TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024174598
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-17
出願番号2023092500
出願日2023-06-05
発明の名称発泡性クリーミングパウダー及びインスタント飲料用組成物
出願人味の素株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A23C 11/00 20060101AFI20241210BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】水を注ぐだけで、豊かでかつ良質の泡を有する乳風味の飲料が調製できる、発泡性クリーミングパウダー、及び当該発泡性クリーミングパウダーを含有する粉末状のインスタント飲料用組成物の提供。
【解決手段】窒素ガスを含有する粉末と、クリーミングパウダーと、を含有し、前記窒素ガスを含有する粉末が、炭水化物とホエイタンパク質とを含有しており、前記クリーミングパウダーが、食用油脂と、pH調整剤と、乳化剤とを含有しており、前記クリーミングパウダーの全量に対して、前記pH調整剤の含有量が3.5質量%以下であり、前記乳化剤の含有量が1.0質量%以下であることを特徴とする、発泡性クリーミングパウダー、及び、可食性液体と混合して液面に泡が形成された飲料を調製するための粉末状のインスタント飲料用組成物であって、前記記載の発泡性クリーミングパウダーを含有する、インスタント飲料用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
窒素ガスを含有する粉末と、クリーミングパウダーと、を含有し、
前記窒素ガスを含有する粉末が、炭水化物とタンパク質とを含有しており、
前記クリーミングパウダーが、食用油脂と、pH調整剤と、乳化剤とを含有しており、
前記クリーミングパウダーの全量に対して、前記pH調整剤の含有量が3.5質量%以下であり、前記乳化剤の含有量が1.0質量%以下であることを特徴とする、発泡性クリーミングパウダー。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記クリーミングパウダーの全量に対して、前記乳化剤の含有量が0.6質量%以下である、請求項1に記載の発泡性クリーミングパウダー。
【請求項3】
前記乳化剤が、グリセリン脂肪酸エステル及びソルビタン脂肪酸エステルからなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載の発泡性クリーミングパウダー。
【請求項4】
さらに、カゼインを含有する、請求項1に記載の発泡性クリーミングパウダー。
【請求項5】
さらに、賦形剤を含有する、請求項1に記載の発泡性クリーミングパウダー。
【請求項6】
可食性液体と混合して液面に泡が形成された飲料を調製するための粉末状のインスタント飲料用組成物であって、
請求項1~5のいずれか一項に記載の発泡性クリーミングパウダーを含有することを特徴とする、インスタント飲料用組成物。
【請求項7】
さらに、可溶性飲料固形分又は飲料原料の微粉末を含有する、請求項6に記載のインスタント飲料用組成物。
【請求項8】
前記可溶性飲料固形分が、可溶性コーヒー固形分、可溶性紅茶固形分、可溶性緑茶固形分、可溶性ほうじ茶固形分、可溶性ウーロン茶固形分、可溶性ハーブティー固形分、及びココアパウダーからなる群より選択される1種以上であり、
前記飲料原料の微粉末が、抹茶パウダー、緑茶パウダー、及びウーロン茶パウダーからなる群より選択される1種以上である、請求項7に記載のインスタント飲料用組成物。
【請求項9】
請求項6に記載のインスタント飲料用組成物を可食性液体に溶解させることにより、液面に泡が形成されている飲料を製造することを特徴とする、飲料の製造方法。
【請求項10】
可食性液体と混合して液面に泡が形成された飲料を調製するための粉末状のインスタント飲料用組成物であって、
窒素ガスを含有する粉末と、クリーミングパウダーと、を含有し、
前記窒素ガスを含有する粉末が、炭水化物とホエイタンパク質とを含有しており、
前記クリーミングパウダーが、食用油脂と、pH調整剤と、乳化剤とを含有しており、
前記pH調整剤の含有量が、前記インスタント飲料用組成物を可食性液体と混合して得られた飲料における前記pH調整剤の含有量が、0.14g/100mL以下となる量であり、
前記乳化剤の含有量が、前記インスタント飲料用組成物を可食性液体と混合して得られた飲料における前記乳化剤の含有量が、0.04g/100mL以下となる量であることを特徴とする、インスタント飲料用組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水等の液体に溶解させるだけで、液面に泡を有する乳風味の飲料を調製することができる発泡性クリーミングパウダー、及び当該発泡性クリーミングパウダーを含有するインスタント飲料用組成物に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
