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公開番号2024173028
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023091143
出願日2023-06-01
発明の名称ダンボール材の位置決め機構
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類B65B 43/30 20060101AFI20241205BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】ダンボール箱の製函装置に設けられて、平板形状に折り畳まれたダンボール材を、好ましくは矩形筒状の立体形状に展開し易いように位置決めできる位置決め機構を提供する。
【解決手段】第1軸の方向Xに延設配置された下端ガイド部11と、第1軸の方向Xにおいて対向する一方側に配置された側面固定ガイドプレート12及び他方側に配置された側端部移動ガイドプレート13と、下端ガイド部11よりも上方の領域で、第2軸の方向Yにおいて対向する一方側に配置された正面側下部ガイドプレート14及び正面側上部ガイドプレート15と、他方側に配置された背面側移動ガイドプレート16とを含んで構成される。展開機構30によって矩形筒状に展開される平板形状のダンボール材50は、下端縁部が下端ガイド部11に載置されるように供給されて、位置決めされる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
一対の正面部及び一対の側面部を有するダンボール箱を製函する製函装置に設けられて、平板形状に折り畳まれた状態と筒状の立体形状に展開された状態とで、向きが同じままの前記正面部及び向きが変わる前記側面部を含む平板形状に折り畳まれたダンボール材の各々を、展開機構によって展開できるように位置決めするダンボール材の位置決め機構であって、
展開されたダンボール材の前記一対の側面部が対向する左右方向を第1軸の方向、前記一対の正面部が対向する前後方向を第2軸の方向、該第1軸及び第2軸と垂直な上下方向を第3軸の方向として、
前記第1軸の方向に延設配置された下端ガイド部と、前記第1軸の方向において対向する一方側に配置された側面固定ガイドプレート及び他方側に配置された側端部移動ガイドプレートと、前記下端ガイド部よりも上方の領域で、前記第2軸の方向において対向する一方側に配置された正面側下部ガイドプレート及び正面側上部ガイドプレートと、他方側に配置された背面側移動ガイドプレートとを含んで構成されており、
平板形状の前記ダンボール材は、一枚ずつ供給されて、下端縁部が前記下端ガイド部に載置されるようになされており、
前記側端部移動ガイドプレートは、前記第1軸の方向に進退することで、前記側面固定ガイドプレートとの間に前記ダンボール材を左右方向に挟み込むようにして、前記第1軸の方向における前記ダンボール材の位置決めを行なうようになされており、
前記背面側移動ガイドプレートは、前記第2軸の方向に進退することで、前記正面側下部ガイドプレートとの間に前記ダンボール材を前後方向に挟み込むようにして、前記第2軸の方向における前記ダンボール材の位置決めを行なうようになされており、
且つ前記ダンボール材が前記第1軸の方向及び前記第2軸の方向に位置決めされた後に、前記正面側下部ガイドプレートは、位置決めされた前記ダンボール材の下端よりも下方に退避し、前記正面側上部ガイドプレートは、前記位置決めされた前記ダンボール材の上端よりも上方に退避するようになされているダンボール材の位置決め機構。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記正面側上部ガイドプレートは、前記第3軸の方向における位置を調整可能に設けられる請求項1記載のダンボール材の位置決め機構。
【請求項3】
前記側端部移動ガイドプレートは、前記第3軸の方向における位置を調整可能に設けられる請求項1又は2記載のダンボール材の位置決め機構。
【請求項4】
前記側面固定ガイドプレートは、筒状の立体形状に展開される前記ダンボール材の一方の側面部を当接させる側面当接面部を備えている請求項1~3のいずれか1項記載のダンボール材の位置決め機構。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項記載のダンボール材の位置決め機構が設けられた製函装置において用いられる展開機構であって
前記位置決め機構により前記ダンボール材が位置決めされた状態で、前記ダンボール材における前記正面側下部ガイドプレート側の前記正面部を正面側の正面部、前記背面側移動ガイドプレート側の前記正面部を背面側の正面部として、
前記ダンボール材の背面側の正面部に着脱可能に接触し、該背面側の正面部を位置決めされた位置に保持する第1面保持部と、前記ダンボール材の正面側の正面部に着脱可能に接触し、該正面側の正面部を保持する第2面保持部とを備えており、
該第2面保持部は、前記正面側の正面部を保持した状態で、上面視で円弧状の軌道に沿って移動することによって、前記正面側の正面部を、位置決めされた位置から、当該正面側の正面部が前記一対の側面部と直角状に配置される位置まで移動させることで、前記ダンボール材を筒状の立体形状に展開させるダンボール材の展開機構。
