TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025005813
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023106192
出願日
2023-06-28
発明の名称
二次電池
出願人
株式会社村田製作所
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
,
弁理士法人つばさ国際特許事務所
主分類
H01M
10/052 20100101AFI20250109BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】優れた安全性を得ることが可能である二次電池を提供する。
【解決手段】二次電池の正極活物質層に含まれる正極活物質粒子は、リチウム複合酸化物を含む中心部と、その表面に設けられた被覆部とを含む。リチウム複合酸化物は、層状岩塩型の結晶構造を有すると共に、リチウム、ニッケルおよび他元素を構成元素として含む。被覆部は、リチウム、フッ素、ホウ素および酸素を構成元素として含む。電解質塩は、フッ素含有リチウム塩を含む。リチウム複合酸化物におけるニッケルの含有量は80モル部以上100モル部以下である。飛行時間型二次イオン質量分析法を用いた正極活物質層の深さ方向分析で、LiF
2
-
に由来する第1負二次イオンおよびBO
2
-
に由来する第2負二次イオンが検出され、深さ方向における第2負二次イオンの第2ピークは、深さ方向における第1負二次イオンの第1ピークよりも深い側に位置する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
正極活物質層を含む正極と、
負極と、
電解質塩を含む電解液と
を備え、
前記正極活物質層は、複数の正極活物質粒子を含み、
前記正極活物質粒子は、
リチウム複合酸化物を含む中心部と、
前記中心部の表面に設けられた被覆部と
を含み、
前記リチウム複合酸化物は、層状岩塩型の結晶構造を有すると共に、リチウム、ニッケルおよび他元素を構成元素として含み、
前記被覆部は、リチウム、フッ素、ホウ素および酸素を構成元素として含み、
前記電解質塩は、フッ素含有リチウム塩を含み、
前記リチウム複合酸化物における前記ニッケルの含有量と前記リチウム複合酸化物における前記他元素の含有量との和を100モル部とすると、前記リチウム複合酸化物における前記ニッケルの含有量は、80モル部以上100モル部以下であり、
飛行時間型二次イオン質量分析法を用いた前記正極活物質層の深さ方向の分析において、LiF
2
-
に由来する第1負二次イオンおよびBO
2
-
に由来する第2負二次イオンが検出され、
前記深さ方向における前記第1負二次イオンのイオン強度の変化は、第1ピークを有すると共に、前記深さ方向における前記第2負二次イオンのイオン強度の変化は、第2ピークを有し、
前記第2ピークは、前記深さ方向において前記第1ピークよりも深い側に位置する、
二次電池。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記被覆部は、前記中心部よりも遠い側から順に、
リチウムおよびフッ素を構成元素として含む第1被覆部と、
リチウム、ホウ素および酸素を構成元素として含む第2被覆部と
を含む、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記第1被覆部は、フッ化リチウム(LiF)を含み、
前記第2被覆部は、メタホウ酸リチウム(LiBO
2
)を含む、
請求項2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記他元素は、コバルト、アルミニウム、マンガン、ジルコニウム、チタン、モリブデン、タンタル、クロム、ニオブ、鉄、銅、亜鉛、バナジウム、マグネシウム、タングステン、硫黄、ストロンチウム、ホウ素、ナトリウムおよびフッ素のうちの少なくとも1種を含む、
請求項1に記載の二次電池。
【請求項5】
前記フッ素含有リチウム塩は、六フッ化リン酸リチウム(LiPF
6
)およびビス(フルオロスルホニル)イミドリチウム(LiN(FSO
2
)
2
)のうちの少なくとも一方を含む、
請求項1に記載の二次電池。
【請求項6】
前記電解液は、さらに、ホウ素フッ素含有材料を含む、
請求項1に記載の二次電池。
【請求項7】
前記ホウ素フッ素含有材料は、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF
4
)およびジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム(LiBF
2
(C
2
O
4
))のうちの少なくとも一方を含む、
請求項6に記載の二次電池。
【請求項8】
リチウムイオン二次電池である、
請求項1に記載の二次電池。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本技術は、二次電池に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
携帯電話機などの多様な電子機器が普及しているため、小型かつ軽量であると共に高エネルギー密度が得られる電源として二次電池の開発が進められている。この二次電池は、正極および負極と共に電解液を備えており、その二次電池の構成に関しては、様々な検討がなされている。
【0003】