インスタントコーヒーをはじめとする飲料の可溶性固形分を主要原料とするインスタント飲料用組成物は、一般的に粉末であって、水等の液体に溶解させることによりインスタント飲料を手軽に楽しめる。特に、クリーミングパウダーや乳原料を配合したインスタント飲料用組成物は、水に溶解させることによって、カフェオレの様な乳風味の飲料を簡便に提供しうる。この手軽さとおいしさによって、インスタント飲料用組成物の市場は、目覚ましい勢いで成長している。
【0003】
一方で、カプチーノ等の飲料の液中や液表面に泡を有する飲料も広く好まれている。カプチーノの泡は、事前に温めたミルク等を強制的に撹拌して空気を抱き込ませて泡立てて形成されたものもあれば、水蒸気を吹き込んで乳成分を加熱変性させるものがある。カプチーノのような液中や液表面に泡を有する飲料を、湯や水を加えるだけで喫食可能なインスタント性のある即席飲料にする方法としては、例えば、クリーミングパウダーに、酸剤とアルカリ剤を配合した発泡性クリーミングパウダーを用いる方法がある(特許文献1)。当該発泡性クリーミングパウダーでは、酸剤としてはミョウバンや有機酸が、アルカリ剤としては炭酸塩を用いる。当該発泡性クリーミングパウダーをお湯に溶かすと、酸剤とアルカリ剤が反応して炭酸ガスが発生し、この炭酸ガスがクリーミングパウダー中のカゼインタンパク質等と共に泡を形成する。また、カゼインタンパク質等のタンパク質を含むクリーミングパウダーに代えて、酸剤とアルカリ剤と起泡性粉末油脂とを混合した発泡剤も知られている(特許文献2)。
【0004】
水に溶解することで炭酸ガスを発生させる酸剤とアルカリ剤を使用しない方法としては、例えば、炭水化物粒子又は炭水化物とタンパク質を含む粒子の内部空隙に、加圧ガスを封入した発泡性粉末を使用する方法が知られている(特許文献3及び4)。加圧ガスとしては、主に窒素ガスが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平8-38048号公報
特開2014-180257号公報
国際公開第2001/008504号
国際公開第2006/023564号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、水を注ぐだけで、肌理が細かく泡保持性の良好な泡を有する乳風味の飲料を調製可能な発泡性クリーミングパウダー、当該発泡性クリーミングパウダーを含有する粉末状のインスタント飲料用組成物、及び当該インスタント飲料用組成物から、液面に泡が形成されている飲料を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、クリーミングパウダーに窒素ガスを含有する粉末を混合させた発泡性クリーミングパウダーにおいて、pH調整剤と乳化剤の含有量を調整することにより、肌理が細かく泡保持性の良好な泡を有するインスタント飲料が得られることを見出し、本発明を完成させた。本発明は、以下の通りである。
【0008】
[1] 窒素ガスを含有する粉末と、クリーミングパウダーと、を含有し、
前記窒素ガスを含有する粉末が、炭水化物とタンパク質とを含有しており、
前記クリーミングパウダーが、食用油脂と、pH調整剤と、乳化剤とを含有しており、
前記クリーミングパウダーの全量に対して、前記pH調整剤の含有量が3.5質量%以下であり、前記乳化剤の含有量が1.0質量%以下であることを特徴とする、発泡性クリーミングパウダー。
[2] 前記乳化剤の含有量が0.6質量%以下である、前記[1]の発泡性クリーミングパウダー。
[3] 前記乳化剤が、グリセリン脂肪酸エステル及びソルビタン脂肪酸エステルからなる群より選択される1種以上である、前記[1]又は[2]の発泡性クリーミングパウダー。
[4] さらに、カゼインを含有する、前記[1]~[3]のいずれかの発泡性クリーミングパウダー。
[5] さらに、賦形剤を含有する、前記[1]~[4]のいずれかの発泡性クリーミングパウダー。
[6] 可食性液体と混合して液面に泡が形成された飲料を調製するための粉末状のインスタント飲料用組成物であって、
前記[1]~[5]のいずれかの発泡性クリーミングパウダーを含有することを特徴とする、インスタント飲料用組成物。
[7] さらに、可溶性飲料固形分又は飲料原料の微粉末を含有する、前記[6]のインスタント飲料用組成物。
[8] 前記可溶性飲料固形分が、可溶性コーヒー固形分、可溶性紅茶固形分、可溶性緑茶固形分、可溶性ほうじ茶固形分、可溶性ウーロン茶固形分、可溶性ハーブティー固形分、及びココアパウダーからなる群より選択される1種以上であり、
