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公開番号
2025001679
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2022009439
出願日
2022-01-25
発明の名称
白色熱収縮性ポリエステル系フィルム
出願人
東洋紡株式会社
代理人
主分類
B29C
61/06 20060101AFI20241226BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】ミシン目開封性が高く、装着した際のラベル外観も良好な白色熱収縮性ポリエステル系フィルムおよびラベルを提供する。
【解決手段】エチレンテレフタレートを主たる構成成分とし、非晶成分となりうるモノマー成分を13モル%以上含有するポリエステル系樹脂を含み、下記(1)~(6)を満たす白色熱収縮性ポリエステル系フィルム。(1)98℃の温水中で10秒間処理後の長手方向の温湯熱収縮率が0%~15%。(2)前記処理後の幅方向の温湯収縮率が50%~80%。(3)偏光ATR-FTIR法で測定した前記フィルムの1340cm
-1
での吸光度A1と1410cm
-1
での吸光度A2との比A1/A2が、フィルムの長手方向で0.3~0.65。(4)フィルムの全光線透過率が10%~40%。(5)幅方向に熱風で20%収縮させた後、長手方向に引張試験した際の破断伸度が70%~300%。(6)分子配向角の歪み指数が0°~15°。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エチレンテレフタレートを主たる構成成分とし、全ポリエステル樹脂成分中において非晶成分となりうる1種以上のモノマー成分を13モル%以上含有しているポリエステル系樹脂を含んでなる、下記(1)~(6)の要件を満たす白色熱収縮性ポリエステル系フィルム。
(1) 98℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合における長手方向の温湯熱収縮率が0%以上15%以下であること
(2) 98℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合における幅方向の温湯収縮率が、50%以上80%以下であること
(3) 偏光ATR-FTIR法で測定した熱収縮性ポリエステル系フィルムの1340cm
-1
での吸光度A1と1410cm
-1
での吸光度A2との比A1/A2をトランスコンフォメーション比率としたとき、このトランスコンフォメーション比率が、フィルムの非収縮方向である向である長手方向で0.3以上0.65以下であること
(4) フィルムの全光線透過率が10%以上40%以下であること
(5) 幅方向に熱風オーブンで20%収縮させた後、長手方向に1000mm/minで引張試験した際の破断伸度が70%以上300%以下であること
(6)分子配向角の歪み指数が0°以上15°以下であること
続きを表示(約 620 文字)
【請求項2】
幅方向に熱風オーブンで20%収縮させた後の長手方向の引き裂き伝搬強度が50N/mm以下であり、熱風オーブンで幅方向に20%収縮させた後の長手方向、幅方向における引き裂き伝搬強度の比 (長手方向/幅方向)が1.0以上11.0以下であることを特徴とする請求項1に記載の白色熱収縮性ポリエステルフィルム。
【請求項3】
長手方向の引張破壊強度が60MPa以上200MPa以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の白色熱収縮性ポリエステルフィルム。
【請求項4】
幅方向の収縮応力が2MPa以上18MPa以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の白色熱収縮性ポリエステルフィルム。
【請求項5】
みかけ比重が0.9g/cm
3
以上、1.3g/cm
3
以下であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の白色熱収縮性ポリエステルフィルム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の白色熱収縮性ポリエステル系フィルムを基材とし、ミシン目あるいは一対のノッチが設けられたラベル。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の白色熱収縮性ポリエステル系フィルムを基材とし、ミシン目あるいは一対のノッチが設けられたラベルを少なくとも外周の一部に被覆して熱収縮させてなることを特徴とする包装体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、白色熱収縮性ポリエステル系フィルム及び、白色熱収縮性ポリエステル系ラベルと、白色熱収縮性ポリエステル系フィルムやラベルを使用した包装体に関するものであり、更に詳しくは、光線カット性を有し、ミシン目開封性に優れた、ラベル用途に好適な白色熱収縮性ポリエステル系フィルムと、白色熱収縮性ポリエステル系フィルムを用いたラベルと包装体に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、ガラス瓶やPETボトル等の保護と商品の表示を兼ねたラベル包装、キャップシール、集積包装等の用途に、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂からなる延伸フィルムが熱収縮性フィルムとして広範に用いられている。そのようなフィルムのうち、ポリ塩化ビニル系フィルムは、耐熱性が低い上に、焼却時に塩素ガスを発生したり、ダイオキシンの原因となる等の問題がある。また、ポリスチレン系フィルムは、耐溶剤性に劣り、印刷の際に特殊な組成のインキを使用する必要があり、なおかつ高温で焼却しないと、焼却時に異臭を伴って大量の黒煙が発生するという問題がある。そのため、耐熱性が高く、焼却が容易であり、耐溶剤性に優れたポリエステル系の熱収縮性フィルムが広範に使用されるようになってきている。
【0003】
また、熱収縮性フィルムとしては、ラベル製造時の取り扱いの面から、一般的に幅方向に大きく収縮させるものが利用されている。そのため、従来の熱収縮性フィルムは、加熱時に幅方向の収縮率を発現させるために、幅方向へ高倍率の延伸を施すことで製造されていた。
【0004】
特に、乳製品など紫外線による内容物の劣化が懸念される飲料の容器に関しては、容器に装着されるラベルには高い光線カット性が求められる。また収縮させて装着した際に容器の下部から開け口の部分まで隙間がないように密着して覆うために高い収縮率が必要であり、高温で収縮させて装着させる必要がある。
【0005】
例えば、特許文献1には、酸化チタンを有する層を中間層として設けることで光線カット性に優れ、かつ空洞含有させることで、カールの発生が少なく低比重で高速押出可能な白色熱収縮性ポリエステルフィルムについて記載されている。
【0006】
ところが、特許文献1に記載の白色熱収縮性ポリエステルフィルムは、主収縮方向と直交する長手方向については、ほとんど延伸されていないため、ラベルとしてPETボトルに収縮して被覆させた場合に、ラベルをミシン目に沿って引き裂く際に開封途中で切れてしまうなど、うまく引き裂くことが出来ない(すなわちミシン目開封性が悪い)という不具合があった。
【0007】
また、一般的な二軸延伸フィルムの生産のように、長手方向への延伸時にロール速度を上げて生産ラインのスピードを大きくすることが出来ないので、生産性が悪いという問題があった。
【0008】
一方、ポリエステル系熱収縮性フィルムのミシン目開封性を良好なものとすべく、長手方向に延伸すると、長手方向の機械的強度は高くなり、ミシン目開封性は良好となるものの、長手方向に収縮性が発現してしまうため、特にPETボトルに収縮して高温でラベルとして被覆させた場合に、ボトルの周方向と直交方向にも大きく収縮してしまい、ラベルに歪みが発生して、非常に見栄えが悪くなるという不具合があった。
【0009】
そこで特許文献2では、長手方向に延伸を行った後に高温で中間熱処理を行うことで、ミシン目開封性に優れ、なおかつ長手方向の収縮を抑制したフィルムについて記載されている。
【0010】
しかしながら、上記特許文献2に記載されている方法について本発明者らで検討してみたところ、長手方向に高倍率で延伸した後に高温で熱処理を行うと、長手方向に働く収縮応力により弓なり状の歪み(所謂ボーイング現象)が発生し、特に端部付近で分子配向角が大きく歪んでしまい、熱収縮フィルムとして収縮させて使用する際に歪みが生じて外観を損ねたり、歪み部分が変形することにより、変形部の白色顔料を含む中間層厚みが変わってしまい、歪み部分で光線透過性や外観の色味にムラが発生するという問題があることがわかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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