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公開番号
2024172708
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023090598
出願日
2023-06-01
発明の名称
コイル基板、モータ用コイル基板、及びモータ
出願人
イビデン株式会社
代理人
弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
主分類
H05K
1/11 20060101AFI20241205BHJP(他に分類されない電気技術)
要約
【課題】スルーホール内の抵抗の低下を抑制し、コイル配線のスルーホール付近での強度を確保するコイル基板、モータ用コイル基板及びモータを提供する。
【解決手段】コイル基板は、第1面10F及び第2面10Bを有する樹脂基板(フレキシブル基板)10と樹脂基板の第1面及び第2面に形成されているコイル配線を含み、第1面に形成されている第1コイル配線と第2面に形成されている第2コイル配線と、第1コイル配線と第2コイル配線をスルーホールTHを介して電気的に接続しているスルーホール配線THU、THV、THWと、を有する。スルーホール配線は、外側と、中心と、からなり、スルーホール配線の外側は、樹脂基板上に金属箔層120、無電解めっき層130及び電解めっき層140がこの順に形成された導体層100と、導体層の上面及び側面を覆う追加めっき層150からなり、中心は、無電解めっき層、電解めっき層及び追加めっき層からなる。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
第1面および第2面を有する樹脂基板と前記樹脂基板の第1面および第2面に形成されているコイル配線を含むコイル基板であって、
前記第1面に形成されている第1コイル配線と前記第2面に形成されている第2コイル配線と、
前記第1コイル配線と前記第2コイル配線を前記樹脂基板に貫通孔として形成されたスルーホールを介して電気的に接続しているスルーホール配線と、を有し、
前記スルーホール配線は、外側と中心からなり、
前記スルーホール配線の外側は、前記樹脂基板上に金属箔層が形成され、前記金属箔層上に無電解めっき層が形成され、前記無電解めっき層上に電解めっき層が形成された導体層と、前記導体層の上面及び側面を覆う追加めっき層からなり、
前記スルーホール配線の中心は、前記無電解めっき層、前記電解めっき層、及び前記追加めっき層からなる。
続きを表示(約 670 文字)
【請求項2】
請求項1のコイル基板であって、
前記追加めっき層の厚みは前記導体層の厚みよりも大きい。
【請求項3】
請求項1のコイル基板であって、前記スルーホールの断面形状はテーパ形状である。
【請求項4】
請求項1のコイル基板であって、前記樹脂基板には複数のコイルが配置されており、
前記第1コイル配線は、前記第1面上に形成された半ターンであり、
前記第2コイル配線は、前記第2面上に形成された半ターンであり、
前記第1コイル配線と前記第2コイル配線は、前記スルーホール配線を介して電気的に接続されている。
【請求項5】
請求項4のコイル基板であって、前記樹脂基板に複数のスルーホールが形成されている。
【請求項6】
請求項1のコイル基板を略円筒状に巻くことで形成されるモータ用コイル基板。
【請求項7】
請求項6のモータ用コイル基板であって、前記コイル配線の占積率は、50%以上99%以下である。
【請求項8】
請求項6のモータ用コイル基板であって、前記モータ用コイル基板の外周面の円筒度は、0.0mmより大きく0.3mm以下である。
【請求項9】
請求項6のモータ用コイル基板であって、前記モータ用コイル基板の外径は、50mm以下である。
【請求項10】
請求項6のモータ用コイル基板及び磁石のうち一方を回転子に設けるとともに他方を固定子に設けることで形成されるモータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書によって開示される技術は、コイル基板、モータ用コイル基板、及びモータに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、コイル基板の製造方法を開示している。特許文献1は、フレキシブル基板の両面に銅箔を設け、フレキシブル基板に貫通孔を設け、フレキシブル基板の全面にシード層を設け、シード層上にめっきレジストパターンを形成し、シード層上に電解めっき膜を形成し、貫通孔内にビア導体を形成し、めっきレジストパターンを剥離し、エッチングにより配線を形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-181853号公報
【発明の概要】
【0004】
<特許文献1の課題>