具体的には、ニッケルを含有するリチウム複合遷移金属酸化物粒子の表面にコーティング部が形成されており、そのコーティング部がフッ素を含んでいる(例えば、特許文献1参照。)。ニッケルを含有する複合酸化物粒子の表面に高濃度のフッ素が存在している(例えば、特許文献2参照。)。正極活物質がリチウム遷移金属酸化物を含んでおり、飛行時間型二次イオン質量分析を正極活物質の深さ析においてホウ素に由来するピークが検出されている(例えば、特許文献3参照。)。組み立て後の電池を加温下において充放電させることにより、飛行時間型二次イオン質量分析を用いた初期充放電後の負極活物質の表面分析においてホウ酸リチウムイオンなどのイオンが検出されている(例えば、特許文献4参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2022-525463号公報
特開2006-351487号公報
特開2015-099659号公報
特開2013-062026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
二次電池の構成に関する様々な検討がなされているが、その二次電池の安全性は未だ十分でないため、改善の余地がある。
【0006】
優れた安全性を得ることが可能である二次電池が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術の一実施形態の二次電池は、正極活物質層を含む正極と、負極と、電解質塩を含む電解液とを備えたものである。正極活物質層は、複数の正極活物質粒子を含み、その正極活物質粒子は、リチウム複合酸化物を含む中心部と、その中心部の表面に設けられた被覆部とを含む。リチウム複合酸化物は、層状岩塩型の結晶構造を有すると共に、リチウム、ニッケルおよび他元素を構成元素として含む。被覆部は、リチウム、フッ素、ホウ素および酸素を構成元素として含む。電解質塩は、フッ素含有リチウム塩を含む。リチウム複合酸化物におけるニッケルの含有量とリチウム複合酸化物における他元素の含有量との和を100モル部とすると、そのリチウム複合酸化物におけるニッケルの含有量は、80モル部以上100モル部以下である。飛行時間型二次イオン質量分析法を用いた正極活物質層の深さ方向の分析において、LiF
2
-
に由来する第1負二次イオンおよびBO
2
-
に由来する第2負二次イオンが検出される。深さ方向における第1負二次イオンのイオン強度の変化は、第1ピークを有すると共に、深さ方向における第2負二次イオンのイオン強度の変化は、第2ピークを有する。第2ピークは、深さ方向において第1ピークよりも深い側に位置する。
【0008】
ここで、リチウム複合酸化物は、上記したように、層状岩塩型の結晶構造を有すると共にリチウム、ニッケルおよび他元素を構成元素として含む酸化物の総称であり、その他元素は、リチウムおよびニッケル以外の元素のうちのいずれか1種類または2種類以上である。また、フッ素含有リチウム塩は、フッ素を構成元素として含むリチウム塩の総称である。なお、リチウム複合酸化物およびフッ素含有リチウム塩のそれぞれの構成の詳細に関しては、後述する。
【発明の効果】
【0009】
本技術の一実施形態の二次電池によれば、正極の正極活物質層が複数の正極活物質粒子を含み、その正極活物質粒子が中心部および被覆部を含み、その中心部がリチウム複合酸化物を含み、そのリチウム複合酸化物が層状岩塩型の結晶構造を有すると共にリチウム、ニッケルおよび他元素を構成元素として含み、その被覆部がリチウム、フッ素、ホウ素および酸素を構成元素として含み、電解液の電解質塩がフッ素含有リチウム塩を含み、そのリチウム複合酸化物におけるニッケルの含有量が80モル部以上100モル部以下であり、飛行時間型二次イオン質量分析法を用いた正極活物質層の深さ方向の分析においてLiF
2
-
に由来する第1負二次イオンおよびBO
2
-
に由来する第2負二次イオンが検出され、その第2負二次イオンのイオン強度の変化における第2ピークが第1負二次イオンのイオン強度の変化における第1ピークよりも深さ方向において深い側に位置するので、優れた安全性を得ることができる。
【0010】
なお、本技術の効果は、必ずしもここで説明された効果に限定されるわけではなく、後述する本技術に関連する一連の効果のうちのいずれの効果でもよい。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
三洋化成工業株式会社
軟磁性材料
2日前
古河電池株式会社
制御弁式鉛蓄電池
8日前
株式会社ヨコオ
同軸コネクタ
8日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
2日前
株式会社半導体エネルギー研究所
電池
1日前
TDK株式会社
コイル部品
8日前
三洲電線株式会社
撚線導体
2日前
住友電装株式会社
コネクタ
8日前
株式会社デンソー
半導体装置
12日前
三洋化成工業株式会社
リチウムイオン電池
2日前
大和電器株式会社
コンセント
8日前
ニチコン株式会社
コンデンサ
8日前
TDK株式会社
電子部品
8日前
株式会社村田製作所
電池パック
2日前
ローム株式会社
半導体発光装置
8日前
ホシデン株式会社
コネクタ
2日前
原田工業株式会社
複合平面アンテナ装置
1日前
矢崎総業株式会社
端子金具
8日前
矢崎総業株式会社
コネクタ
8日前
キヤノン株式会社
操作装置
9日前
TDK株式会社
コイル部品
1日前
富士電機機器制御株式会社
開閉器
9日前
シャープ株式会社
電子機器
9日前
矢崎総業株式会社
コネクタ
2日前
日本圧着端子製造株式会社
電気的接続装置
8日前
株式会社AESCジャパン
電池セル
2日前
クアーズテック合同会社
半導体熱処理部材
12日前
株式会社豊田自動織機
電力変換装置
2日前
株式会社ソシオネクスト
半導体装置
1日前
株式会社AESCジャパン
電池セル
2日前
株式会社GSユアサ
全固体二次電池
9日前
株式会社AESCジャパン
電池セル
2日前
新光電気工業株式会社
基板固定装置
8日前
富士電機株式会社
燃料電池発電装置
8日前
株式会社オーク製作所
エキシマランプ
1日前
キヤノン株式会社
通信装置及び通信システム
2日前
続きを見る
他の特許を見る