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公開番号2024174699
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-17
出願番号2023092673
出願日2023-06-05
発明の名称牡蠣加工物を含有する調味料及びその牡蠣風味向上方法
出願人味の素株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23L 27/10 20160101AFI20241210BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】牡蠣加工物を含有し、牡蠣風味が向上した調味料等の提供。
【解決手段】(A)牡蠣加工物、並びに(B)Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも一つを含有する、調味料であって、前記調味料が前記(B)として少なくともFe含有物を含有する場合、当該調味料におけるFeの総含量が、当該調味料に対して0.4~10重量ppmであり、前記調味料が前記(B)として少なくともCu含有物を含有する場合、当該調味料におけるCuの総含量が、当該調味料に対して0.5~45重量ppmであり、前記調味料が前記(B)として少なくともZn含有物を含有する場合、当該調味料におけるZnの総含量が、当該調味料に対して0.5~12重量ppmである、調味料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)牡蠣加工物、並びに(B)Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも一つを含有する、調味料であって、
前記調味料が前記(B)として少なくともFe含有物を含有する場合、当該調味料におけるFeの総含量が、当該調味料に対して0.4~10重量ppmであり、
前記調味料が前記(B)として少なくともCu含有物を含有する場合、当該調味料におけるCuの総含量が、当該調味料に対して0.5~45重量ppmであり、
前記調味料が前記(B)として少なくともZn含有物を含有する場合、当該調味料におけるZnの総含量が、当該調味料に対して0.5~12重量ppmである、調味料。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記調味料における前記(A)の含有量が、前記調味料に対して0.01~20重量%である、請求項1記載の調味料。
【請求項3】
前記Fe含有物が、Fe化合物、Fe含有酵母及びFe含有食材からなる群より選択される少なくとも一つであり、
前記Cu含有物が、Cu化合物、Cu含有酵母及びCu含有食材からなる群より選択される少なくとも一つであり、
前記Zn含有物が、Zn化合物、Zn含有酵母及びZn含有食材からなる群より選択される少なくとも一つである、請求項1記載の調味料。
【請求項4】
前記(B)が、Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも二つである、請求項1記載の調味料。
【請求項5】
(A)牡蠣加工物、並びに(B)Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも一つを混合することを含む、調味料の製造方法であって、
前記(B)として少なくともFe含有物が用いられる場合、Fe含有物は、前記調味料におけるFeの総含量が、前記調味料に対して0.4~10重量ppmとなるように用いられ、
前記(B)として少なくともCu含有物が用いられる場合、Cu含有物は、前記調味料におけるCuの総含量が、前記調味料に対して0.5~45重量ppmとなるように用いられ、
前記(B)として少なくともZn含有物が用いられる場合、Zn含有物は、前記調味料におけるZnの総含量が、前記調味料に対して0.5~12重量ppmとなるように用いられる、製造方法。
【請求項6】
前記(A)は、前記調味料における前記(A)の含有量が、前記調味料に対して0.01~20重量%となるように用いられる、請求項5記載の製造方法。
【請求項7】
前記Fe含有物が、Fe化合物、Fe含有酵母及びFe含有食材からなる群より選択される少なくとも一つであり、
前記Cu含有物が、Cu化合物、Cu含有酵母及びCu含有食材からなる群より選択される少なくとも一つであり、
前記Zn含有物が、Zn化合物、Zn含有酵母及びZn含有食材からなる群より選択される少なくとも一つである、請求項5記載の製造方法。
【請求項8】
前記(B)が、Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも二つである、請求項5記載の製造方法。
【請求項9】
(A)牡蠣加工物、並びに(B)Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも一つを混合することを含む、牡蠣加工物を含有する調味料の牡蠣風味向上方法であって、
