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公開番号2024179648
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023098654
出願日2023-06-15
発明の名称窒化物半導体装置および窒化物半導体装置の製造方法
出願人ローム株式会社
代理人個人,個人
主分類H01L 21/338 20060101AFI20241219BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】窒化物半導体装置において、ゲートリーク電流の増大を抑制する。
【解決手段】窒化物半導体装置10は、第1窒化物半導体で構成された電子走行層22と、電子走行層22上に形成され、第1窒化物半導体よりも大きなバンドギャップを有する第2窒化物半導体で構成された電子供給層24と、電子供給層24上に形成され、アクセプタ型不純物を含む第3窒化物半導体で構成されたゲート層28と、ゲート層28の上面28A上に形成されたゲート電極30とを含む。ゲート電極30は、平面視でゲート層28の上面28Aよりも小さい面積を有している。ゲート層28の上面28Aは、ゲート電極30に覆われている第1領域74と、ゲート電極30に覆われていない第2領域76とを含む。ゲート層28の第2領域76における表面粗さは、ゲート層28の第1領域74における表面粗さに対して±10%以内である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
第1窒化物半導体で構成された電子走行層と、
前記電子走行層上に形成され、前記第1窒化物半導体よりも大きなバンドギャップを有する第2窒化物半導体で構成された電子供給層と、
前記電子供給層上に形成され、アクセプタ型不純物を含む第3窒化物半導体で構成されたゲート層であって、前記電子供給層に接する底面および前記底面と反対側の上面を含む、ゲート層と、
前記ゲート層の前記上面上に形成されたゲート電極と
を備え、
前記ゲート電極は、平面視で前記ゲート層の前記上面よりも小さい面積を有しており、前記ゲート層の前記上面は、前記ゲート電極に覆われている第1領域と、前記ゲート電極に覆われていない第2領域とを含み、
前記ゲート層の前記第2領域における表面粗さは、前記ゲート層の前記第1領域における表面粗さに対して±10%以内である、窒化物半導体装置。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記ゲート層の前記上面は、前記第2領域に形成された複数のピットを有している、請求項1に記載の窒化物半導体装置。
【請求項3】
前記ゲート層の前記上面は、前記第2領域に形成された複数のステップを有している、請求項1に記載の窒化物半導体装置。
【請求項4】
前記第2領域は、前記ゲート電極の側面と、前記ゲート層の側面との間に延在している、請求項1に記載の窒化物半導体装置。
【請求項5】
前記ゲート層の前記第2領域における表面粗さは、前記ゲート層の前記側面の表面粗さよりも小さい、請求項4に記載の窒化物半導体装置。
【請求項6】
前記ゲート層は、
前記電子供給層に接するとともに、前記ゲート層の前記上面を含むリッジ部と、
前記電子供給層に接するとともに、前記リッジ部から平面視で外側に延びる、前記リッジ部よりも薄い延在部と
を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の窒化物半導体装置。
【請求項7】
前記ゲート層の前記第2領域における表面粗さは、前記延在部の上面の表面粗さよりも小さい、請求項6に記載の窒化物半導体装置。
【請求項8】
前記電子供給層、前記ゲート層、および前記ゲート電極を覆うパッシベーション層をさらに備え、前記第2領域は、前記パッシベーション層に接している、請求項1~5のいずれか一項に記載の窒化物半導体装置。
【請求項9】
ソース電極およびドレイン電極をさらに備え、
前記パッシベーション層は、第1開口および第2開口を有し、
前記ゲート層は前記第1開口と前記第2開口との間に位置しており、
前記ソース電極は、前記第1開口を介して前記電子供給層に接しており、
前記ドレイン電極は、前記第2開口を介して前記電子供給層に接している、
請求項8に記載の窒化物半導体装置。
【請求項10】
前記第1窒化物半導体は、GaNを含み、
前記第2窒化物半導体は、AlGaNを含み、
前記第3窒化物半導体は、GaNを含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載の窒化物半導体装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、窒化物半導体装置および窒化物半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
