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公開番号
2025006379
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023107135
出願日
2023-06-29
発明の名称
リチウムイオン二次電池の熱処理方法及びリチウムイオン二次電池の熱処理炉の制御装置
出願人
メジャーヴィーナス・ジャパン株式会社
代理人
個人
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個人
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個人
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個人
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個人
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個人
,
個人
主分類
B09B
3/40 20220101AFI20250109BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】電解液の燃焼を発生させずに有価物を選別することのできる、リチウムイオン二次電池の熱処理方法及びリチウムイオン二次電池の熱処理炉の制御装置を提供する。
【解決手段】リチウムイオン二次電池の熱処理方法は、リチウムイオン二次電池が投入された熱処理炉の炉内温度を第1昇温速度で所定の乾燥温度まで上昇させる第1昇温工程と、第1昇温工程の後、炉内温度を乾燥温度で所定時間維持する第1維持工程と、第1維持工程の後、炉内温度を降下させる降温工程と、を含み、第1昇温速度は、1℃/min以上3℃/min以下であり、乾燥温度は、リチウムイオン二次電池の安全弁の開放温度以上450℃未満である。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
リチウムイオン二次電池の熱処理方法であって、
前記リチウムイオン二次電池が投入された熱処理炉の炉内温度を第1昇温速度で所定の乾燥温度まで上昇させる第1昇温工程と、
前記第1昇温工程の後、前記炉内温度を前記乾燥温度で所定時間維持する第1維持工程と、
前記第1維持工程の後、前記炉内温度を降下させる降温工程と、
を含み、
前記第1昇温速度は、1℃/min以上3℃/min以下であり、
前記乾燥温度は、前記リチウムイオン二次電池の安全弁の開放温度以上450℃未満である、
リチウムイオン二次電池の熱処理方法。
続きを表示(約 960 文字)
【請求項2】
前記第1昇温工程及び前記第1維持工程の一部又は全部の期間において、前記熱処理炉内の酸素濃度を20%以下に低下させる、
請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の熱処理方法。
【請求項3】
前記第1維持工程の後、前記降温工程の前に、アルミニウムを酸化させるアルミニウム酸化温度まで第2昇温速度で前記炉内温度を上昇させる第2昇温工程を更に含み、
前記アルミニウム酸化温度は前記乾燥温度より高く、
前記第2昇温速度は、前記第1昇温速度より速い、
請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の熱処理方法。
【請求項4】
前記第2昇温工程の後、前記降温工程の前に、前記炉内温度を前記アルミニウム酸化温度で所定時間維持する第2維持工程を含む、
請求項3に記載のリチウムイオン二次電池の熱処理方法。
【請求項5】
前記第1昇温工程及び前記第1維持工程の一部又は全部の期間において、前記熱処理炉内の酸素濃度を20%以下に低下させ、
前記第2昇温工程の間に、前記熱処理炉内の酸素濃度を大気中の酸素濃度まで上昇させる、
請求項3又は4に記載のリチウムイオン二次電池の熱処理方法。
【請求項6】
リチウムイオン二次電池の熱処理炉の制御装置であって、
前記熱処理炉の炉内温度を測定する温度センサと、
前記熱処理炉の内部を加熱するヒータと、
前記ヒータを制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記リチウムイオン二次電池が投入された前記熱処理炉の炉内温度を第1昇温速度で所定の乾燥温度まで上昇させる第1昇温工程と、
前記第1昇温工程の後、前記炉内温度を前記乾燥温度で所定時間維持する第1維持工程と、
前記第1維持工程の後、前記炉内温度を降下させる降温工程と、
を実行するように前記ヒータを制御するように構成され、
前記第1昇温速度は、1℃/min以上3℃/min以下であり、
前記乾燥温度は、前記リチウムイオン二次電池の安全弁の開放温度以上450℃未満である、
リチウムイオン二次電池の熱処理炉の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン二次電池の熱処理方法及びリチウムイオン二次電池の熱処理炉の制御装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高いこと、自己放電が少ないこと、メモリー効果が無いことなど多くのメリットを持つことから、携帯電子機器、家電、電気自動車、産業機械等幅広い分野において使用されている。リチウムイオン二次電池の使用量の増加に伴い、使用済みのリチウムイオン二次電池の廃棄量も増加している。
【0003】
リチウムイオン二次電池には、コバルト、ニッケル、マンガン、リチウム、アルミニウム、鉄、銅などの有価物が含まれている。したがって、資源の有効利用の観点から、廃棄されるリチウムイオン二次電池からこれらの有価物を選別・回収してリサイクルすることが望ましい。
【0004】
そこで近年、リチウムイオン二次電池から有価物を選別するための技術が検討されている。例えば、リチウムイオン二次電池を熱処理炉において熱処理する熱処理工程と、熱処理工程で得られた熱処理物を破砕する破砕工程と、破砕工程で得られた破砕物を分級する分級工程とを含む、有価物の選別方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-182724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したような従来の技術では、リチウムイオン二次電池の筐体に含まれるアルミニウムを溶融させて他の部分から選別するために、熱処理工程において熱処理温度をアルミニウムの融点である660℃以上としている。その結果、熱処理工程において、リチウムイオン二次電池に含まれる電解液が急激に気化して熱処理炉内に噴出し、着火・燃焼が発生する。
【0007】
ここで、産業廃棄物の処理施設において処理物の燃焼が発生する場合には、焼却施設としての設置許可を受ける必要があり、施設の構造や維持管理方法、周辺環境への配慮等において高い基準を満たすことが要求される。そのため、従来技術のように電解液の燃焼を伴うリチウムイオン二次電池の熱処理方法では、処理施設の設置や維持に高いコストがかかるという問題がある。
【0008】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、電解液の燃焼を発生させずに有価物を選別することのできる、リチウムイオン二次電池の熱処理方法及びリチウムイオン二次電池の熱処理炉の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明によるリチウムイオン二次電池の熱処理方法は、リチウムイオン二次電池が投入された熱処理炉の炉内温度を第1昇温速度で所定の乾燥温度まで上昇させる第1昇温工程と、第1昇温工程の後、炉内温度を乾燥温度で所定時間維持する第1維持工程と、第1維持工程の後、炉内温度を降下させる降温工程と、を含み、第1昇温速度は、1℃/min以上3℃/min以下であり、乾燥温度は、リチウムイオン二次電池の安全弁の開放温度以上450℃未満である。
【0010】
このように構成された本発明では、熱処理炉の炉内温度を、1℃/min以上3℃/min以下に設定された第1昇温速度で、リチウムイオン二次電池の安全弁の開放温度以上450℃未満の乾燥温度まで上昇させるので、熱処理炉に投入された種々のリチウムイオン二次電池のうち個体差によって安全弁の開放圧が低いものから、気化した電解液を少しずつ放出させることができる。したがって、高温の熱処理炉内に電解液が一気に噴出して着火・燃焼することが防止される。また、炉内温度を乾燥温度で所定時間維持するので、リチウムイオン二次電池に含まれる電解液の着火・燃焼を防止しながら十分に乾燥させることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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