前記(B)として少なくともFe含有物が用いられる場合、Fe含有物は、前記調味料におけるFeの総含量が、前記調味料に対して0.4~10重量ppmとなるように用いられ、
前記(B)として少なくともCu含有物が用いられる場合、Cu含有物は、前記調味料におけるCuの総含量が、前記調味料に対して0.5~45重量ppmとなるように用いられ、
前記(B)として少なくともZn含有物が用いられる場合、Zn含有物は、前記調味料におけるZnの総含量が、前記調味料に対して0.5~12重量ppmとなるように用いられる、方法。
【請求項10】
前記(A)は、前記調味料における前記(A)の含有量が、前記調味料に対して0.01~20重量%となるように用いられる、請求項9記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、牡蠣加工物を含有する調味料及びその製造方法に関する。また、本発明は、牡蠣加工物を含有する調味料の牡蠣風味向上方法にも関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
オイスターソース等の牡蠣を主原料とする調味料は、多様な味及び香りによって構成される牡蠣特有の風味(牡蠣風味)が消費者に支持され、近年では中華料理のみならず、国内外において様々な料理に利用されるに至っている。当該調味料の牡蠣風味を向上することができれば、その商品価値の増大が期待できる。
【0003】
一方、塩味を増強するために金属酸化物を用いることや、ビールの味を増強するためにミネラル添加物を用いることが従来提案されている(特許文献1、2)。しかし、牡蠣風味に関する検討は、特許文献1及び2のいずれにおいても全くなされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2016/189385号
国際公開第2005/033259号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、牡蠣加工物を含有し、牡蠣風味が好適に向上した調味料及びその製造方法、並びに、牡蠣加工物を含有する調味料の牡蠣風味向上方法等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
牡蠣風味を構成する多様な味及び香りの中には、単独では不快に感じられるもの(例えば、生臭い香り)もあり、牡蠣風味を向上させるために調味料において牡蠣やその加工物の含有量を単純に増加すると、生臭い香り等が強くなり過ぎ、好適に向上した牡蠣風味を有する調味料を得ることは困難である。本発明者らは鋭意検討した結果、Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも一つを、牡蠣加工物に混合し、調味料におけるFeの総含量、Cuの総含量、Znの総含量を特定の範囲に調整することによって、牡蠣加工物を含有する調味料の牡蠣風味を好適に向上させ得ることを見出し、さらに研究を重ねることによって、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
【0007】
[1](A)牡蠣加工物、並びに(B)Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも一つを含有する、調味料であって、
前記調味料が前記(B)として少なくともFe含有物を含有する場合、当該調味料におけるFeの総含量が、当該調味料に対して0.4~10重量ppmであり、
前記調味料が前記(B)として少なくともCu含有物を含有する場合、当該調味料におけるCuの総含量が、当該調味料に対して0.5~45重量ppmであり、
前記調味料が前記(B)として少なくともZn含有物を含有する場合、当該調味料におけるZnの総含量が、当該調味料に対して0.5~12重量ppmである、調味料。
[2]前記調味料における前記(A)の含有量が、前記調味料に対して0.01~20重量%である、[1]記載の調味料。
[3]前記Fe含有物が、Fe化合物、Fe含有酵母及びFe含有食材からなる群より選択される少なくとも一つであり、
前記Cu含有物が、Cu化合物、Cu含有酵母及びCu含有食材からなる群より選択される少なくとも一つであり、
前記Zn含有物が、Zn化合物、Zn含有酵母及びZn含有食材からなる群より選択される少なくとも一つである、[1]又は[2]記載の調味料。
[4]前記(B)が、Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも二つである、[1]~[3]のいずれか一つに記載の調味料。
[5]牡蠣風味が向上した調味料である、[1]~[4]のいずれか一つに記載の調味料。
[6](A)牡蠣加工物、並びに(B)Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも一つを混合することを含む、調味料の製造方法であって、
前記(B)として少なくともFe含有物が用いられる場合、Fe含有物は、前記調味料におけるFeの総含量が、前記調味料に対して0.4~10重量ppmとなるように用いられ、
