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公開番号2025002338
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023102443
出願日2023-06-22
発明の名称電気コネクタ
出願人ケル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01R 13/6581 20110101AFI20241226BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 導電材料製の板材を折り曲げ成形したハウジングに相手側電気コネクタを挿入しての嵌合接続する構成において、ハウジングが外方に押し広げられて生じる変形を防止する。
【解決手段】
レセプタクルコネクタ10は、導電材料製の板材を折り曲げ成形して形成されるレセプタクルハウジング11を有する。このレセプタクルハウジング11が、板材を折り曲げ成形してその左右側部の一端と左右側部の他端とを繋げて上下に延びる受容空間16を形成する構成であり、左右側部の一端側に右係止片22が形成され、前記左右側の他端側に左係止片25が形成され、前記一端側係止部と前記他端側係止部とを繋ぐ連結部材連結部材26を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
導電材料製の板材を折り曲げ成形して形成される電気コネクタ用のコネクタハウジングを有する電気コネクタであって、
前記コネクタハウジングが、前記板材を折り曲げ成形して前記板材の左右側部の一端と左右側部の他端とを繋げて上下に延びる筒状空間を形成する構成であり、
前記左右側部の一端側に一端側係止部が形成され、前記左右側の他端側に他端側係止部が形成され、
前記一端側係止部と前記他端側係止部とを繋ぐ連結部材を備えることを特徴とする電気コネクタ。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記連結部材が、前記一端側係止部に係合される一端側被係止部と、前記他端側係止部に係合される他端側被係止部とを有し、前記一端側被係止部および前記他端側被係止部を繋いで構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項3】
前記一端側係止部が、前記板材の前記左右側部の一端側を上方に延長するとともに外側に折り返して下方に延びる一端側係止片を有し、
前記他端側係止部が、前記板材の前記左右側部の他端側を上方に延長するとともに外側に折り返して下方に延びる他端側係止片を有し、
前記連結部材が、前記一端側係止片と前記板材との間に挿入されて前記一端側係止片に係合される一端側被係止部と、前記他端側係止片と前記板材との間に挿入されて前記他端側係止片に係合される他端側被係止部とを有し、前記一端側被係止部および前記他端側被係止部を繋いで構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項4】
前記コネクタハウジングの前記筒状空間がその上端側開口から相手側電気コネクタを受容する構成であり、前記コネクタハウジングの下端側に基板上に接合して取り付けられるマウント部を有し、
前記マウント部が前記基板の表面に形成されたマウントパターンと接合して取り付けられ、
前記マウントパターンに前記マウント部を接合して前記コネクタハウジングが前記基板に取り付けられた状態で、前記基板の表面における前記筒状空間と対向する領域内に形成された複数のコンタクトパターンを前記相手側電気コネクタのコンタクト部材と電気接続されるコンタクトとして用いるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項5】
前記相手側電気コネクタが複数のコンタクト部材を整列保持して構成され、
前記複数のコンタクト部材の先端が前記相手側電気コネクタの先端側に露出しており、
前記相手側電気コネクタを上端側から前記筒状空間内に挿入して前記コネクタハウジングと嵌合接続させたときに、前記複数のコンタクト部材の先端が前記複数のコンタクトパターンと当接して電気接続されることを特徴とする請求項4に記載の電気コネクタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コネクタに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、大容量の情報を高速で伝送することが求められることが多くなっており、電気コネクタにおいても大容量の電気信号を高速で伝送する性能が求められている。このようなことから、一対の信号線を用いて互いに逆位相となる信号(一般に「差動信号」と称される)を用いる信号伝送方式(差動伝送方式)が用いられるようになっている。一対の信号線を用いて送られる差動信号は互いに逆の信号電圧を有するため、受信側で信号電圧の差を求めることで2倍の電圧振幅を有した信号が得られる。また、対となる差動信号にそれぞれ同じノイズが加わった場合、受信側で信号電圧の差を求めるときにノイズを引き去ることができ、ノイズの影響を低減もしくは無くすことができる。このことから分かるように、差動伝送方式による信号伝送は、ノイズに強く、伝送速度の高速化に適している。このような差動伝送方式を適用できる電気コネクタとして、例えば、特許文献1や、特許文献2に開示の電気コネクタがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-130321号公報
