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公開番号2024176376
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023094868
出願日2023-06-08
発明の名称焼結接合用シート
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人藤本パートナーズ
主分類H01L 21/52 20060101AFI20241212BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 温度の上昇及び下降が繰り返される環境で使用されても被着体との接合を十分に維持できる焼結接合用シートを提供することを課題としている。
【解決手段】 導電性金属を含有する焼結性粒子と有機バインダとを含む焼結接合層を備える焼結接合用シートであって、前記焼結接合層の表面を100倍率で観察した観察像では、観察される空隙サイズのうちの最大サイズが100μm以下である、焼結接合用シートを提供する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
導電性金属を含有する焼結性粒子と有機バインダとを含む焼結接合層を備える焼結接合用シートであって、
前記焼結接合層の表面を100倍率で観察した観察像では、観察される空隙サイズのうちの最大サイズが100μm以下である、焼結接合用シート。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記観察像の少なくとも9mm

の範囲では、前記空隙の面積割合が5.0%以下である、請求項1に記載の焼結接合用シート。
【請求項3】
前記焼結接合層の複素粘度は、25℃において3.0×10

[Pa・s]以上3.0×10
10
[Pa・s]以下である、請求項1又は2に記載の焼結接合用シート。
【請求項4】
前記焼結接合層は、前記焼結性粒子を60質量%以上99質量%以下含む、請求項1又は2に記載の焼結接合用シート。
【請求項5】
前記焼結性粒子の平均粒子径は、50nm以上500nm以下である、請求項1又は2に記載の焼結接合用シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば半導体装置を製造するときに使用される焼結接合用シートに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、半導体装置の製造において使用される焼結接合用シートが知られている。この種の焼結接合用シートは、導電性金属を含有する焼結性粒子と有機バインダとを含む焼結接合層を有する。焼結接合層は、有機バインダを含むことから感圧接着性を有する。
半導体装置の製造において、基板の片面と半導体素子(半導体チップ等)との間に上記の焼結接合層が配置されて焼結処理されることで、基板と半導体素子とが焼結接合層を介して接合される。
例えば下記のような各工程が実施されて、半導体装置が製造される。
【0003】
(1)基材と粘着剤層とが積層されてなるダイシングテープの粘着剤層上に半導体ウエハを貼り付けて固定した後、半導体ウエハをダイシングして複数の半導体素子へと個片化する。
(2)コレットなどの治具を用いて1つの半導体素子を粘着剤層から剥離させて持ち上げた後、1つの半導体素子を焼結接合用シートの焼結接合層上に押し付ける。斯かる押し付け力によって、半導体素子のサイズに相当するサイズとなるように焼結接合層の一部を個片化する。同時に、個片化された焼結接合層を半導体素子に接着させ、コレットなどの治具を引き上げることにより、焼結接合層の個片が接着した1つの半導体素子をピックアップする。
(3)焼結接合層の個片が接着した1つの半導体素子を基板の片面(半導体素子の搭載領域)に接着させる。すなわち、1つの半導体素子を基板に仮固定させる。
(4)上記(2)及び(3)を同様にして複数回実施することによって、基板における半導体素子の搭載領域内に、焼結接合層の個片が接着した半導体素子の複数を仮固定させる。これにより、半導体装置の中間製品を得る。
(5)焼結接合層中の焼結性粒子どうしが焼結できる温度で半導体装置の中間製品を加熱する焼結処理を実施することにより、焼結性粒子を互いに焼結させつつ、焼結接合層から有機バインダの少なくとも一部を消失させる。これにより、基板における半導体素子の搭載領域に複数の半導体素子を接合させる。
上記のごとき各工程を経た後において、複数の半導体素子は、焼結接合層に含まれる焼結性粒子が互いに焼結することによって、基板における半導体素子の搭載領域内に固定される。すなわち、焼結処理を経た焼結接合層の個片を介して、複数の半導体素子が基板における半導体素子の搭載領域に固定されることとなる。
【0004】
なお、半導体装置の製造において、上記の(1)及び(2)の工程を実施する代わりに、ダイシングテープの粘着剤層に焼結接合層を重ねたうえでさらに半導体ウエハを貼り付け、焼結接合層及び半導体ウエハを個片化して、焼結接合層が貼り付いた状態の半導体素子をピックアックする場合もあり得る。
【0005】
上記のような半導体装置の製造方法で使用され得る焼結接合用シートとしては、例えば焼結処理後に強固な焼結層となる焼結接合層を有するシートが知られている(例えば、特許文献1)。
【0006】
詳しくは、特許文献1に記載の焼結接合用シートの焼結接合層において、特定の加熱条件で加熱した後の、断面における気孔部分の平均面積は、0.005μm

~0.5μm

の範囲内である。なお、特定の加熱条件は、10MPaの加圧下において1.5℃/秒の昇温速度で80℃から300℃まで昇温した後に300℃で2.5分間維持するという条件である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2017-066384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、焼結処理後の焼結接合層の個片は、温度の上昇及び下降が繰り返される環境下で使用されると、基板又は半導体素子などの被着体との接合が不十分になり得る。詳しくは、焼結接合層の個片が温度の上昇及び下降を何度も受けると、焼結接合層と被着体との界面の一部で剥離が生じたり、焼結接合層の内部にクラックが発生したりし得る。上記の剥離が生じたり、上記のクラックが発生したりすると、焼結接合層と被着体との接合が必ずしも十分に維持できず、製品としての信頼性が低下することにつながる。
【0009】
しかしながら、温度の上昇及び下降が繰り返される環境で使用されても被着体との接合を十分に維持できる焼結接合用シートについては、未だ十分に検討されているとはいえない。
【0010】
そこで、本発明は、温度の上昇及び下降が繰り返される環境で使用されても被着体との接合を十分に維持できる焼結接合用シートを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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