現在、窒化ガリウム(GaN)等のIII族窒化物半導体(以下、単に「窒化物半導体」と言う場合がある)を用いた高電子移動度トランジスタ(HEMT)の製品化が進んでいる。HEMTは、半導体ヘテロ接合の界面付近に形成された二次元電子ガス(2DEG)を導電経路(チャネル)として使用する。HEMTを利用したパワーデバイスは、典型的なシリコン(Si)パワーデバイスと比較して低オン抵抗および高周波動作を可能にしたデバイスとして認知されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の窒化物半導体装置は、シリコン基板と、窒化ガリウム(GaN)層によって構成された電子走行層と、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層によって構成された電子供給層とを含む。電子走行層中、電子走行層と電子供給層とのヘテロ接合の界面付近において、2DEGが形成される。また、特許文献1の窒化物半導体装置では、アクセプタ型不純物がドーピングされたGaN層(p型GaN層)が、電子供給層上であってゲート電極の直下の位置に設けられている。この構成では、p型GaN層が、その直下の領域において電子走行層と電子供給層との間のヘテロ接合界面付近における伝導帯のエネルギーレベルを引き上げるので、p型GaN層の直下のチャネルを消失させることができる。これにより、窒化物半導体装置のノーマリーオフ動作が実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-73506号公報
【0005】
[概要]
p型GaN層上にゲート電極を形成する際に、p型GaN層にエッチングダメージが生じることがある。p型GaN層のエッチングダメージは、ゲートリーク電流を増大させ得る。
【0006】
本開示の一態様による窒化物半導体装置は、第1窒化物半導体で構成された電子走行層と、前記電子走行層上に形成され、前記第1窒化物半導体よりも大きなバンドギャップを有する第2窒化物半導体で構成された電子供給層と、前記電子供給層上に形成され、アクセプタ型不純物を含む第3窒化物半導体で構成されたゲート層であって、前記電子供給層に接する底面および前記底面と反対側の上面を含む、ゲート層と、前記ゲート層の前記上面上に形成されたゲート電極とを備えている。前記ゲート電極は、平面視で前記ゲート層の前記上面よりも小さい面積を有している。前記ゲート層の前記上面は、前記ゲート電極に覆われている第1領域と、前記ゲート電極に覆われていない第2領域とを含む。前記ゲート層の前記第2領域における表面粗さは、前記ゲート層の前記第1領域における表面粗さに対して±10%以内である。
【0007】
他の特徴および態様は、以下の詳細な説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、一実施形態に係る例示的な窒化物半導体装置の概略平面図である。
図2は、図1に示す窒化物半導体装置の拡大平面図である。
図3は、図2のF3-F3線に沿った窒化物半導体装置の概略断面図である。
図4は、図3の一部を拡大した図である。
図5は、窒化物半導体装置のゲート層として用いられるGaN層の表面の原子間力顕微鏡像である。
図6は、窒化物半導体装置の例示的な製造工程を説明するための概略断面図である。
図7は、図6に示す工程に続く製造工程を示す概略断面図である。
図8は、図7に示す工程に続く製造工程を示す概略断面図である。
図9は、図8に示す工程に続く製造工程を示す概略断面図である。
図10は、図9に示す工程に続く製造工程を示す概略断面図である。
図11は、図10に示す工程に続く製造工程を示す概略断面図である。
図12は、図11に示す工程に続く製造工程を示す概略断面図である。
図13は、図11に示す工程の後のゲート層の状態を示す概略断面図である。
図14は、比較例におけるゲート電極のエッチング工程を示す図である。
図15は、比較例におけるゲート層のエッチング工程の後のゲート層の状態を示す概略断面図である。
【0009】
[詳細な説明]
以下、添付図面を参照して本開示の窒化物半導体装置のいくつかの実施形態を説明する。なお、図示および説明を簡潔かつ明瞭にするために、図面に示される構成要素は必ずしも一定の縮尺で描かれていない。また、図示を簡潔かつ明瞭にするために、断面図では、ハッチングが省略されている場合がある。添付の図面は、本開示の実施形態を例示するに過ぎず、本開示を制限するものとみなされるべきではない。
【0010】
以下の詳細な記載は、本開示の例示的な実施形態を具体化する装置、システム、および方法を含む。この詳細な記載は本来説明のためのものに過ぎず、本開示の実施形態またはこのような実施形態の適用および使用を限定することを意図しない。
(【0011】以降は省略されています)

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