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公開番号2024176413
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023094925
出願日2023-06-08
発明の名称電磁比例弁
出願人株式会社不二越,ダイハツ工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F16K 31/06 20060101AFI20241212BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】エアが混入した油環境で使用してもダンパ効果を確保し耐振性を向上させることができる電磁比例弁を提供する。
【解決手段】本発明にかかる電磁比例弁100は、少なくとも入力ポート120と出力ポート122とドレンポート126とを有するスリーブ102と、スリーブ内に摺動可能に支持されたスプール104と、スプールを駆動する電磁部106と、スプールを初期位置に向かって付勢するスプリング110と、スリーブ内においてスプリングが収容されたスプリング室110aと、スリーブに形成されスプリング室の上方向から外部に貫通するオリフィス130と、スリーブの一端108に螺合される有底円筒であってスプリングに当接してその圧縮量を調節するアジャスタ128と、アジャスタの内周に形成されオリフィスに向かって傾斜する傾斜面142と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも入力ポートと出力ポートとドレンポートとを有するスリーブと、
前記スリーブ内に摺動可能に支持されたスプールと、
前記スプールを駆動する電磁部と、
前記スプールを初期位置に向かって付勢するスプリングと、
前記スリーブ内において前記スプリングが収容されたスプリング室と、
前記スリーブに形成され前記スプリング室の上方向から外部に貫通するオリフィスと、
前記スリーブの開口端に螺合される有底円筒であって前記スプリングに当接してその圧縮量を調節するアジャスタと、
前記アジャスタの内周に形成され前記オリフィスに向かって傾斜する傾斜面と、を備えることを特徴とする電磁比例弁。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記アジャスタの底面には、前記スプリングの内側で前記スプールに向かって突出した凸部が形成されていて、
前記凸部は、前記スプリングの座巻よりも前記スプールに近い位置まで突出していることを特徴とする請求項1に記載の電磁比例弁。
【請求項3】
前記スリーブの外周面は、所定のハウジングで密閉される大径部と、該ハウジングとの間に隙間を有して外部に連通する小径部とを有し、
前記スリーブに形成され前記下方にドレンポートが連通するドレン室の上方向から前記大径部に貫通する貫通穴と、
前記スリーブの外周面に形成され前記貫通穴から前記小径部まで連通する連通溝と、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁比例弁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のポートが形成されたスリーブを有する電磁比例弁に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
一例として電磁弁は、スリーブと、スリーブの内側に摺動可能に支持されたスプールとを備え、スリーブの端部に取り付けられた電磁部のソレノイドコイルが励磁されることで生じる吸引力によって、スプールを変位させて所定の制御圧を出力する。
【0003】
特許文献1には、入力ポートと連通する供給圧室と、フィードバックポートと連通する第1弁室と、出力ポートと連通する第2弁室と、スプリング室とを有する電磁弁が記載されている。この電磁弁では、供給圧室を挟んで互いに対向するように第1弁室と第2弁室を配置し、さらにスプリング室に絞り部(オリフィス)を有するドレンポートを接続している。
【0004】
特許文献1では、第1弁室と第2弁室を、供給圧室に隣り合って対向して設けている。これにより、作動油の流れ方向をスプールの内側から外側に向かわせて、スプールの変位と逆方向のフローフォースを低減している。さらにスプリング室のドレンポートに絞り部を設けることにより、ダンパ効果でスプール弁が制振されるため、流入流量が不安定になる外的要因に対する耐油振性が確保できる、としている。
【0005】
特許文献2には、スリーブの外周面にばね室(スプリング室)と対応する部分に油たまり環状溝を刻設した電磁弁が記載されている。この電磁弁では、油たまり環状溝とばね室とを連通する絞り孔(オリフィス)を油たまり環状溝の下部に設け、さらに油たまり環状溝の上部をドレン通路によって嵌合穴外部と連通させている。なおドレン通路は、スリーブの外周面に油たまり環状溝からスリーブ端に向かって形成されている。
【0006】
この電磁弁では、油たまり環状溝の上部がドレン通路によって嵌合穴外部と連通しているので、作動油を油たまり環状溝の上部まで貯めることができ、絞り孔で連通したばね室に作動油を保留しておくことができる。このため特許文献2では、スプール弁は、ばね室に保留された作動油のダンピング効果により自励振動することが防止される、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2008-8380号公報
特開2006-112514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし特許文献1、2の電磁弁では、スプリング室の下方向から外部に貫通するオリフィスを通って油が抜ける構造となっている。このため、エア(気泡)が混入した油環境で使用すると、エアが混入した油がスプリング室の下方向から流れ込んで、スプリング室にエアが徐々に溜まることになる。そして、スプリング室に溜まったエアは、抜けることがないため、スプリング室がエアで満たされてダンパ効果を維持できず、油圧振動が発生する可能性がある。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑み、エアが混入した油環境で使用してもダンパ効果を確保し耐振性を向上させることができる電磁比例弁を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明にかかる電磁比例弁の代表的な構成は、少なくとも入力ポートと出力ポートとドレンポートとを有するスリーブと、スリーブ内に摺動可能に支持されたスプールと、スプールを駆動する電磁部と、スプールを初期位置に向かって付勢するスプリングと、スリーブ内においてスプリングが収容されたスプリング室と、スリーブに形成されスプリング室の上方向から外部に貫通するオリフィスと、スリーブの開口端に螺合される有底円筒であってスプリングに当接してその圧縮量を調節するアジャスタと、アジャスタの内周に形成されオリフィスに向かって傾斜する傾斜面と、を備えることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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