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公開番号2024177258
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2024171238,2021000740
出願日2024-09-30,2021-01-06
発明の名称シリカ粒子の製造方法、シリカゾルの製造方法、研磨方法、半導体ウェハの製造方法及び半導体デバイスの製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類C01B 33/18 20060101AFI20241212BHJP(無機化学)
要約【課題】金属、特に、亜鉛及び鉄の含有率を低減することができる、シリカ粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】工程(1):メタノールをイオン交換樹脂により精製する工程、及び、工程(2):工程(1)で精製したメタノールを含む溶液(A)に、テトラアルコキシシランを含む溶液(B)を添加し、テトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程、を含み、イオン交換樹脂を乾燥させる工程を含まない、シリカ粒子の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の工程(1)及び工程(2)を含み、イオン交換樹脂を乾燥させる工程を含まない、シリカ粒子の製造方法。
工程(1):メタノールをイオン交換樹脂により精製する工程
工程(2):工程(1)で精製したメタノールを含む溶液(A)に、テトラアルコキシシランを含む溶液(B)を添加し、テトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
工程(1)におけるイオン交換樹脂が、陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂を含む、請求項1に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項3】
陽イオン交換樹脂が、強酸性陽イオン交換樹脂を含む、請求項2に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項4】
陰イオン交換樹脂が、強塩基性陰イオン交換樹脂を含む、請求項2又は3に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項5】
溶液(B)が、工程(1)で精製したメタノールを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項6】
更に、以下の工程(3)を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のシリカ粒子の製造方法。
工程(3):工程(2)で得られたシリカ粒子の分散液を濃縮し、分散媒を置換する工程
【請求項7】
更に、以下の工程(4)を含む、請求項6に記載のシリカ粒子の製造方法。
工程(4):工程(3)で得られたシリカ粒子の分散液を加圧加熱処理する工程
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のシリカ粒子の製造方法を含む、シリカゾルの製造方法。
【請求項9】
シリカゾル中のシリカ粒子の含有率が、3質量%~50質量%である、請求項8に記載のシリカゾルの製造方法。
【請求項10】
シリカゾル中の亜鉛の含有率が、50ppb以下である、請求項8又は9に記載のシリカゾルの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シリカ粒子の製造方法、シリカゾルの製造方法、研磨方法、半導体ウェハの製造方法及び半導体デバイスに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
金属や無機化合物等の材料の表面を研磨する方法として、研磨液を用いた研磨方法が知られている。中でも、半導体用のプライムシリコンウェハやこれらの再生シリコンウェハの最終仕上げ研磨、及び、半導体デバイス製造時の層間絶縁膜の平坦化、金属プラグの形成、埋め込み配線形成等の化学的機械的研磨(CMP)では、その表面状態が半導体特性に大きく影響するため、これらの部品の表面や端面は、極めて高精度に研磨されることが要求されている。
【0003】
このような精密研磨においては、シリカ粒子を含む研磨組成物が採用されており、その主成分である砥粒として、コロイダルシリカが広く用いられている。コロイダルシリカは、その製造方法の違いにより、四塩化珪素の熱分解によるもの(ヒュームドシリカ等)、水ガラス等の珪酸アルカリの脱イオンによるもの、アルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応(一般に「ゾルゲル法」と称される)によるもの等が知られている。
【0004】
コロイダルシリカの製造方法に関し、これまで多くの検討がなされてきた。例えば、特許文献1~3には、アルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応によりシリカゾルを製造する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-60232号公報
特開2005-060217号公報
特開2018-108924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、アルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応により得られるシリカ粒子は、金属の含有率が十分に少ないとは言えない。一般に、アルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応によりシリカ粒子を製造する場合、アルコキシシランの溶媒や反応液として、メタノールに代表されるアルコールを用いることが多い。このメタノールに含まれる金属は、溶媒と共に留去されず、シリカ粒子の中に残留する。金属の中でも、亜鉛は、メタノールを製造する際の触媒として用いられるため、メタノール中に不純物として多く含まれる。また、鉄は、一般にメタノールを保管、運搬するのに用いられるステンレス製の缶や配管から溶出するため、メタノール中に不純物として多く含まれる。そのため、亜鉛と鉄は、シリカ粒子の分散液中に残留しやすい。シリカ粒子の分散液中に亜鉛や鉄等の金属を多く含むと、シリコンウェハ等の半導体材料を研磨する際に、金属が表面に付着し、電気特性に悪影響を及ぼすという課題を有する。
【0007】
特許文献1~3に開示されているアルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応によりシリカ粒子を製造する方法は、用いるメタノール中の金属を低減させる処理を何ら行っていないため、得られるシリカ粒子の分散液中の金属含有率は、十分に少ないとは言えない。
【0008】
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、金属、特に、亜鉛及び鉄の含有率を低減することができる、シリカ粒子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従来のアルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応によりシリカ粒子を製造する方法は、製造に用いるメタノール中の金属、特に、亜鉛及び鉄を十分に低減することができず、超高純度のシリカ粒子を得ることが困難であった。本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、メタノールをイオン交換樹脂により精製し、精製したメタノールをシリカ粒子の製造に用いることで、超高純度のシリカ粒子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]以下の工程(1)及び工程(2)を含む、シリカ粒子の製造方法。
工程(1):メタノールをイオン交換樹脂により精製する工程
工程(2):工程(1)で精製したメタノールを含む溶液(A)に、テトラアルコキシシランを含む溶液(B)を添加し、テトラアルコキシシランを加水分解反応及び縮合反応させる工程
[2]工程(1)におけるイオン交換樹脂が、陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂を含む、[1]に記載のシリカ粒子の製造方法。
[3]陽イオン交換樹脂が、強酸性陽イオン交換樹脂を含む、[2]に記載のシリカ粒子の製造方法。
[4]陰イオン交換樹脂が、強塩基性陰イオン交換樹脂を含む、[2]又は[3]に記載のシリカ粒子の製造方法。
[5]溶液(B)が、工程(1)で精製したメタノールを含む、[1]~[4]のいずれかに記載のシリカ粒子の製造方法。
[6]更に、以下の工程(3)を含む、[1]~[5]のいずれかに記載のシリカ粒子の製造方法。
工程(3):工程(2)で得られたシリカ粒子の分散液を濃縮し、分散媒を置換する工程
[7]更に、以下の工程(4)を含む、[6]に記載のシリカ粒子の製造方法。
工程(4):工程(3)で得られたシリカ粒子の分散液を加圧加熱処理する工程
[8][1]~[7]のいずれかに記載のシリカ粒子の製造方法を含む、シリカゾルの製造方法。
[9]シリカゾル中のシリカ粒子の含有率が、10質量%~25質量%である、[8]に記載のシリカゾルの製造方法。
[10]シリカゾル中の亜鉛の含有率が、50ppb以下である、[8]又は[9]に記載のシリカゾルの製造方法。
[11]シリカゾル中の鉄の含有率が、4ppb以下である、[8]~[10]のいずれかに記載のシリカゾルの製造方法。
[12][1]~[7]のいずれかに記載のシリカ粒子の製造方法で得られたシリカ粒子を含む研磨組成物を用いて研磨する、研磨方法。
[13][12]に記載の研磨方法を含む、半導体ウェハの製造方法。
[14][12]に記載の研磨方法を含む、半導体デバイスの製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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