【請求項6】
前記第1面保持部及び前記第2面保持部は、吸着により前記正面部をそれぞれ保持する請求項5記載のダンボール材の展開機構。
【請求項7】
前記第1面保持部は、位置決めされた背面側の正面部と間隔をおいて当該背面側の正面部と平行に配置される板状ガイド部と、該板状ガイド部から前記第2軸の方向に進退する保持本体部とを含んで構成される請求項5又は6記載のダンボール材の展開機構。
【請求項8】
前記第1面保持部は、前記第3軸の方向における位置を調整可能に設けられる請求項5~7のいずれか1項記載のダンボール材の展開機構。
【請求項9】
第3面保持部をさらに備えており、該第3面保持部は、筒状の立体形状に展開された前記ダンボール材の、前記側面固定ガイドプレート側の一方の側面部と対向する、他方の側面部に着脱可能に外側から接触し、前記第2面保持部と共に、前記ダンボール材の筒状の立体形状を保持する請求項5~8のいずれか1項記載のダンボール材の展開機構。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか1項記載のダンボール材の位置決め機構を用いたダンボール材の位置決め方法であって、
前記下端ガイド部に前記ダンボール材の下端縁部を載置して、前記ダンボール材を、前記第1軸の方向において対向する前記側面固定ガイドプレート及び前記側端部移動ガイドプレートと、前記第2軸の方向において対向する前記正面側下部ガイドプレート及び前記背面側移動ガイドプレートとによって四方を囲まれる領域に供給する工程と、
前記側端部移動ガイドプレートを移動させて、前記側面固定ガイドプレートとの間に前記ダンボール材を挟み込むようにすることで、前記第1軸の方向における前記ダンボール材の位置決めを行なう工程と、
前記背面側移動ガイドプレートを移動させて、前記正面側下部ガイドプレートとの間に前記ダンボール材の下端部分を挟み込むようにすることで、前記第2軸の方向における前記ダンボール材の位置決めを行なう工程とを含んで構成されるダンボール材の位置決め方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ダンボール箱を製函する製函装置に設けられる、ダンボール材の位置決め機構、及びダンボール材の展開機構、並びにダンボール材の位置決め方法、及びダンボール材の展開方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
平板形状に折り畳まれたダンボール材から、例えば前後一対の正面部及び左右一対の側面部を有する六面体形状のダンボール箱を製函する製函装置として、好ましくは2箇所のアームを備えたロボットを用いたものが提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。これらの製函装置では、ロボットの2箇所のアームのエンドエフェクタが、それぞれ吸着部を備えており、これらの吸着部によって、平板形状に折り畳まれたダンボール材の所定の部位を吸着して保持したり、吸着を解除したりしながら、アームやエンドエフェクタの動きを細かく制御して、ダンボール材を好ましくは矩形筒状の立体形状に展開する作業を行わせるようになっている。また、矩形筒状の立体形状に展開されたダンボール材は、好ましくは六面体形状のダンボール箱を製函するために後続する工程に送られて、底面部が形成されたり、内部に収容物が収容されたり、上面部が閉塞されたりすることになる(図4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-86837号公報
特開2017-119411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来の製函装置では、ダンボール材を例えば矩形の筒状の立体形状に展開する際に、ロボットのアームやエンドエフェクタの動きの制御が複雑になると、動作に時間がかかってスムーズに展開することが困難になると共に、対象となるダンボール材の大きさや形状が変更される場合には、装置自体の設定や、ロボットアームやエンドエフェクタの動きの制御の変更に多くの手間を要することになる。このようなことから、より簡易に且つスムーズに、ダンボール材を筒状の立体形状に展開可能とする技術の開発が望まれている。
【0005】
一方、製函装置において、ダンボール材を筒状の立体形状にスムーズに展開できるようにするには、平板形状に折り畳まれたダンボール材を所定の位置に位置決めして展開し易いようにすることで、より簡易に且つ効率良く、展開することが可能になると考えられる。
【0006】