特開2022-96201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気コネクタは、電気ケーブル同士の接続に用いられるものや、電気ケーブルと基板の信号ラインとの接続に用いられるものや、基板同士の接続に用いられるものがある。これら電気コネクタにおいては、電気コネクタのコンタクトと電気ケーブルの芯線との接続や、コンタクトと基板の信号ライン(配線パターン)との接続はハンダを用いて行われることが多い。ところが、ハンダを用いるとインピーダンスのバラツキが大きくなり、高速伝送を阻害する要因となるという問題があり、できる限りハンダを用いることなく電気コネクタを構成したいという課題がある。このような課題に鑑みて、本出願人は信号ラインにはハンダ接合を行う必要がない電気コネクタを考えている。
【0005】
具体的には、導電材料製の板材を折り曲げ成形してハウジングを形成し、このハウジングを用いたレセプタクルコネクタとすることを考えている。これによりレセプタクルコネクタの構成をシンプルにし、且つ信号ラインにハンダ接合を不要とする構成の電気コネクタを得ることができる。ところが、このように板材を折り曲げ成形してレセプタクルハウジングを形成すると、このレセプタクルハウジング内に相手側電気コネクタ(プラグコネクタ)を挿入して嵌合接続するときに、相手側電気コネクタによりレセプタクルハウジングを外方に押し広げる力が作用し、板材における当接部が広げられるように変形するおそれがあるという問題がある。
【0006】
本発明は、このような課題、問題に鑑み、導電材料製の板材を折り曲げ成形してハウジングを形成する場合において、相手側電気コネクタとの嵌合接続時において、ハウジングが外方に押し広げられて生じる変形を確実に防止できるような構成の電気コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気コネクタ(例えば、実施形態におけるレセプタクルコネクタ10)は、導電材料製の板材を折り曲げ成形して形成されるコネクタハウジング(例えば、実施形態におけるレセプタクルハウジング11)を有する電気コネクタであって、前記コネクタハウジングが、前記板材を折り曲げ成形して前記板材の左右側部の一端(例えば、実施形態における右後面板部21の端部)と左右側部の他端(例えば、実施形態における左後面板部24の端部)とを繋げて上下に延びる筒状空間(例えば、実施形態における受容空間16)を形成する構成であり、前記左右側部の一端側に一端側係止部(例えば、実施形態における右係止片22)が形成され、前記左右側の他端側に他端側係止部(例えば、実施形態における左係止片25)が形成され、前記一端側係止部と前記他端側係止部とを繋ぐ連結部材(例えば、実施形態における連結部材26)を備える。
【0008】
上記基板側電気コネクタにおいて、好ましくは、前記連結部材が、前記一端側係止部に係合される一端側被係止部(例えば、実施形態における上側突起28a)と、前記他端側係止部に係合される他端側被係止部(例えば、実施形態における上側突起28b)とを有し、前記一端側被係止部および前記他端側被係止部を繋いで構成される。
【0009】
上記基板側電気コネクタにおいて、好ましくは、前記一端側係止部が、前記板材の前記左右側部の一端側を上方に延長するとともに外側に折り返して下方に延びる一端側係止片(例えば、実施形態における右係止片22)を有し、前記他端側係止部が、前記板材の前記左右側部の他端側を上方に延長するとともに外側に折り返して下方に延びる他端側係止片(例えば、実施形態における左係止片25)を有し、前記連結部材が、前記一端側係止片と前記板材との間に挿入されて前記一端側係止片に係合される一端側被係止部(例えば、実施形態における上側突起28a)と、前記他端側係止片と前記板材との間に挿入されて前記他端側係止片に係合される他端側被係止部(例えば、実施形態における上側突起28b)とを有し、前記一端側被係止部および前記他端側被係止部を繋いで構成される。
【0010】
上記基板側電気コネクタにおいて、好ましくは、前記コネクタハウジングの前記筒状空間がその上端側開口から相手側電気コネクタ(例えば、実施形態におけるプラグコネクタ30)を受容する構成であり、前記コネクタハウジングの下端側に基板(例えば、実施形態における配線基板1)上に接合して取り付けられるマウント部(例えば、実施形態におけるマウント部17)を有し、前記マウント部が前記基板の表面に形成されたマウントパターン(例えば、実施形態におけるマウントパターン3)と接合して取り付けられ、前記マウントパターンに前記マウント部を接合して前記コネクタハウジングが前記基板に取り付けられた状態で、前記基板の表面における前記筒状空間と対向する領域内に形成された複数のコンタクトパターン(例えば、実施形態におけるコンタクトパターン5)を前記相手側電気コネクタのコンタクト部材(例えば、実施形態におけるコンタクトピン70)と電気接続されるコンタクトとして用いるように構成される。
(【0011】以降は省略されています)

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