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公開番号2024177882
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2023096266
出願日2023-06-12
発明の名称クリアランス推定装置、クリアランス推定方法、及びクリアランス特性作成方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B21D 28/00 20060101AFI20241217BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約【課題】数値計算を用いることなく、クリアランスの推定を行うこと。
【解決手段】クリアランス推定装置1は、打抜き加工された加工品の打抜きクリアランスを推定する。クリアランス推定装置1は、打抜き加工された加工品の評価断面を分析した分析データから結晶方位に関する特性値を取得する特性値取得部22と、結晶方位に関する特性値とクリアランス特性値とが予め関連付けられたクリアランス特性情報から、特性値取得部22によって取得された結晶方位に関する特性値に対応するクリアランス特性値を取得するクリアランス特性値取得部23とを備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
打抜き加工された加工品の打抜きクリアランスを推定するクリアランス推定装置であって、
打抜き加工された加工品の評価断面を分析した分析データから結晶方位に関する特性値を取得する特性値取得部と、
結晶方位に関する特性値とクリアランス特性値とが予め関連付けられたクリアランス特性情報から、前記特性値取得部によって取得された前記結晶方位に関する特性値に対応する前記クリアランス特性値を取得するクリアランス特性値取得部と
を備えるクリアランス推定装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記結晶方位に関する特性値は、前記評価断面の加工端部において局所方位差が閾値以上である領域面積率又は領域体積率である請求項1に記載のクリアランス推定装置。
【請求項3】
前記結晶方位に関する特性値は、前記評価断面の加工端部において局所方位差が閾値以上である領域面積率又は領域体積率であり、前記閾値は、3°未満の値に設定されている請求項1に記載のクリアランス推定装置。
【請求項4】
打抜き加工された加工品の打抜きクリアランスを推定するクリアランス推定方法であって、
打抜き加工された加工品の評価断面を分析した分析データから結晶方位に関する特性値を取得する特性値取得工程と、
結晶方位に関する特性値とクリアランス特性値とが予め関連付けられたクリアランス特性情報から、前記特性値取得工程で取得した前記結晶方位に関する特性値に対応する前記クリアランス特性値を取得するクリアランス特性値取得工程と
をコンピュータが実行するクリアランス推定方法。
【請求項5】
コンピュータを請求項1から3のいずれかに記載のクリアランス推定装置として機能させるためのプログラム。
【請求項6】
打抜き加工された加工品の打抜きクリアランスを推定するためのクリアランス特性情報を作成するクリアランス特性作成方法であって、
打抜きクリアランスの異なる複数の試験片を作成する試験片作成工程と、
各前記試験片を切断した評価断面を分析した分析データを取得する分析データ取得工程と、
各前記試験片の前記分析データから結晶方位に関する特性値を取得し、取得した特性値と前記打抜きクリアランスとを用いて結晶方向に関する特性値とクリアランス特性値とが関連付けられたクリアランス特性情報を作成する特性作成工程と
を有するクリアランス特性作成方法。
【請求項7】
前記結晶方位に関する特性値は、前記評価断面の加工端部において局所方位差が閾値以上である領域面積率又は領域体積率である請求項6に記載のクリアランス特性作成方法。
【請求項8】
前記結晶方位に関する特性値は、前記評価断面の加工端部において局所方位差が閾値以上である領域面積率又は領域体積率であり、前記閾値は、3°未満の値に設定されている請求項6に記載のクリアランス特性作成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、クリアランス推定装置、クリアランス推定方法、及びクリアランス特性作成方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、打抜き加工は、塑性加工の一種であり、主に板状素材に対する穴開けや所定の形状へ加工する際に用いられる。打抜き加工は、加工速度が非常に早く、部材の大量生産などにおいて、大きなコストメリットを有する。打抜き品質を保つためには、金型の上型と下型の摺動面に設けられるクリアランスの管理が重要となる。
従来、このクリアランスを測定する方法として、例えば、特許文献1には、摺動面付近に渦電流センサを配置し、誘起された渦電流電圧からクリアランスを推定するクリアランス推定方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-100274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているクリアランス推定方法では、渦電流センサを摺動面付近に配置する必要があり、既存の金型への適用が困難である、金型の製作コストが増加するため中量産品への適用のコストメリットが低い、センサのメンテナンスコストがかかる等の種々の問題があった。
【0005】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、センサを用いることなく、クリアランスを推定することのできるクリアランス推定装置、クリアランス推定方法、及びクリアランス特性作成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、打抜き加工された加工品の打抜きクリアランスを推定するクリアランス推定装置であって、打抜き加工された加工品の評価断面を分析した分析データから結晶方位に関する特性値を取得する特性値取得部と、結晶方位に関する特性値とクリアランス特性値とが予め関連付けられたクリアランス特性情報から、前記特性値取得部によって取得された前記結晶方位に関する特性値に対応する前記クリアランス特性値を取得するクリアランス特性値取得部とを備えるクリアランス推定装置である。
【0007】
本開示の一態様は、打抜き加工された加工品の打抜きクリアランスを推定するクリアランス推定方法であって、打抜き加工された加工品の評価断面を分析した分析データから結晶方位に関する特性値を取得する特性値取得工程と、結晶方位に関する特性値とクリアランス特性値とが予め関連付けられたクリアランス特性情報から、前記特性値取得工程で取得した前記結晶方位に関する特性値に対応する前記クリアランス特性値を取得するクリアランス特性値取得工程とをコンピュータが実行するクリアランス推定方法である。
【0008】
本開示の一態様は、コンピュータを上記クリアランス推定装置として機能させるためのプログラムである。
【0009】
本開示の一態様は、打抜き加工された加工品の打抜きクリアランスを推定するためのクリアランス特性情報を作成するクリアランス特性作成方法であって、打抜きクリアランスの異なる複数の試験片を作成する試験片作成工程と、各前記試験片を切断した評価断面を分析した分析データを取得する分析データ取得工程と、各前記試験片の前記分析データから結晶方位に関する特性値を取得し、取得した特性値と前記打抜きクリアランスとを用いて結晶方向に関する特性値とクリアランス特性値とが関連付けられたクリアランス特性情報を作成する特性作成工程とを有するクリアランス特性作成方法である。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、センサを用いることなく、クリアランスを推定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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