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公開番号2025002912
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023103292
出願日2023-06-23
発明の名称原子発振器、制御方法、制御装置、プログラム
出願人日本電気株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H03L 7/26 20060101AFI20241226BHJP(基本電子回路)
要約【課題】原子発振器における周波数安定度のさらなる向上を図ることが困難であること。
【解決手段】本開示の原子発振器100は、アルカリ金属原子が封入されたガスセル101と、ガスセルに対して少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を照射する光発生器102と、ガスセルを透過した透過光を検出する光検出器103と、ガスセルの透過光の光量に基づいてアルカリ金属原子の共鳴周波数を決定し、決定した共鳴周波数に基づいて発振周波数を制御する制御器104と、を備え、照射光の強度変化による共鳴周波数の変化の特性がそれぞれ異なる2つの照射方法で照射光を照射するよう構成されており、制御器104は、2つの照射方法でそれぞれ照射光をガスセルに照射したときの共鳴周波数の比較結果に基づいて発振周波数を制御する。
【選択図】図6

特許請求の範囲【請求項1】
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
前記ガスセルに対して少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を照射する光発生器と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出器と、
前記ガスセルの前記透過光の光量に基づいて前記アルカリ金属原子の共鳴周波数を決定し、決定した前記共鳴周波数に基づいて発振周波数を制御する制御器と、を備え、
前記照射光の強度変化による前記共鳴周波数の変化の特性がそれぞれ異なる2つの照射方法で前記照射光を照射するよう構成されており、
前記制御器は、2つの前記照射方法でそれぞれ前記照射光を前記ガスセルに照射したときの前記共鳴周波数の比較結果に基づいて前記発振周波数を制御する、
原子発振器。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
請求項1に記載の原子発振器であって、
前記照射光をパルス化するパルス化器をさらに備え、
2つの前記照射方法のうち少なくとも一方は、前記パルス化器によってパルス化された前記照射光を照射するよう構成されている、
原子発振器。
【請求項3】
請求項2に記載の原子発振器であって、
2つの前記照射方法のうち一方は、前記パルス化器によってパルス化された前記照射光を照射し、他方は、パルス化されていない前記照射光を照射する、
原子発振器。
【請求項4】
請求項2に記載の原子発振器であって、
2つの前記照射方法のうち一方は、前記パルス化器によってパルス化された第一の前記照射光を照射し、他方は、前記第一の照射光とは異なるデューティ比で前記パルス化器によってパルス化された第二の前記照射光を照射する、
原子発振器。
【請求項5】
請求項1に記載の原子発振器であって、
前記制御器は、2つの前記照射方法でそれぞれ前記照射光を前記ガスセルに照射したときの前記共鳴周波数の差に基づいて前記発振周波数を制御する、
原子発振器。
【請求項6】
請求項5に記載の原子発振器であって、
前記制御器は、2つの前記照射方法でそれぞれ前記照射光を前記ガスセルに照射したときの前記共鳴周波数の差に基づいて、前記照射光の強度変化による前記アルカリ金属原子の前記共鳴周波数の変動量を算出し、算出した前記変動量に応じて前記発振周波数を制御する、
原子発振器。
【請求項7】
請求項5に記載の原子発振器であって、
前記制御器は、前記アルカリ金属原子の前記共鳴周波数と、予め設定された第一パラメータと、に基づいて前記発振周波数を制御すると共に、2つの前記照射方法でそれぞれ前記照射光を前記ガスセルに照射したときの前記共鳴周波数の差に基づいて前記第一パラメータを変更し、変更した前記第一パラメータと前記共鳴周波数とに基づいて前記発振周波数を制御する、
原子発振器。
【請求項8】
請求項5に記載の原子発振器であって、
前記制御器は、前記発振周波数と、予め設定された第二パラメータと、に基づいて前記照射光の基準となる基準信号を生成するよう制御すると共に、2つの前記照射方法でそれぞれ前記照射光を前記ガスセルに照射したときの前記共鳴周波数の差に基づいて前記第二パラメータを変更し、変更した前記第二パラメータと前記発振周波数とに基づいて前記基準信号を生成するよう制御する、
原子発振器。
【請求項9】
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
前記ガスセルに対して少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を照射する光発生器と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出器と、
前記ガスセルの前記透過光の光量に基づいて前記アルカリ金属原子の共鳴周波数を決定し、決定した前記共鳴周波数に基づいて発振周波数を制御する制御器と、
を備えた原子発振器の制御方法であって、
前記照射光の強度変化による前記共鳴周波数の変化の特性がそれぞれ異なる2つの照射方法で前記照射光を照射し、
前記制御器は、2つの前記照射方法でそれぞれ前記照射光を前記ガスセルに照射したときの前記共鳴周波数の比較結果に基づいて前記発振周波数を制御する、
制御方法。
【請求項10】
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
前記ガスセルに対して少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を照射する光発生器と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出器と、
前記ガスセルの前記透過光の光量に基づいて前記アルカリ金属原子の共鳴周波数を決定し、決定した前記共鳴周波数に基づいて発振周波数を制御する制御装置と、
を備えた原子発振器の前記制御装置であって、
前記制御装置は、前記照射光の強度変化による前記共鳴周波数の変化の特性がそれぞれ異なる2つの照射方法で前記照射光を照射し、2つの前記照射方法でそれぞれ前記照射光を前記ガスセルに照射したときの前記共鳴周波数の比較結果に基づいて前記発振周波数を制御する、
制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、原子発振器、制御方法、制御装置、プログラムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
