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公開番号2025012146
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114748
出願日2023-07-12
発明の名称正弦波発生回路、試験装置
出願人ローム株式会社
代理人個人,個人
主分類H03B 28/00 20060101AFI20250117BHJP(基本電子回路)
要約【課題】歪みが改善された正弦波発生回路を提供する。
【解決手段】第1ダイレクトデジタルシンセサイザ110は、通常動作モードおよびキャリブレーションモードにおいて、周波数f₀のデジタル正弦波基本信号DSIN1を生成する。第2ダイレクトデジタルシンセサイザ120は、通常動作モードにおいて、周波数2f₀のデジタル二次高調波補正信号DSIN2を生成する。補正回路130は、デジタル正弦波基本信号DSIN1にデジタル二次高調波補正信号DSIN2を重畳する。D/Aコンバータ140は、補正回路130の出力DSINをアナログ正弦波信号ASINに変換する。出力バッファ150は、アナログ正弦波信号ASINを受け、アナログ正弦波出力信号ASINOUTを出力する。A/Dコンバータは、キャリブレーションモードにおいて、アナログ正弦波出力信号をデジタル信号に変換する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
通常動作モードおよびキャリブレーションモードにおいて、周波数ｆ
０
のデジタル正弦波基本信号を生成する第１ダイレクトデジタルシンセサイザと、
前記通常動作モードにおいて、周波数２ｆ
０
のデジタル二次高調波補正信号を生成する第２ダイレクトデジタルシンセサイザと、
前記デジタル正弦波基本信号に前記デジタル二次高調波補正信号を重畳する補正回路と、
前記補正回路の出力をアナログ正弦波信号に変換するＤ／Ａコンバータと、
前記アナログ正弦波信号を受け、アナログ正弦波出力信号を出力する出力バッファと、
前記キャリブレーションモードにおいて、前記アナログ正弦波出力信号をデジタル信号に変換するＡ／Ｄコンバータと、
前記キャリブレーションモードにおいて、Ａ／Ｄコンバータが出力するデジタル信号を高速フーリエ変換してスペクトルを生成し、スペクトルの周波数２ｆ
０
の情報にもとづいて、第２ダイレクトデジタルシンセサイザのパラメータを設定する処理回路と、
を備える、正弦波発生回路。
続きを表示（約 880 文字）【請求項２】
前記処理回路は、前記Ａ／Ｄコンバータが生成する前記デジタル信号の波形のピークを始点とする波形データを高速フーリエ変換する、請求項１に記載の正弦波発生回路。
【請求項３】
前記通常動作モードにおいて、周波数３ｆ
０
のデジタル三次高調波補正信号を生成する第３ダイレクトデジタルシンセサイザをさらに備え、
前記補正回路は、前記デジタル正弦波基本信号に前記デジタル二次高調波補正信号および前記デジタル三次高調波補正信号を重畳し、
前記処理回路は、前記スペクトルの前記周波数３ｆ
０
の情報にもとづいて、前記第３ダイレクトデジタルシンセサイザのパラメータを設定する、請求項１または２に記載の正弦波発生回路。
【請求項４】
前記第１ダイレクトデジタルシンセサイザと前記第２ダイレクトデジタルシンセサイザは同じ構成を有し、共通のクロック信号にもとづいて動作する、請求項１または２に記載の正弦波発生回路。
【請求項５】
前記第１ダイレクトデジタルシンセサイザは、
前記クロック信号に応じて、第１入力値を積算する第１積算器と、
正弦波テーブルを有し、当該正弦波テーブルを参照して前記第１積算器の出力に応じた正弦波の値を出力する第１波形発生器と、
を含み、
前記第２ダイレクトデジタルシンセサイザは、
前記クロック信号に応じて、第２入力値を積算する第２積算器と、
正弦波テーブルを有し、前記第２積算器の出力に応じた正弦波の値を出力する第２波形発生器と、
を含む、請求項４に記載の正弦波発生回路。
【請求項６】
Ａ／Ｄコンバータを有する被試験デバイスに供給すべき前記アナログ正弦波出力信号を生成する請求項１または２に記載の正弦波発生回路と、
前記Ａ／Ｄコンバータが前記アナログ正弦波出力信号に応答して出力するデジタル信号を解析する解析部と、
を備える、Ａ／Ｄコンバータの試験装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、正弦波発生回路に関する。
続きを表示（約 2,400 文字）【背景技術】
【０００２】
半導体試験装置、無線通信回路など様々な用途において、アナログの正弦波信号（三角関数）が利用される。アナログの正弦波信号の発生方法としては、ダイレクトデジタルシンセサイザ（ＤＤＳ：Direct Digital Synthesizer, DDS）によってデジタル正弦波信号を発生し、デジタル正弦波信号をＤ／Ａコンバータによってアナログ正弦波信号に変換する手法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１８－１６６３２５号公報
