水を混合して水含有燃料を製造する装置であって、
下記装置A~Gを有する水含有燃料製造装置(但し下記装置Bを設けても良く、設けなくても良い。)。
装置A:超音波水改質装置
装置B:加熱用ヒーター内蔵管
装置C:超音波発振機とセラミックス層と螺旋管型混合装置を備えた管体
装置D:内面にマンガン含有層を有する管体
装置E:工程Cにより得られた水と燃料油を混合する超音波混合油改質装置
装置F:超音波発振機と螺旋管型混合装置を備えた混合装置
装置G:波長が違う20KHz~200KHzのホーン型をした超音波発振機と、螺旋型をした20KHz~200KHzの共鳴型超音波発振機の同種あるいは2種の超音波を同時又は交互に照射される超音波共鳴型装置と、多重螺旋管を備えた混合装置
6.装置Aは、波長が違う20KHz~200KHzのホーン型をした超音波発振機と、螺旋型をした20KHz~200KHzの共鳴型超音波発振機の2種の超音波を、同時又は交互に水に照射する超音波共鳴型装置である5記載の水含有燃料製造装置。
7.装置Cは、超音波発振機とセラミックス層と螺旋管型混合装置を備えた管体、及び、内部にマグネシウム、マンガン、ルテニウム、ニオブを含有する層を有する螺旋状の流路である螺旋部を通過させる超音波共鳴型装置である5又は6記載の水含有燃料製造装置。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、水と混合する前の軽油や重油等の燃料と同様の外観を有し、特に界面活性剤や乳化剤等を添加しなくても、保存安定性に優れ、かつ長期に保存しても分離しない水含有燃料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の処理手順を示すフロー図
本発明の装置の全体構成
本発明における超音波水及び燃料油改質装置
本発明における超音波発振機とセラミックス層と螺旋管型混合装置を備えた管体
本発明における超音波機と螺旋管型混合装置を含む管体図面
本発明における多重超音波機と螺旋管型混合装置を含む管体図面
本発明におけるマンガン含有層と混合装置を含む管体図面
本発明における軽油と水を一定の比率で混ぜた状態の比較写真
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明に依る水含有燃料の製造方法及びその装置について説明する。本明細書で示される水含有燃料の製造方法、そのための装置、それぞれの全体的な構成、数値、液体が流れる方向及び条件等は下記に述べる実施形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で同一の作用効果を発揮できる形状、組合せ、容量及び寸法等の範囲内で変更することができる。以下、添付図面を参照しながら説明する。
本発明のうち、方法に関するものは、水の改質工程と、得られた水と燃料の混合工程を包含する。装置に関しても、水の改質のための装置と、得られた水と燃料の混合装置の2種の装置を包含する。
本明細書における、各工程及び各装置での超音波発振機、螺旋管型混合装置等は、各工程及び各装置間において、同じ構造のものでも良く、異なる構造のものでも良い。
本明細書におけるマンガン含有層は、金属マンガン及び/又はマンガン化合物を含有する層であればよく、中でも、二酸化マンガン、轟石、閃マンガン鉱、菱マンガン鉱、ハウスマン鉱、軟マンガン鉱、テフロ石、バラ輝石、ブラウン鉱等を使用できる。
【0009】
本発明の水含有燃料を得る方法の概要を図1及び図2に示す。
水含有燃料の原料の一つである水を、工程Aとして、超音波水改質処理装置1に供給して処理する。処理された水を、工程Bとして、ヒーターを有する管を備えたヒーター装置2に供給してその管内で加熱する。加熱された水を、工程Cとして、超音波発振機とセラミックス層と螺旋管型混合装置を備えた管(超音波発振機+セラミックス層+螺旋管型混合装置3)に通して処理を行う。処理された水を、工程Dとして、内面にマンガン含有層を含有する装置4に通して処理された水を得る。工程Dにより得られた水を必要に応じて改質水貯蔵タンク5に保管する。
【0010】
この工程A~Dにより得た水と、基油を、工程Eとして、超音波混合油改質装置6に通して混合油を得る。得られた混合油を、工程Fとして、超音波発振機と螺旋管を備えた混合装置7で処理を行なう。得られた混合油を、工程Gとして、超音波発振機を備えた螺旋管型混合装置8(超音波発振機+螺旋管型混合装置)に通して、更に混合して水含有燃料を得る。工程Gにより得た水含有燃料を、必要に応じて、改質油2次貯蔵タンク9及び改質油1次貯蔵タンク10に一旦貯蔵し、製品として出荷する。
なお、上記の工程A~工程Gを行なう装置をそれぞれ装置A~装置Gとする。
(【0011】以降は省略されています)

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