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公開番号2025008624
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023110940
出願日2023-07-05
発明の名称ガス検知器
出願人理研計器株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 27/16 20060101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約【課題】省電力化が図られたものでありながら、環境変動による影響を受けることなく、濃度指示値を高い精度で得ることのできるガス検知器を提供すること。
【解決手段】被検ガスに不感応な補償素子を有さないガス検知手段10と、制御手段30とを備えたガス検知器であって、制御手段30は、定常通電モードM1と通電停止モードM2とを交互に繰り返すようガス検知手段10を間欠駆動させる駆動制御部31と、被検ガスの濃度を算出する濃度算出部35とを備え、濃度算出部35は、定常通電モードM1の実行開始から所定時間範囲内で設定された第1の検出時点TS1の第1出力値から被検ガスの絶対湿度を算出する機能を有すると共に、第1の検出時点Ts1から所定時間経過した第2の検出時点Ts2の第2出力値から被検ガスの濃度を算出するに際し、被検ガスの絶対湿度に基づく湿度補正を行う機能を有する構成とされる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
被検ガスに不感応な補償素子を有さないガス検知手段と、制御手段とを備えたガス検知器であって、
前記制御手段は、前記ガス検知手段の動作を制御する駆動制御部と、被検ガスの濃度を算出する濃度算出部とを備え、
前記駆動制御部は、前記ガス検知手段に所定の電圧を印加する定常通電モードと、前記ガス検知手段への通電を停止する通電停止モードとを交互に繰り返すよう、前記ガス検知手段を間欠駆動させる機能を有し、
前記濃度算出部は、前記定常通電モードの実行開始から所定時間範囲内で設定された第1の検出時点に取得される第1出力値から前記被検ガスの絶対湿度を算出する機能を有すると共に、前記第1の検出時点から所定時間経過した第2の検出時点に取得される第2出力値から前記被検ガスの濃度を算出するに際し、前記被検ガスの絶対湿度に基づく湿度補正を行う機能を有することを特徴とするガス検知器。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記濃度算出部は、前記第2出力値に対する1次湿度補正を行うと共に、1次湿度補正後の前記第2出力値と予め取得しておいたゼロ出力値とから求められるスパン値に対する2次湿度補正を行うことを特徴とする請求項1に記載のガス検知器。
【請求項3】
前記被検ガスの温度を検知する温度検知手段をさらに備え、
前記濃度算出部は、被検ガスの濃度の算出及び湿度補正を行うに際し、前記被検ガスの温度に基づく温度補正を行う機能を有することを特徴とする請求項1に記載のガス検知器。
【請求項4】
前記第1の検出時点が、前記定常通電モードの実行開始から0.02~0.2秒後であることを特徴とする請求項1に記載のガス検知器。
【請求項5】
前記第2の検出時点が、前記定常通電モードの実行終了の0~0.2秒前であることを特徴とする請求項1に記載のガス検知器。
【請求項6】
前記定常通電モードの実行時間が0.4~2.0秒間であることを特徴とする請求項1に記載のガス検知器。
【請求項7】
前記通電停止モードの実行時間が0.5秒間以上であることを特徴とする請求項1に記載のガス検知器。
【請求項8】
前記ガス検知手段は、接触燃焼式ガスセンサまたは熱線型半導体式ガスセンサよりなることを特徴とする請求項1に記載のガス検知器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス検知器に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、接触燃焼式ガスセンサや、熱線型半導体式ガスセンサなどの可燃性ガスセンサにおいては、ガス感応部の表面に被検ガスが接触することによって電気抵抗値が変化し、この電気抵抗値の変化量を検出することで被検ガスの濃度を測定可能となっている。
このような可燃性ガスセンサにおいては、従来、ガス感応部を有するガス検知素子と共に、被検ガスに対して不感応な補償素子が設けられている。
【0003】
このような可燃性ガスセンサを備えたガス検知器においては、補償素子に対しても、ガス検知素子と同様に電力を供給することが必要であり、このため、ガス検知器の省電力化を図ることが困難である。
而して、最近においては、ガス検知器の省電力化を図るため、ガス検知手段として補償素子を有さない接触燃焼式ガスセンサを備えたガス検知器が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0004】
