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公開番号
2025006295
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023107000
出願日
2023-06-29
発明の名称
圧力センサおよび圧力センサの作製方法
出願人
株式会社鷺宮製作所
代理人
弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類
G01L
19/00 20060101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約
【課題】内装する回路基板への応力軽減とともに絶縁性を確保する構造を実現して、高品質に圧力測定できる安価な圧力センサを提供すること。
【解決手段】圧力を検出するセンサチップ11がケース20内の回路基板50に接続される圧力センサ100の作製方法であって、センサチップをハウジング12の圧力室PRに配置して回路基板に接続する組立ステップと、円筒形状のケース内にセンサと回路基板と共にハウジングをケース内に差し込む収容ステップと、ハウジングが上部に位置しつつ、その下方に回路基板が位置するようにケースを立て、ケース下部の他端側開口側を充填する封止材26で液密に閉塞し、ケースの一端側開口側のハウジングおよび他端側開口側の封止材の間に回路基板の設置空間SRを形成する空間形成ステップと、ケースの一端側開口側を液密に閉塞する閉塞ステップと、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
測定対象の圧力を検出するセンサがケース内に内装される回路基板に接続される圧力センサの作製方法であって、
前記センサを測定対象の圧力を受けるようにハウジングが備える圧力室に配置するとともに、前記回路基板を当該センサに接続する組立ステップと、
両端側の開口する筒形状の前記ケース内に前記センサおよび前記回路基板と共に前記ハウジングが当該ケースの一端側開口側に位置するように差し込んで収容する収容ステップと、
前記ハウジングが上部に位置しつつ前記回路基板が該ハウジングの下方に位置するように前記ケースを立てた状態にするとともに、当該ケースの下部に位置する他端側開口側に封止材を充填して当該ケースの他端側開口側を液密に閉塞し、該ケースの一端側開口側の前記ハウジングおよび当該他端側開口側の封止材との間に前記回路基板を収容可能の設置空間を形成する空間形成ステップと、
前記ハウジングが位置する前記ケースの一端側開口側を液密に閉塞する閉塞ステップと、
を備えることを特徴とする圧力センサの作製方法。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記収容ステップでは、前記ハウジング側に当該ハウジングの外側から前記ケースの内部に通じる連通通路を形成して、
前記空間形成ステップでは、上部に位置する前記ハウジング側の前記連通通路を介して下部に位置する前記ケースの他端側開口側に前記封止材を充填して当該ケースの他端側開口側を液密に閉塞する
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサの作製方法。
【請求項3】
前記連通通路は、前記ハウジングの外周面と前記ケースの内周面との間に隙間が生じる寸法形状に当該ハウジングおよび当該ケースを作製して形成することを特徴とする請求項2に記載の圧力センサの作製方法。
【請求項4】
前記空間形成ステップでは、下部に位置する前記ケースの他端側開口側に樹脂材料の前記封止材を充填可能に当該ケースの他端側開口を閉止する開口閉止部材を取り付けることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサの作製方法。
【請求項5】
前記閉塞ステップでは、上部に位置する前記ハウジング側の前記連通通路を樹脂材料の封止材を充填して液密に閉塞することを特徴とする請求項2に記載の圧力センサの作製方法。
【請求項6】
前記閉塞ステップでは、前記連通通路に前記封止材を形成可能に当該連通通路を閉止する通路閉止部材を取り付けることを特徴とする請求項5に記載の圧力センサの作製方法。
【請求項7】
前記回路基板は、前記センサと外部機器との間に介在するように設置されており、
前記組立ステップでは、前記外部機器に接続する外部接続部材が前記回路基板に接続されて、
前記収容ステップでは、前記外部接続部材が前記ケースの他端側開口側から外部に引き出される状態にされて、
前記空間形成ステップでは、下部に位置する前記ケースの他端側開口側に封止材を充填して前記外部接続部材が当該ケース内から外部に通過する状態で該ケースの他端側開口側を液密に閉塞する、
ことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサの作製方法。
【請求項8】
前記組立ステップでは、前記外部機器に接続する外部接続部材が外部接続ピン部材を介して前記回路基板に接続されて、
前記空間形成ステップでは、下部に位置する前記ケースの他端側開口側に封止材を充填して前記外部接続部材および前記外部接続ピン部材の接続箇所を下部に位置する前記ケースの他端側開口側に充填する封止材内に位置させて当該ケースの他端側開口側を液密に閉塞する
ことを特徴とする請求項7に記載の圧力センサの作製方法。
【請求項9】
前記組立ステップでは、前記回路基板の外面を覆う絶縁コーティングが施されることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサの作製方法。
