TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024175748
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023093716
出願日2023-06-07
発明の名称バリア機能亢進剤及び経上皮電気抵抗上昇作用剤
出願人丸善製薬株式会社
代理人個人
主分類A61K 8/63 20060101AFI20241212BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】安全性の高い天然物の中からバリア機能亢進作用又は経上皮電気抵抗上昇作用を有する物質を見出し、それを有効成分とするバリア機能亢進剤及び経上皮電気抵抗上昇作用剤を提供する。
【解決手段】バリア機能亢進剤及び経上皮電気抵抗上昇作用剤は、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸誘導体、及び甘草抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、並びに甘草抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有することを特徴とするバリア機能亢進剤。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記グリチルリチン酸の誘導体が、グリチルリチン酸ジカリウムであることを特徴とする請求項1に記載のバリア機能亢進剤。
【請求項3】
ヒスタミン刺激により生じる皮膚バリア機能障害を改善する作用を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバリア機能亢進剤。
【請求項4】
グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、並びに甘草抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有することを特徴とする経上皮電気抵抗上昇作用剤。
【請求項5】
前記グリチルリチン酸の誘導体が、グリチルリチン酸ジカリウムであることを特徴とする請求項4に記載の経上皮電気抵抗上昇作用剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バリア機能亢進剤及び経上皮電気抵抗上昇作用剤に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
生体においてその内外を隔てる構造の一つに、上皮細胞から構成される上皮組織がある。上皮組織は、物質透過を制御するバリア機能を有しており、これにより生体において外界とは異なる内部環境を作り上げている。このようなバリア機能は、主に細胞間の接着により形成されるが、かかる接着の一つがタイトジャンクション(以下「TJ」という場合がある。)である。TJは、隣接する上皮細胞同士を密着させるだけでなく、細胞と細胞との隙間をシールすることで物質の透過を制御する細胞間接着構造である。TJを構成しているクローディンやオクルディン、ZO-1やZO-2等のタンパク質は、TJストランドの骨格を構成し、TJのバリア機能を制御すると考えられている(非特許文献1参照)。これらのタンパク質の発現の減少によりTJの機能低下が引き起こされると、例えば、消化管においては、食物アレルゲンや病原性微生物等が体内へ侵入してしまい、炎症性腸疾患や各種感染症等の一因になると考えられる。また、皮膚におけるTJの機能低下が引き起こされると、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎や各種感染症等の皮膚症状の一因になると考えられる。
【0003】
肥満細胞内のヒスタミンが細胞外に遊離すると、遊離されたヒスタミンが炎症反応を引き起こし、アレルギー性疾患や炎症性疾患が増悪する。近年、ヒスタミンが表皮ケラチノサイト分化を抑制し、皮膚におけるバリア機能の障害に寄与するとのメカニズムが知られている(非特許文献2参照)。したがって、ヒスタミン刺激に起因して生じる皮膚バリア機能の障害の改善により、上皮組織におけるバリア機能を強化し、消化管においては炎症性腸疾患や食物アレルギー、各種感染症等を予防又は改善することができ、一方表皮においては乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎や各種感染症等の皮膚症状を予防又は改善することができると考えられる。
【0004】
上皮細胞では、TJによって管腔側と基底膜側との間でイオンの透過が制限されるため、経上皮電気抵抗(Trans-epithelial electric resistance,TER)が生じる。そのため、上皮細胞におけるバリア機能に障害が生じると、TERも低下する。よって、TERを上昇させることで、バリア機能を回復することができ、バリア機能の低下に起因する疾患を予防又は改善することができると考えられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
日本香粧品科学会誌,2007年,vol.31,pp.296-301
Gschwandtner M et al.,Allergy,2013年1月,vol.68(1),pp.37-47
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、安全性の高い天然物の中からバリア機能亢進作用又は経上皮電気抵抗上昇作用を有する物質を見出し、それを有効成分とするバリア機能亢進剤及び経上皮電気抵抗上昇作用剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明のバリア機能亢進剤及び経上皮電気抵抗上昇作用剤は、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、並びに甘草抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有する。上記グリチルリチン酸の誘導体としては、グリチルリチン酸ジカリウムであればよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、優れたバリア機能亢進作用又は経上皮電気抵抗上昇作用を有し、安全性の高いバリア機能亢進剤及び経上皮電気抵抗上昇作用剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本実施形態に係るバリア機能亢進剤及び経上皮電気抵抗上昇作用剤は、いずれも、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸誘導体、及び甘草抽出物からなる群より選択される少なくとも1種を有効成分として含有する。
【0010】
グリチルリチン酸誘導体は、例えば、グリチルリチン酸(C
42

62

16
)とアルカリとを反応させることにより得ることができる。グリチルリチン酸誘導体としては、例えば、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等が挙げられ、グリチルリチン酸ジカリウムが好適に用いられ得る。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

丸善製薬株式会社
β-ディフェンシン-3 mRNA発現促進剤
13日前
個人
歯の掃除具
2か月前
個人
歯茎みが品
9日前
個人
錠剤撒き器
5か月前
個人
塗り薬塗り具
1か月前
個人
導電香
2日前
個人
乗馬テラピー
3か月前
個人
身体牽引装置
3か月前
個人
収納容器
1か月前
個人
片足歩行支援具
17日前
個人
発熱器具
2か月前
個人
クリップ
16日前
個人
染毛方法
2か月前
個人
健康器具
1か月前
個人
眼科診療車
24日前
個人
挟圧手工爪矯正具
5か月前
個人
動体視力強化装置
3か月前
株式会社コロナ
脱臭機
5か月前
個人
磁器治療器
3か月前
個人
鼻腔拡張具
5か月前
個人
除菌システム
17日前
株式会社コーセー
化粧料
17日前
個人
血管硬化度算出方法
3か月前
株式会社コーセー
美爪料
17日前
個人
避難困難者救出台車
24日前
東レ株式会社
吸収制御剤
2か月前
株式会社 MTG
浴用剤
3日前
株式会社ナカニシ
生検針
3か月前
個人
口腔ケア用歯ブラシ
5か月前
東レ株式会社
下肢着用具
3か月前
株式会社ダリヤ
皮膚洗浄剤
4か月前
大正製薬株式会社
内服液剤
3か月前
株式会社ニデック
眼科装置
3か月前
株式会社ニデック
眼科装置
3か月前
株式会社ファンケル
化粧料
4か月前
個人
Dr.なかまつよい耳
1か月前
続きを見る