【０００４】
［概要］
この方式では、Ｄ／Ａコンバータの後段に、Ｄ／Ａコンバータの出力信号から、正弦波の基本波成分以外を除去するアクティブフィルタが挿入される。このアクティブフィルタにおいて発生する歪みによって、最終的な正弦波信号の精度が低下する。
【０００５】
本開示は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、歪みが改善された正弦波発生回路の提供にある。
【０００６】
本開示のある態様の正弦波発生回路は、通常動作モードおよびキャリブレーションモードにおいて、周波数ｆ
０
のデジタル正弦波基本信号を生成する第１ダイレクトデジタルシンセサイザと、通常動作モードにおいて、周波数２ｆ
０
のデジタル二次高調波補正信号を生成する第２ダイレクトデジタルシンセサイザと、デジタル正弦波基本信号にデジタル二次高調波補正信号を重畳する補正回路と、補正回路の出力をアナログ正弦波信号に変換するＤ／Ａコンバータと、アナログ正弦波信号を受け、アナログ正弦波出力信号を出力する出力バッファと、キャリブレーションモードにおいて、アナログ正弦波出力信号をデジタル信号に変換するＡ／Ｄコンバータと、キャリブレーションモードにおいて、Ａ／Ｄコンバータが出力するデジタル信号を高速フーリエ変換してスペクトルを生成し、スペクトルの周波数２ｆ
０
の情報にもとづいて、第２ダイレクトデジタルシンセサイザのパラメータを設定する処理回路と、を備える。
【０００７】
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明あるいは本開示の態様として有効である。さらに、この項目（課題を解決するための手段）の記載は、本発明の欠くべからざるすべての特徴を説明するものではなく、したがって、記載されるこれらの特徴のサブコンビネーションも、本発明たり得る。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
図１は、実施形態に係る正弦波発生回路のブロック図である。
図２は、図１の正弦波発生回路のキャリブレーションモードの動作を説明する図である。
図３は、図１の正弦波発生回路の通常動作モードの動作を説明する図である。
図４は、一実施例に係る正弦波発生回路のブロック図である。
図５は、図４の第１ダイレクトデジタルシンセサイザおよび第２ダイレクトデジタルシンセサイザのブロック図である。
図６は、図４の正弦波発生回路の測定結果を示す図である。
図７は、キャリブレーション前とキャリブレーション後のスペクトルの二次高調波を比較する図である。
図８は、図４の正弦波発生回路の外部測定器による測定結果を示す図である。
図９は、キャリブレーション前とキャリブレーション後のスペクトルの二次高調波を比較する図である。
図１０は、変形例１に係る正弦波発生回路のブロック図である。
図１１は、実施形態に係る試験装置のブロック図である。
【０００９】
［詳細な説明］
（実施形態の概要）
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、１つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。この概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、すべての実施形態の重要な要素を特定することも、一部またはすべての態様の範囲を線引きすることも意図していない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態（実施例や変形例）または複数の実施形態（実施例や変形例）を指すものとして用いる場合がある。
【００１０】
一実施形態に係る正弦波発生回路は、通常動作モードおよびキャリブレーションモードにおいて、周波数ｆ
０
のデジタル正弦波基本信号を生成する第１ダイレクトデジタルシンセサイザと、通常動作モードにおいて、周波数２ｆ
０
のデジタル二次高調波補正信号を生成する第２ダイレクトデジタルシンセサイザと、デジタル正弦波基本信号にデジタル二次高調波補正信号を重畳する補正回路と、補正回路の出力をアナログ正弦波信号に変換するＤ／Ａコンバータと、アナログ正弦波信号を受け、アナログ正弦波出力信号を出力する出力バッファと、キャリブレーションモードにおいて、アナログ正弦波出力信号をデジタル信号に変換するＡ／Ｄコンバータと、キャリブレーションモードにおいて、Ａ／Ｄコンバータが出力するデジタル信号を高速フーリエ変換してスペクトルを生成し、スペクトルの周波数２ｆ
０
の情報にもとづいて、第２ダイレクトデジタルシンセサイザのパラメータを設定する処理回路と、を備える。
（【００１１】以降は省略されています）

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