本発明は、ダンボール箱を製函する製函装置に設けられて、平板形状に折り畳まれたダンボール材をガイドすることにより効率良く位置決めすることで、ダンボール材を、より簡易に且つスムーズに、筒状の立体形状に展開させることのできるダンボール材の位置決め機構、及びダンボール材の展開機構、並びにダンボール材の位置決め方法、及びダンボール材の展開方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一対の正面部及び一対の側面部を有するダンボール箱を製函する製函装置に設けられて、平板形状に折り畳まれた状態と筒状の立体形状に展開された状態とで、向きが同じままの前記正面部及び向きが変わる前記側面部を含む平板形状に折り畳まれたダンボール材の各々を、展開機構によって展開できるように位置決めするダンボール材の位置決め機構であって、展開されたダンボール材の前記一対の側面部が対向する左右方向を第1軸の方向、前記一対の正面部が対向する前後方向を第2軸の方向、該第1軸及び第2軸と垂直な上下方向を第3軸の方向として、前記第1軸の方向に延設配置された下端ガイド部と、前記第1軸の方向において対向する一方側に配置された側面固定ガイドプレート及び他方側に配置された側端部移動ガイドプレートと、前記下端ガイド部よりも上方の領域で、前記第2軸の方向において対向する一方側に配置された正面側下部ガイドプレート及び正面側上部ガイドプレートと、他方側に配置された背面側移動ガイドプレートとを含んで構成されている。平板形状の前記ダンボール材は、一枚ずつ供給されて、下端縁部が前記下端ガイド部に載置されるようになされており、前記側端部移動ガイドプレートは、前記第1軸の方向に進退することで、前記側面固定ガイドプレートとの間に前記ダンボール材を左右方向に挟み込むようにして、前記第1軸の方向における前記ダンボール材の位置決めを行なうようになされており、前記背面側移動ガイドプレートは、前記第2軸の方向に進退することで、前記正面側下部ガイドプレートとの間に前記ダンボール材を前後方向に挟み込むようにして、前記第2軸の方向における前記ダンボール材の位置決めを行なうようになされており、且つ前記ダンボール材が前記第1軸の方向及び前記第2軸の方向に位置決めされた後に、前記正面側下部ガイドプレートは、位置決めされた前記ダンボール材の下端よりも下方に退避し、前記正面側上部ガイドプレートは、前記位置決めされた前記ダンボール材の上端よりも上方に退避するようになされている。
【0008】
また、本発明は、上記のダンボール材の位置決め機構が設けられた製函装置において用いられる展開機構であって、前記位置決め機構により前記ダンボール材が位置決めされた状態で、前記ダンボール材における前記正面側下部ガイドプレート側の前記正面部を正面側の正面部、前記背面側移動ガイドプレート側の前記正面部を背面側の正面部として、前記ダンボール材の背面側の正面部に着脱可能に接触し、該背面側の正面部を位置決めされた位置に保持する第1面保持部と、前記ダンボール材の正面側の正面部に着脱可能に接触し、該正面側の正面部を保持する第2面保持部とを備えている。該第2面保持部は、前記正面側の正面部を保持した状態で、上面視で円弧状の軌道に沿って移動することによって、前記正面側の正面部を、位置決めされた位置から、当該正面側の正面部が前記一対の側面部と直角状に配置される位置まで移動させることで、前記ダンボール材を筒状の立体形状に展開させる。
【0009】
さらに、本発明は、上記のダンボール材の位置決め機構を用いたダンボール材の位置決め方法であって、前記下端ガイド部に前記ダンボール材の下端縁部を載置して、前記ダンボール材を、前記第1軸の方向において対向する前記側面固定ガイドプレート及び前記側端部移動ガイドプレートと、前記第2軸の方向において対向する前記正面側下部ガイドプレート及び前記背面側移動ガイドプレートとによって四方を囲まれる領域に供給する工程と、前記側端部移動ガイドプレートを移動させて、前記側面固定ガイドプレートとの間に前記ダンボール材を挟み込むようにすることで、前記第1軸の方向における前記ダンボール材の位置決めを行なう工程と、前記背面側移動ガイドプレートを移動させて、前記正面側下部ガイドプレートとの間に前記ダンボール材の下端部分を挟み込むようにすることで、前記第2軸の方向における前記ダンボール材の位置決めを行なう工程とを含んで構成される。
【0010】
さらにまた、本発明は、上記のダンボール材の展開機構を用いたダンボール材の展開方法であって、前記位置決め機構により前記ダンボール材を位置決めした状態で、前記ダンボール材の背面側の正面部に前記第1面保持部を接触させて、当該背面側の正面部を位置決めした位置に保持する工程と、前記位置決め機構の前記正面側下部ガイドプレートを、位置決めした前記ダンボール材の下方に退避させると共に、前記正面側上部ガイドプレートを、位置決めした前記ダンボール材の上方に退避させて、位置決めした前記ダンボール材が筒状の立体形状に展開される際に、これらのガイドプレートが前記ダンボール材と干渉しないようにする工程と、前記ダンボール材の正面側の正面部に前記第2面保持部を接触させて、当該正面側の正面部を保持する工程と、前記ダンボール材の正面側の正面部を保持した前記第2面保持部を、上面視で円弧状の軌道に沿って移動させることによって、前記正面側の正面部を、位置決めした位置から、当該正面側の正面部が前記一対の側面部と直角状に配置される位置まで移動させることで、前記ダンボール材を、筒状の立体形状に展開させる工程とを含んで構成される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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