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公開番号2024179591
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023098567
出願日2023-06-15
発明の名称高周波モジュール及び通信装置
出願人株式会社村田製作所
代理人弁理士法人北斗特許事務所
主分類H04B 1/38 20150101AFI20241219BHJP(電気通信技術)
要約【課題】第1フィルタと第2フィルタの同時通信時に第2フィルタの通過位相の第1フィルタの状態に応じた変動量を低減できる高周波モジュールを提供する。
【解決手段】高周波モジュール1は第1スイッチ6、第1フィルタ7、第2フィルタ8,9、パワーアンプ10及びローノイズアンプ11を備える。第1スイッチ6は第1端子6a、第2端子6b及び第3端子6cを有する。第1端子6aはアンテナ端子5aに接続される。第1フィルタ7は第2端子6bに接続される。第2フィルタ8,9は第3端子6cに接続される。第1フィルタ7は共通フィルタ部71及び追加フィルタ部72を有する。追加フィルタ部72はパワーアンプ10と共通フィルタ部71との間に接続される。ローノイズアンプ11は共通フィルタ部71と追加フィルタ部72との間の経路から分岐された経路に接続される。共通フィルタ部71は追加フィルタ部72と第1スイッチ6との間に接続される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1通信バンドを用いた第1通信と第2通信バンドを用いた第2通信とを同時通信することが可能な高周波モジュールであって、
アンテナ端子に接続される第1端子、並びに、前記第1端子と接続及び非接続の切り替えが可能な第2端子及び第3端子を有する第1スイッチと、
前記第2端子に接続され、前記第1通信バンドを含む通過帯域を有する第1フィルタと、
前記第3端子に接続され、前記第2通信バンドを含む通過帯域を有する第2フィルタと、
パワーアンプと、
ローノイズアンプと、を備え、
前記第1フィルタは、
送信及び受信の両方で用いられ、送信信号及び受信信号が時分割複信で通過する共通フィルタ部と、
送信及び受信の一方で用いられる追加フィルタ部と、を有し、
前記追加フィルタ部は、前記パワーアンプ及び前記ローノイズアンプのうちの一方である第1増幅器と前記共通フィルタ部との間に接続されており、
前記パワーアンプ及び前記ローノイズアンプのうちの残りである第2増幅器は、前記共通フィルタ部と前記追加フィルタ部との間の第1信号経路から分岐された第2信号経路に接続されており、
前記共通フィルタ部は、前記追加フィルタ部と前記第1スイッチとの間に接続される、
高周波モジュール。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1信号経路と前記第2信号経路との分岐点と前記追加フィルタ部との間に接続され、前記共通フィルタ部と前記追加フィルタ部との接続及び非接続を切り替える第2スイッチを更に備える、
請求項1に記載の高周波モジュール。
【請求項3】
前記共通フィルタ部及び前記追加フィルタ部は、同一のチップ内に設けられている、
請求項2に記載の高周波モジュール。
【請求項4】
互いに対向する第1主面及び第2主面を有する基板を更に備え、
前記チップは、前記第1主面に配置され、
前記第1スイッチは、前記第2主面に配置され、
前記基板の厚さ方向において、前記チップは、前記第1スイッチと重なる、
請求項3に記載の高周波モジュール。
【請求項5】
前記第2スイッチは、
前記追加フィルタ部に接続された第4端子と、
前記分岐点に接続され、前記第4端子に接続及び非接続の切り替えが可能な第5端子と、を有し、
前記チップは、
前記第1増幅器に接続された第1電極と、
前記第4端子に接続された第2電極と、
前記第5端子に接続された第3電極と、
前記第1スイッチの前記第2端子に接続された第4電極と、を有し、
前記チップの厚さ方向からの平面視で、前記第1電極と前記第4電極とを結ぶ方向において、前記第2電極及び前記第3電極は、前記第1電極と前記第4電極との間に配置される、
請求項3又は4に記載の高周波モジュール。
【請求項6】
前記共通フィルタ部と前記追加フィルタ部との接続と、前記共通フィルタ部と前記第2信号経路との接続とを選択的に切り替える切替スイッチを備える、
請求項1に記載の高周波モジュール。
【請求項7】
前記追加フィルタ部は、前記共通フィルタ部から前記ローノイズアンプに到る受信経路には設けられない、
請求項1~4のいずれか1項に記載の高周波モジュール。
【請求項8】
前記追加フィルタ部は、前記パワーアンプと前記共通フィルタ部との間に接続されており、
前記ローノイズアンプは、前記第2信号経路に接続されている、
請求項1~4のいずれか1項に記載の高周波モジュール。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか1項に記載の高周波モジュールと、
前記高周波モジュールに接続されており、高周波信号を信号処理する信号処理回路と、を備える、