特許文献1の技術では、コイル基板を巻いてモータ用コイル基板を形成すると、スルーホール内の抵抗が低下すると考えられる。また、スルーホール付近での強度が足りなくなると考えられる。特に、小型モータ用コイル基板を形成するとなると、スルーホール内の抵抗の低下やスルーホール付近での強度の影響が表れやすいとも考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のコイル基板は、第1面および第2面を有する樹脂基板と前記樹脂基板の第1面および第2面に形成されているコイル配線を含むコイル基板であって、前記第1面に形成されている第1コイル配線と前記第2面に形成されている第2コイル配線と、前記第1コイル配線と前記第2コイル配線を前記樹脂基板に貫通孔として形成されたスルーホールを介して電気的に接続しているスルーホール配線と、を有し、前記スルーホール配線は、外側と中心からなり、前記スルーホール配線の外側は、前記樹脂基板上に金属箔層が形成され、前記金属箔層上に無電解めっき層が形成され、前記無電解めっき層上に電解めっき層が形成された導体層と、前記導体層の上面及び側面を覆う追加めっき層からなり、前記スルーホール配線の中心は、前記無電解めっき層、前記電解めっき層、及び前記追加めっき層からなるものである。
【0006】
本発明のコイル基板は、第1コイル配線及び第2コイル配線と、スルーホール配線と、を有する。スルーホール配線は外側と中心からなり、スルーホール配線の外側は、金属箔層、無電解めっき層、電解めっき層からなる導体層と、追加めっき層からなり、スルーホール配線の中心は無電解めっき層、電解めっき層、追加めっき層からなるものである。追加めっきにより配線幅及び厚みが補完されるので、コイル基板を巻いてモータ用コイル基板を形成した際に、スルーホール付近に作用する力によるスルーホール配線の変形を抑制できる。その結果、スルーホール内の抵抗の低下を抑制できる。また、コイル配線のスルーホール付近での強度を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施形態のコイル基板を示す平面図である。
図1のII-II間の断面図である。
図1の領域Aを部分的に拡大した図である。
実施形態のコイル基板の製造方法を模式的に示す断面図である。
実施形態のコイル基板の製造方法を模式的に示す断面図である。
実施形態のコイル基板の製造方法を模式的に示す断面図である。
実施形態のコイル基板の製造方法を模式的に示す断面図である。
実施形態のコイル基板の製造方法を模式的に示す断面図である。
実施形態のコイル基板の製造方法を模式的に示す断面図である。
実施形態のコイル基板の製造方法を模式的に示す断面図である。
スルーホール配線の断面構造の一例を模式的に示す断面図である。
実施形態のコイル基板を用いたモータ用コイル基板を模式的に示す斜視図である。
スルーホールのテーパ形状の向きと、コイル基板を円筒状に巻く際の内周側及び外周側の向きとの関係を模式的に示す図である。
実施形態のモータ用コイル基板を用いたモータを模式的に示す断面図である。
実施形態のスルーホール配線の断面構造を模式的に示す断面図である。
改変例のスルーホール配線の断面構造の改変例を模式的に示す断面図である。
改変例のスルーホール配線の断面構造を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<実施形態>
図1は実施形態のコイル基板2を示す平面図である。図2は、図1のII-II間の断面図である。
【0009】
図1に示されるように、コイル基板2は、フレキシブル基板10と、U相コイル20Uと、V相コイル20Vと、W相コイル20Wと、U相端子40Uと、V相端子40Vと、W相端子40Wと、複数のコイル間接続線50U、50V、50Wと、複数の相間接続線60U、60Vと、戻り線70Wとを有する。
【0010】
フレキシブル基板10は、第1面10Fと、第1面10Fと反対側の第2面10Bとを有する樹脂基板である。フレキシブル基板10は、ポリイミド、ポリアミド等の絶縁性を有する樹脂を用いて形成される。フレキシブル基板10は可撓性を有する。フレキシブル基板10は第1辺E1~第4辺E4の四辺を有する矩形状に形成されている。第1辺E1はフレキシブル基板10の長手方向(図1の矢印LD方向)の一端側の短辺である。第2辺E2は長手方向の他端側の短辺である。第1辺E1と第2辺E2はともに長手方向と直交する直交方向(図1の矢印OD方向)に沿って延びる短辺である。第3辺E3と第4辺E4はともに長手方向に沿って延びる長辺である。後で説明されるように、コイル基板2が円筒状に巻かれてモータ用コイル基板550(後述の図6参照)が形成される場合、第1面10Fは内周側に配置され、第2面10Bは外周側に配置される。なお、第1面10Fは外周側に配置され、第2面10Bは内周側に配置されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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