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公開番号2025004604
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-15
出願番号2023104392
出願日2023-06-26
発明の名称樹脂組成物
出願人味の素株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C08G 59/48 20060101AFI20250107BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】良好な誘電特性を呈すると共に、スミア除去性が良好であり、クラック耐性も良好である硬化物をもたらすことができる、新規の樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)活性エステル樹脂、及び、(C)炭素原子数10以上の脂肪族基を含む(メタ)アクリレート化合物を含む、樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
（Ａ）エポキシ樹脂、
（Ｂ）活性エステル樹脂、及び、
（Ｃ）炭素原子数１０以上の脂肪族基を含む（メタ）アクリレート化合物
を含む、樹脂組成物。
続きを表示（約 1,600 文字）【請求項２】
（Ａ）成分に対する（Ｂ）成分の質量比［（Ｂ）成分／（Ａ）成分］が０．８以上である、請求項１に記載の樹脂組成物。
【請求項３】
樹脂組成物中の樹脂成分を１００質量％としたとき、（Ｃ）成分の含有量が０．５質量％以上である、請求項１に記載の樹脂組成物。
【請求項４】
（Ｃ）成分が、下記式（１）で表される２価の脂肪族基を含有する、請求項１に記載の樹脂組成物。
TIFF
2025004604000013.tif
13
170
（式（１）中、
Ａ
Ｃ
は、それぞれ独立に、単結合、又は、２価の脂肪族基を表し、
環Ｚ
Ｃ
は、置換基を有していてもよい脂肪族環を表し、
＊は、結合手を表し、
２個のＡ
Ｃ
と環Ｚ
Ｃ
の合計炭素原子数が１０以上である。）
【請求項５】
（Ｃ）成分が、下記式（Ｃ１）で表される構造を有する、請求項１に記載の樹脂組成物。
TIFF
2025004604000014.tif
14
170
（式（Ｃ１）中、
Ｘは、それぞれ独立に、（メタ）アクリロイル基を表し、
Ａ
１
は、それぞれ独立に、２価の脂肪族基を表し、
Ａ
２
は、それぞれ独立に、炭素原子数１０以上の２価の脂肪族基を表し、
Ｌ
１
は、それぞれ独立に、２価の連結基を表し、
ｎ１は、１以上の数を表す。）
【請求項６】
（Ｃ）成分が、下記式（Ｃ１－１）で表される構造を有する、請求項１に記載の樹脂組成物。
TIFF
2025004604000015.tif
20
170
（式（Ｃ１－１）中、
Ｘは、それぞれ独立に、（メタ）アクリロイル基を表し、
Ａ
１１
は、それぞれ独立に、炭素原子数１～１２のアルキレン基を表し、
Ａ
２１
は、それぞれ独立に、炭素原子数１～１２のアルキレン基、又は、炭素原子数２～１２のアルケニレン基を表し、
環Ｚ
１
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素原子数４～１４のシクロアルカン環を表し、
環Ｚ
２
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素原子数４～１４のシクロアルカン環、又は、置換基を有していてもよい炭素原子数４～１４のシクロアルケン環を表し、
ｎ１１は、１～１０の数を表す。）
【請求項７】
式（Ｃ１－１）中、
Ｘは、それぞれ独立に、（メタ）アクリロイル基を表し、
Ａ
１１
は、炭素原子数１のアルキレン基を表し、
Ａ
２１
は、炭素原子数７のアルキレン基を表し、
環Ｚ
１
は、トリシクロデカン環を表し、
環Ｚ
２
は、炭素原子数５～８の２つのアルキル基で置換されているシクロヘキサン環を表し、
ｎ１１は、１～５の数を表す、請求項６に記載の樹脂組成物。
【請求項８】
さらに（Ｅ）無機充填材を含む、請求項１に記載の樹脂組成物。
【請求項９】
樹脂組成物中の不揮発成分を１００質量％としたとき、（Ｅ）成分の含有量が４０質量％以上である、請求項８に記載の樹脂組成物。
【請求項１０】
さらに（Ｆ）ラジカル重合性不飽和基を含む化合物（（Ｃ）成分を除く）を含む、請求項１に記載の樹脂組成物。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、樹脂組成物に関する。さらには、樹脂シート、硬化物、回路基板、及び半導体装置に関する。
続きを表示（約 2,500 文字）【背景技術】
【０００２】
エポキシ樹脂とその硬化剤を含む樹脂組成物は、絶縁性、耐熱性、密着性などに優れる硬化物をもたらすことから、プリント配線板や半導体チップパッケージの再配線基板などの回路基板の絶縁材料として広く使われてきた。
【０００３】