原子発振器は、原子の固有周波数を基準にして正確な時間を測定する装置である。小型の原子時計では、アルカリ金属原子ガスに2つの周波数の励起光を照射した際に生じる量子干渉効果であるCPT(Coherent Population Trapping)を原子発振器の発振原理として利用して、原子の固有周波数を測定することが主流である。CPTでは、2つの励起光の周波数の差がアルカリ金属の基底準位間の遷移周波数に一致したときに、励起光の吸収が起こらずに透過光量が増加する。CPTを動作原理とする原子発振器では、2つの励起光の周波数の差を掃引し、透過光量が最大となる周波数の差である共鳴周波数を原子の固有周波数としている。この原子の固有周波数を長期間にわたって安定して取得できるかどうかが、原子発振器の性能指標の一つとなる。
【0003】
CPTを利用した原子の固有周波数測定において、上述した長期安定度を低下させる主要因はライトシフトの経時変化である。ライトシフトとは、励起光と原子の相互作用によって原子の固有周波数がシフトする現象である。例えば、ライトシフトは、レーザーの経年劣化などによる励起光の強度の経時変化によって発生することが知られている。
【0004】
上述したライトシフトの問題に対して、特許文献1では、全励起光の強度変化を補正することでライトシフトを抑制することが記載されている。具体的に、特許文献1では、2種類の光源を用いることで全励起光強度を一定の値に補正し、これによりライトシフトの発生を抑制することとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-72371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に記載のように全励起光の強度を完全に一定に保つことは困難であり、依然としてライトシフトの発生を抑制することが困難である。その結果、原子発振器における周波数安定度のさらなる向上を図ることができない、という問題が生じる。
【0007】
このため、本開示の目的は、上述した課題である、原子発振器における周波数安定度のさらなる向上を図ることができない、ことを解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一形態である原子発振器は、
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
前記ガスセルに対して少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を照射する光発生器と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出器と、
前記ガスセルの前記透過光の光量に基づいて前記アルカリ金属原子の共鳴周波数を決定し、決定した前記共鳴周波数に基づいて発振周波数を制御する制御器と、を備え、
前記照射光の強度変化による前記共鳴周波数の変化の特性がそれぞれ異なる2つの照射方法で前記照射光を照射するよう構成されており、
前記制御器は、2つの前記照射方法でそれぞれ前記照射光を前記ガスセルに照射したときの前記共鳴周波数の比較結果に基づいて前記発振周波数を制御する、
という構成をとる。
また、本開示の一形態である制御方法は、
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
前記ガスセルに対して少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を照射する光発生器と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出器と、
前記ガスセルの前記透過光の光量に基づいて前記アルカリ金属原子の共鳴周波数を決定し、決定した前記共鳴周波数に基づいて発振周波数を制御する制御器と、
を備えた原子発振器の制御方法であって、
前記照射光の強度変化による前記共鳴周波数の変化の特性がそれぞれ異なる2つの照射方法で前記照射光を照射し、
前記制御器は、2つの前記照射方法でそれぞれ前記照射光を前記ガスセルに照射したときの前記共鳴周波数の比較結果に基づいて前記発振周波数を制御する、
という構成をとる。
また、本開示の一形態である制御装置は、
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
前記ガスセルに対して少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を照射する光発生器と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出器と、
前記ガスセルの前記透過光の光量に基づいて前記アルカリ金属原子の共鳴周波数を決定し、決定した前記共鳴周波数に基づいて発振周波数を制御する制御装置と、
を備えた原子発振器の前記制御装置であって、
前記制御装置は、前記照射光の強度変化による前記共鳴周波数の変化の特性がそれぞれ異なる2つの照射方法で前記照射光を照射し、2つの前記照射方法でそれぞれ前記照射光を前記ガスセルに照射したときの前記共鳴周波数の比較結果に基づいて前記発振周波数を制御する、
という構成をとる。
また、本開示の一形態であるプログラムは、
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
前記ガスセルに対して少なくとも2つの異なる周波数成分を有する照射光を照射する光発生器と、
前記ガスセルを透過した透過光を検出する光検出器と、
前記ガスセルの前記透過光の光量に基づいて前記アルカリ金属原子の共鳴周波数を決定し、決定した前記共鳴周波数に基づいて発振周波数を制御する制御装置と、
を原子発振器が備えており、
前記制御装置に、前記照射光の強度変化による前記共鳴周波数の変化の特性がそれぞれ異なる2つの照射方法で前記照射光を照射し、2つの前記照射方法でそれぞれ前記照射光を前記ガスセルに照射したときの前記共鳴周波数の比較結果に基づいて前記発振周波数を制御する、
処理を実行させる、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0009】
本開示は、以上のように構成されることにより、原子発振器における周波数安定度のさらなる向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示における原子発振器の構成を示すブロック図である。
本開示における原子発振器の各構成から出力される信号を示す図である。
本開示における原子発振器の処理の様子を示す図である。
本開示における原子発振器の処理の様子を示す図である。
本開示における原子発振器の処理動作を示すフローチャートである。
本開示における第2の原子発振器の構成を示すブロック図である。
本開示における第2の原子発振器の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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