前記(B)として少なくともCu含有物が用いられる場合、Cu含有物は、前記調味料におけるCuの総含量が、前記調味料に対して0.5~45重量ppmとなるように用いられ、
前記(B)として少なくともZn含有物が用いられる場合、Zn含有物は、前記調味料におけるZnの総含量が、前記調味料に対して0.5~12重量ppmとなるように用いられる、製造方法。
[7]前記(A)は、前記調味料における前記(A)の含有量が、前記調味料に対して0.01~20重量%となるように用いられる、[6]記載の製造方法。
[8]前記Fe含有物が、Fe化合物、Fe含有酵母及びFe含有食材からなる群より選択される少なくとも一つであり、
前記Cu含有物が、Cu化合物、Cu含有酵母及びCu含有食材からなる群より選択される少なくとも一つであり、
前記Zn含有物が、Zn化合物、Zn含有酵母及びZn含有食材からなる群より選択される少なくとも一つである、[6]又は[7]記載の製造方法。
[9]前記(B)が、Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも二つである、[6]~[8]のいずれか一つに記載の製造方法。
[10]前記調味料が、牡蠣風味が向上した調味料である、[6]~[9]のいずれか一つに記載の製造方法。
[11](A)牡蠣加工物、並びに(B)Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも一つを混合することを含む、牡蠣加工物を含有する調味料の牡蠣風味向上方法であって、
前記(B)として少なくともFe含有物が用いられる場合、Fe含有物は、前記調味料におけるFeの総含量が、前記調味料に対して0.4~10重量ppmとなるように用いられ、
前記(B)として少なくともCu含有物が用いられる場合、Cu含有物は、前記調味料におけるCuの総含量が、前記調味料に対して0.5~45重量ppmとなるように用いられ、
前記(B)として少なくともZn含有物が用いられる場合、Zn含有物は、前記調味料におけるZnの総含量が、前記調味料に対して0.5~12重量ppmとなるように用いられる、方法。
[12]前記(A)は、前記調味料における前記(A)の含有量が、前記調味料に対して0.01~20重量%となるように用いられる、[11]記載の方法。
[13]前記Fe含有物が、Fe化合物、Fe含有酵母及びFe含有食材からなる群より選択される少なくとも一つであり、
前記Cu含有物が、Cu化合物、Cu含有酵母及びCu含有食材からなる群より選択される少なくとも一つであり、
前記Zn含有物が、Zn化合物、Zn含有酵母及びZn含有食材からなる群より選択される少なくとも一つである、[11]又は[12]記載の方法。
[14]前記(B)が、Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも二つである、[11]~[13]のいずれか一つに記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、牡蠣加工物を含有する調味料が提供される。本発明の調味料は、好適に向上した牡蠣風味(例、複雑さ、あつみ等)を有し得る。本発明の調味料は、好ましくは、異風味が付与されることなく、向上した牡蠣風味(例、複雑さ、あつみ等)を有し得る。
また、本発明によれば、牡蠣加工物を含有する調味料の製造方法が提供される。本発明の製造方法は、好適に向上した牡蠣風味(例、複雑さ、あつみ等)を有する調味料を製造し得る。本発明の製造方法は、好ましくは、異風味が付与されることなく、向上した牡蠣風味(例、複雑さ、あつみ等)を有する調味料を製造し得る。
また、本発明によれば、牡蠣加工物を含有する調味料の牡蠣風味向上方法が提供される。本発明の方法は、牡蠣加工物を含有する調味料の牡蠣風味(例、複雑さ、あつみ等)を好適に向上させ得る。本発明の方法は、好ましくは、異風味を付与することなく、牡蠣加工物を含有する調味料の牡蠣風味(例、複雑さ、あつみ等)を向上させ得る。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の調味料は、(A)牡蠣加工物、並びに(B)Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも一つを含有することを、特徴の一つとする。
本明細書中、「牡蠣加工物」及び「Fe含有物、Cu含有物及びZn含有物からなる群より選択される少なくとも一つ」を、説明の便宜上それぞれ単に「(A)」及び「(B)」と称する場合がある。
【0010】
本発明において「牡蠣加工物」とは、牡蠣の可食部を主原料とし、これに加工処理(例、抽出処理、すり潰し処理、粉砕処理、酵素処理等)を施して製造され、牡蠣の官能特性(例、風味等)又は機能性(例、栄養性等)を食品に付与するために用いられ得る食品素材をいう。尚、ここでいう「食品」とは、経口で摂取し得るものを広く包含する概念であり、飲料や調味料等も包含される。
(【0011】以降は省略されています)

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