通信装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波モジュール及び通信装置に関し、より詳細には、第1通信バンドを用いた第1通信と第2通信バンドを用いた第2通信とを同時通信することが可能な高周波モジュール、及び、上記高周波モジュールを備える通信装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のフィルタ装置は、スイッチと第1フィルタとを備える。上記スイッチは、共通端子、第1選択端子及び第2選択端子を有する。上記第1フィルタは、フィルタ回路(共通フィルタ部)と、直列腕共振子(追加フィルタ部)とを備える。上記フィルタ回路は、上記直列腕共振子の一端に接続される。上記第1選択端子は、上記直列腕共振子の一端と上記フィルタ回路との間に接続される。上記第2選択端子は、直列腕共振子の他端に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-97103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のフィルタ装置では、上記スイッチの共通端子にアンテナ端子が接続される場合(すなわち上記スイッチがアンテナスイッチである場合)、アンテナスイッチと共通フィルタ部との間に、追加フィルタ部が接続される。この場合、共通フィルタ部及び追加フィルタ部の両方を用いて通信を行う場合は、追加フィルタ部が第1フィルタのアンテナスイッチ側の端部の共振子になる。他方、共通フィルタ部のみを用いて通信を行う場合は、共通フィルタ部のアンテナスイッチ側の端部の共振子が第1フィルタのアンテナスイッチ側の端部の共振子になる。このように、共通フィルタ部及び追加フィルタ部の両方を用いて通信を行う場合と、共通フィルタ部のみを用いて通信を行う場合とで、第1フィルタのアンテナスイッチ側の端部の共振子の構成が異なる。このため、共通フィルタ部及び追加フィルタ部の両方を用いて通信を行う場合と、共通フィルタ部のみを用いて通信を行う場合とで、第1スイッチから見たときの第1フィルタ側のインピーダンスが異なる。
【0005】
ここで、上記フィルタ装置を第1通信バンドを通過帯域とするフィルタとし、上記アンテナ端子に、上記フィルタ装置と共に、第2通信バンドを通過帯域とする別のフィルタを接続する。そして、上記フィルタ装置において、共通フィルタ部及び追加フィルタ部の両方を用いた通信と、共通フィルタ部のみを用いた通信と、を交互に行いながら、上記フィルタ装置と、上記別のフィルタとを用いて同時通信する場合を考える。この場合、上記別のフィルタを通過する信号は上記フィルタ装置の影響を受けるため、上記フィルタ装置の状態に応じて変動してしまうという問題が生じる。
【0006】
本発明は、上記の問題を鑑みて、時分割複信で用いられる第1フィルタと、第2フィルタとを用いて同時通信する場合に、第2フィルタの通過位相において第1フィルタの状態に応じた変動量を低減できる高周波モジュール及び通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る高周波モジュールは、第1通信バンドを用いた第1通信と第2通信バンドを用いた第2通信とを同時通信することが可能な高周波モジュールである。高周波モジュールは、第1スイッチと、第1フィルタと、第2フィルタと、パワーアンプと、ローノイズアンプと、を備える。前記第1スイッチは、第1端子、並びに、第2端子及び第3端子を有する。前記第1端子は、アンテナ端子に接続される。前記第2端子及び前記第3端子は、前記第1端子と接続及び非接続の切り替えが可能である。前記第1フィルタは、前記第2端子に接続され、前記第1通信バンドを含む通過帯域を有する。前記第2フィルタは、前記第3端子に接続され、前記第2通信バンドを含む通過帯域を有する。前記第1フィルタは、共通フィルタ部と、追加フィルタ部と、を有する。前記共通フィルタ部は、送信及び受信の両方で用いられ、送信信号及び受信信号が時分割複信で通過する。前記追加フィルタ部は、送信及び受信の一方で用いられる。前記追加フィルタ部は、前記パワーアンプ及び前記ローノイズアンプのうちの一方である第1増幅器と前記共通フィルタ部との間に接続される。前記パワーアンプ及び前記ローノイズアンプのうちの残りである第2増幅器は、前記共通フィルタ部と前記追加フィルタ部との間の第1信号経路から分岐した第2信号経路に接続される。前記共通フィルタ部は、前記追加フィルタ部と前記第1スイッチとの間に接続される。
【0008】
本発明の一態様に係る通信装置は、前記高周波モジュールと、信号処理回路と、を備える。前記信号処理回路は、前記高周波モジュールに接続されており、高周波信号を信号処理する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る高周波モジュール及び通信装置によれば、時分割複信で用いられる第1フィルタと、第2フィルタとを用いて同時通信する場合に、第2フィルタの通過位相において第1フィルタの状態に応じた変動量を低減できる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、実施形態1に係る高周波モジュール及び通信装置の構成図である。
図2は、実施形態2に係る高周波モジュール及び通信装置の構成図である。
図3は、同上の高周波モジュールにおける第1チップ(第1フィルタ)と第2チップ内の第2スイッチとの配置関係を説明する断面図である。
図4は、同上の高周波モジュールにおける第1チップの複数の電極の配置関係を説明する説明図である。
図5は、実施形態2の変形例1に係る高周波モジュール及び通信装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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