他方、近年の通信の高速化に伴い、回路基板の絶縁材料には、高周波環境で作動させる際の伝送損失を低減すべく、誘電特性（低誘電正接）に優れる絶縁材料が必要とされている。誘電特性に優れる絶縁材料としては、エポキシ樹脂の硬化反応において２級水酸基のような極性基が生じることを低減・抑制し得る活性エステル樹脂などの特定の硬化剤を採用したものが報告されている（例えば、特許文献１、２）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１９－１５７０２７号公報
特開２０２０－９４２１３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
この点、良好な誘電特性が達成される程度に活性エステル樹脂を配合すると、デスミア処理時のスミア除去性が悪化したり、デスミア処理後にクラックが発生し易くなったりする傾向がある。
【０００６】
本発明の課題は、良好な誘電特性を呈すると共に、スミア除去性が良好であり、クラック耐性も良好である硬化物をもたらすことができる、新規の樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成を有する樹脂組成物により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【０００８】
すなわち、本発明は以下の内容を含む。
［１］
（Ａ）エポキシ樹脂、
（Ｂ）活性エステル樹脂、及び、
（Ｃ）炭素原子数１０以上の脂肪族基を含む（メタ）アクリレート化合物
を含む、樹脂組成物。
［２］
（Ａ）成分に対する（Ｂ）成分の質量比［（Ｂ）成分／（Ａ）成分］が０．８以上である、［１］に記載の樹脂組成物。
［３］
樹脂組成物中の樹脂成分を１００質量％としたとき、（Ｃ）成分の含有量が０．５質量％以上である、［１］又は［２］に記載の樹脂組成物。
［４］
（Ｃ）成分が、下記式（１）で表される２価の脂肪族基を含有する、［１］～［３］の何れかに記載の樹脂組成物。
TIFF
2025004604000001.tif
14
170
（式（１）中、
Ａ
Ｃ
は、それぞれ独立に、単結合、又は、２価の脂肪族基を表し、
環Ｚ
Ｃ
は、置換基を有していてもよい脂肪族環を表し、
＊は、結合手を表し、
２個のＡ
Ｃ
と環Ｚ
Ｃ
の合計炭素原子数が１０以上である。）
［５］
（Ｃ）成分が、下記式（Ｃ１）で表される構造を有する、［１］～［４］の何れかに記載の樹脂組成物。
TIFF
2025004604000002.tif
16
170
（式（Ｃ１）中、
Ｘは、それぞれ独立に、（メタ）アクリロイル基を表し、
Ａ
１
は、それぞれ独立に、２価の脂肪族基を表し、
Ａ
２
は、それぞれ独立に、炭素原子数１０以上の２価の脂肪族基を表し、
Ｌ
１
は、それぞれ独立に、２価の連結基を表し、
ｎ１は、１以上の数を表す。）
［６］
（Ｃ）成分が、下記式（Ｃ１－１）で表される構造を有する、［１］～［５］の何れかに記載の樹脂組成物。
TIFF
2025004604000003.tif
20
170
（式（Ｃ１－１）中、
Ｘは、それぞれ独立に、（メタ）アクリロイル基を表し、
Ａ
１１
は、それぞれ独立に、炭素原子数１～１２のアルキレン基を表し、
Ａ
２１
は、それぞれ独立に、炭素原子数１～１２のアルキレン基、又は、炭素原子数２～１２のアルケニレン基を表し、
環Ｚ
１
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素原子数４～１４のシクロアルカン環を表し、
環Ｚ
２
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素原子数４～１４のシクロアルカン環、又は、置換基を有していてもよい炭素原子数４～１４のシクロアルケン環を表し、
ｎ１１は、１～１０の数を表す。）
［７］
式（Ｃ１－１）中、
Ｘは、それぞれ独立に、（メタ）アクリロイル基を表し、
Ａ
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、良好な誘電特性を呈すると共に、スミア除去性が良好であり、クラック耐性も良好である硬化物をもたらすことができる、新規の樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
＜用語の説明＞
本明細書において、「脂肪族基」という用語は、脂肪族化合物から水素原子を１個以上除いた基をいう。詳細には、１価の脂肪族基とは、脂肪族化合物から水素原子を１個除いた基をいい、２価の脂肪族基とは、脂肪族化合物から水素原子を２個除いた基をいう。ここで、脂肪族化合物は、炭素原子と水素原子のみから構成されるヘテロ原子非含有の脂肪族化合物であってもよく、炭素原子及び水素原子のほか、ヘテロ原子を含んで構成されるヘテロ原子含有の脂肪族化合物であってもよい。本明細書において、「ヘテロ原子」という用語は、炭素原子及び水素原子以外の原子をいい、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、珪素原子、ハロゲン原子等が挙げられる。
（【００１１】以降は省略されています）

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