一方、補償素子を有さない可燃性ガスセンサにおいては、測定環境雰囲気の温度や湿度によって出力が変動(ドリフト)する。このため、温度検知部及び湿度検知部を設け、測定環境雰囲気の温度及び湿度による出力の変動が補正されるように構成された可燃性ガスセンサが提案されている(例えば特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-224892号公報
特開2018-194409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
而して、このような可燃性ガスセンサにおいては、通常、電源投入後、出力が安定してから、取得される出力に対し温度補正及び湿度補正を行ってガス濃度を求めている。
しかしながら、このような方法では、環境変動に起因する出力の変動を十分に補償することができず、高い信頼性を有する濃度指示値を得ることが困難であることが明らかになった。濃度指示値に誤差を生ずる原因は、温度補正のずれによるものか湿度特性のずれによるものか判断することは困難であって、濃度指示値を高い精度で得ることが困難であるのが実情であった。
また、湿度補正を行うにあたってガス検知器が湿度検知手段を具備した構成とする必要があるため、部品点数が増加するといった問題もある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みて完成されたものであって、省電力化が図られたものでありながら、環境変動による影響を受けることなく、濃度指示値を高い精度で得ることのできるガス検知器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のガス検知器は、被検ガスに不感応な補償素子を有さないガス検知手段と、制御手段とを備えたガス検知器であって、前記制御手段は、前記ガス検知手段の動作を制御する駆動制御部と、被検ガスの濃度を算出する濃度算出部とを備え、前記駆動制御部は、前記ガス検知手段に所定の電圧を印加する定常通電モードと、前記ガス検知手段への通電を停止する通電停止モードとを交互に繰り返すよう、前記ガス検知手段を間欠駆動させる機能を有し、前記濃度算出部は、前記定常通電モードの実行開始から所定時間範囲内で設定された第1の検出時点に取得される第1出力値から前記被検ガスの絶対湿度を算出する機能を有すると共に、前記第1の検出時点から所定時間経過した第2の検出時点に取得される第2出力値から前記被検ガスの濃度を算出するに際し、前記被検ガスの絶対湿度に基づく湿度補正を行う機能を有する構成とすることにより、上記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0009】
ゼロガス導入時における第1の検出時点での第1出力値と絶対湿度との間に相関関係があることに着目し、本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、被検ガス導入時における第1の検出時点での第1出力値とゼロガス導入時における第1の検出時点での第1出力値との差分は、絶対湿度との間に相関関係があり、被検ガス導入時における第1の検出時点での第1出力値から該相関関係を利用することで、被検ガスの種類に拘わらず、第1の検出時点の第1出力値に基づいて測定環境雰囲気の絶対湿度を高い信頼性をもって取得することが可能であることを見出した。
従って、本請求項1に係る発明によれば、ガス検知器自体が湿度検知手段を具備していなくても、ガス検知手段の出力から湿度情報を得ることができるため、部品点数の低減を図ることができると共に、取得された湿度情報に基づく湿度補正を行うことで、少なくとも測定環境雰囲気における湿度変動に起因する出力の変動を補償することができる。
【0010】
本請求項2に係る発明によれば、第2の検出時点において取得される第2出力値に対してだけでなく、第2出力値のスパン値に対しても湿度補正を行うことで、濃度指示値を一層高い精度で得ることができる。
本請求項3に係る発明によれば、被検ガスの濃度算出に際して温度検知手段により取得された温度情報に基づいて温度補正したデータを用いることで、濃度指示値の信頼性を一層向上させることができる。
本請求項4に係る発明によれば、測定環境雰囲気の湿度情報を高い信頼性をもって取得することができる。
本請求項5に係る発明によれば、ガス検知手段の出力が安定した状態において取得される出力に基づいて被検ガスの濃度が算出されるので、濃度指示値について高い信頼性を得ることができる。
本請求項6及び本請求項7に係る発明によれば、ゼロ出力値を安定に維持することができるため、ガス検知について長時間にわたって高い信頼性を得ることができる。
本請求項8に係る発明によれば、通常、環境変動による影響を排除するために必要とされる補償素子を有さない構成とすることができるので、ガス検知器自体の省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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