【請求項10】
上記請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の圧力センサの作製方法により作製されて、測定対象の圧力を検出するセンサがケース内に内装される回路基板に接続される圧力センサであって、
前記センサは測定対象の圧力を受けるようにハウジングが備える圧力室に配置されて、前記回路基板は液密に形成される設置空間内に配置されており、
前記ケースは、両端側の開口する筒形状に形成され、
前記設置空間は、前記ハウジングが前記ケースの一端側開口を液密に閉塞するように設置されているとともに、該ケースの他端側開口を液密に閉塞するように該他端側開口側に充填材を充填されることにより当該ケースの両端側を液密に閉塞されて形成されていることを特徴とする圧力センサ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂により液密にモールドされている圧力センサおよびその作製方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
圧力や温度などを検出する各種センサは、測定対象の近傍に固定されて検出信号を測定機器などに送出するように利用されており、その測定機器に内蔵あるいは外付けされる形態で多用されている。
【0003】
この種の各種センサは、測定対象と同等の環境に晒される箇所に設置可能にセンサユニットに組み込まれて利用されるようになっており、例えば、センサチップに入出力する電気特性を変更する必要があるときなどには回路基板を内装する場合もある(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6633597号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の圧力センサにおいては、図9に示すように、ハウジング1124内のセンサチップ1121に接続する回路基板1431がケース1135に収容されて、そのケース1135内に樹脂材料などの封止材1136を充填することで液密に封止するようになっている。
【0006】
このような構造では、回路基板1431やケース1135や封止材1136などの構成材の線膨張係数に差があることから、測定対象を含む内外等に温度差が生じるときには、その温度差に応じた応力が生じる場合がある。この応力は、回路基板1431自体やその回路基板1431に実装されている部品に対する負荷になる場合がある。また、このような圧力センサは、各種電気電子部品が回路基板1431に実装されていることから、その回路基板1431周りの絶縁性を確保する必要がある。また、圧力センサのような装置には、コストダウンが常に要望されている。
【0007】
そこで、本発明は、内装する回路基板に加えられる応力を軽減するとともに、絶縁性を確保する構造を実現して、高品質に圧力測定をすることのできる安価な圧力センサを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する圧力センサの作製方法の発明の一態様は、測定対象の圧力を検出するセンサがケース内に内装される回路基板に接続される圧力センサの作製方法であって、前記センサを測定対象の圧力を受けるようにハウジングが備える圧力室に配置するとともに、前記回路基板を当該センサに接続する組立ステップと、両端側の開口する筒形状の前記ケース内に前記センサおよび前記回路基板と共に前記ハウジングが当該ケースの一端側開口側に位置するように差し込んで収容する収容ステップと、前記ハウジングが上部に位置しつつ前記回路基板が該ハウジングの下方に位置するように前記ケースを立てた状態にするとともに、当該ケースの下部に位置する他端側開口側に封止材を充填して当該ケースの他端側開口側を液密に閉塞し、該ケースの一端側開口側の前記ハウジングおよび当該他端側開口側の封止材との間に前記回路基板を収容可能の設置空間を形成する空間形成ステップと、前記ハウジングが位置する前記ケースの一端側開口側を液密に閉塞する閉塞ステップと、を備えることを特徴としている。
【0009】
上記課題を解決する圧力センサの発明の一態様は、上記の圧力センサの作製方法により作製されて、測定対象の圧力を検出するセンサがケース内に内装される回路基板に接続される圧力センサであって、前記センサは測定対象の圧力を受けるようにハウジングが備える圧力室に配置されて、前記回路基板は液密に形成される設置空間内に配置されており、前記ケースは、両端側の開口する筒形状に形成され、前記設置空間は、前記ハウジングが前記ケースの一端側開口を液密に閉塞するように設置されているとともに、該ケースの他端側開口を液密に閉塞するように該他端側開口側に充填材を充填されることにより当該ケースの両端側を液密に閉塞されて形成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
このように本発明の一態様によれば、回路基板の実装部品は設置空間内に位置して封止材が接触することを回避することができ、回路基板の実装部品に応力負荷が加わることを未然に防止することができる。また、回路基板は液密に閉塞される設置空間に設置されることにより絶縁耐性が向上されて実装部品が搭載される。また、設置空間も封止材の充填作業により形成することができ、部品数を削減して簡易な構造を実現することができる。したがって、信頼性高く使用することのできる安価な圧力センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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