前記飲料原料の微粉末が、抹茶パウダー、緑茶パウダー、及びウーロン茶パウダーからなる群より選択される1種以上である、前記[7]のインスタント飲料用組成物。
[9] 前記[6]のインスタント飲料用組成物を可食性液体に溶解させることにより、液面に泡が形成されている飲料を製造することを特徴とする、飲料の製造方法。
[10] 可食性液体と混合して液面に泡が形成された飲料を調製するための粉末状のインスタント飲料用組成物であって、
窒素ガスを含有する粉末と、クリーミングパウダーと、を含有し、
前記窒素ガスを含有する粉末が、炭水化物とタンパク質とを含有しており、
前記クリーミングパウダーが、食用油脂と、pH調整剤と、乳化剤とを含有しており、
前記pH調整剤の含有量が、前記インスタント飲料用組成物を可食性液体と混合して得られた飲料における前記pH調整剤の含有量が、0.14g/100mL以下となる量であり、
前記乳化剤の含有量が、前記インスタント飲料用組成物を可食性液体と混合して得られた飲料における前記乳化剤の含有量が、0.04g/100mL以下となる量であることを特徴とする、インスタント飲料用組成物。
[11] さらに、可溶性飲料固形分又は飲料原料の微粉末を含有する、前記[10]のインスタント飲料用組成物。
[12] 前記可溶性飲料固形分が、可溶性コーヒー固形分、可溶性紅茶固形分、可溶性緑茶固形分、可溶性ほうじ茶固形分、可溶性ウーロン茶固形分、可溶性ハーブティー固形分、及びココアパウダーからなる群より選択される1種以上であり、
前記飲料原料の微粉末が、抹茶パウダー、緑茶パウダー、及びウーロン茶パウダーからなる群より選択される1種以上である、前記[11]のインスタント飲料用組成物。
[13] 前記[10]~[12]のいずれかのインスタント飲料用組成物を可食性液体に溶解させることにより、液面に泡が形成されている飲料を製造することを特徴とする、飲料の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る発泡性クリーミングパウダーは、水等の可食性液体に溶解させるだけで、液面に、肌理が細かく泡保持性の良好な泡が形成された飲料を製造することができる。このため、当該発泡性クリーミングパウダーを含有させたインスタント飲料用組成物は、肌理の細かい泡を従来よりも長時間楽しむことができるインスタント飲料を簡便に調製することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明及び本願明細書において、「クリーミングパウダー」とは、クリームの代用として、コーヒー等の嗜好性飲料に添加される粉末組成物を意味する。また、「発泡性クリーミングパウダー」とは、水等の可食性液体に溶解させることにより、液表面に泡を形成することが可能なクリーミングパウダーを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

味の素株式会社
樹脂組成物
1か月前
味の素株式会社
樹脂組成物
15日前
味の素株式会社
樹脂組成物
1か月前
味の素株式会社
樹脂組成物
24日前
味の素株式会社
樹脂組成物
24日前
味の素株式会社
樹脂組成物
17日前
味の素株式会社
樹脂組成物
24日前
味の素株式会社
樹脂組成物
12日前
味の素株式会社
不快臭低減剤
12日前
味の素株式会社
感光性フィルム
1か月前
味の素株式会社
包餡麺帯食品の皮
23日前
味の素株式会社
魚類飼料用組成物
1か月前
味の素株式会社
餃子及びその製造方法
23日前
味の素株式会社
焼成調理用冷凍食品及びその製造方法
1か月前
味の素株式会社
4-エチルグアヤコール臭の抑制方法
9日前
味の素株式会社
保護フィルム付き樹脂シートの製造方法
1か月前
味の素株式会社
2,6-ジメチルピリジン臭の抑制方法
9日前
味の素株式会社
コーヒー飲料及びインスタントコーヒー飲料用組成物
2日前
味の素株式会社
コーヒー飲料及びインスタントコーヒー飲料用組成物
2日前
味の素株式会社
牡蠣加工物を含有する調味料及びその牡蠣風味向上方法
1か月前
味の素株式会社
発泡性クリーミングパウダー及びインスタント飲料用組成物
1か月前
味の素株式会社
硬化性組成物
2日前
味の素株式会社
経時劣化抑制剤
12日前
味の素株式会社
N-アシル-アミノ基含有化合物の製造方法
1か月前
個人
燻製米。
2か月前
個人
機能性建骨米。
1か月前
個人
柑橘系炭酸飲料水
3か月前
株式会社東洋新薬
組成物
2か月前
池田食研株式会社
発酵物
12日前
株式会社東洋新薬
経口組成物
3か月前
不二製油株式会社
栄養組成物
2か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
16日前
池田食研株式会社
免疫賦活剤
8日前
池田食研株式会社
免疫賦活剤
8日前
個人
青果物のカービング方法
9日前
株式会社東洋新薬
経口組成物
1か月前
続きを見る