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公開番号
2024171045
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-11
出願番号
2023087904
出願日
2023-05-29
発明の名称
紫外線照射装置
出願人
ウシオ電機株式会社
代理人
弁理士法人南青山国際特許事務所
主分類
B01J
19/12 20060101AFI20241204BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】紫外線照射によって生じる熱による照射対象物の変形を抑制し、照射対象物の精度を維持することが可能な紫外線照射装置を提供すること。
【解決手段】
本発明の一形態に係る紫外線照射装置は、照射対象物に紫外線を照射する紫外線照射装置であって、紫外線光源と、ステージと、吸熱体とを具備する。上記紫外線光源は、紫外線を出射する。上記ステージは、前記照射対象物を支持する。前記吸熱体は、前記照射対象物と前記ステージの間に配置され、前記紫外線光源から出射された紫外線により生じた熱を吸収する。
【選択図】図7A
特許請求の範囲
【請求項1】
照射対象物に紫外線を照射する紫外線照射装置であって、
紫外線を出射する紫外線光源と、
前記照射対象物を支持するステージと、
前記照射対象物と前記ステージの間に配置され、前記紫外線光源から出射された紫外線により生じる熱を吸収する吸熱体と
を具備する紫外線照射装置。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の紫外線照射装置であって、
前記照射対象物は開口部を有し、
前記吸熱体は、前記紫外線光源から出射され、前記開口部を通過した紫外線により生じる熱を吸収する
紫外線照射装置。
【請求項3】
請求項1に記載の紫外線照射装置であって、
前記ステージに対する前記吸熱体の位置を保持し、前記ステージと前記吸熱体の熱膨張差を吸収する熱膨張差吸収機構
をさらに具備する紫外線照射装置。
【請求項4】
請求項3に記載の紫外線照射装置であって、
前記熱膨張差吸収機構は、前記吸熱体に設けられた穴と、前記ステージに固定され、前記穴に挿通されたピンから構成され、前記穴と前記ピンの間には間隙が設けられている
紫外線照射装置。
【請求項5】
請求項1に記載の紫外線照射装置であって、
前記吸熱体は、熱伝導材料からなる吸熱部材と、前記吸熱部材を冷却する冷却機構を備える
紫外線照射装置。
【請求項6】
請求項5に記載の紫外線照射装置であって、
前記冷却機構は、前記吸熱部材に接触し、冷媒が流れる導管を備える
紫外線照射装置。
【請求項7】
請求項6に記載の紫外線照射装置であって、
前記吸熱部材は、前記照射対象物が載置される載置面を有する板状部材である
紫外線照射装置。
【請求項8】
請求項2に記載の紫外線照射装置であって、
前記照射対象物と前記吸熱体の間に配置され、前記開口部を通過した紫外線を拡散させる拡散部材
をさらに具備する紫外線照射装置。
【請求項9】
請求項8に記載の紫外線照射装置であって、
前記拡散部材は、前記照射対象物が載置される載置面を有する板状部材である
紫外線照射装置。
【請求項10】
請求項9に記載の紫外線照射装置であって、
前記吸熱体は、熱伝導材料からなる吸熱部材と、前記吸熱部材を冷却する冷却機構を備え、前記吸熱部材は、前記拡散部材が載置される載置面を有する板状部材である
紫外線照射装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、照射対象物に紫外線を照射する紫外線照射装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
有機EL(electro-luminescence)素子は、被蒸着基板のうち画素となる領域に有機発光材料を蒸着することにより作製される。被蒸着基板の画素となる領域のみに有機発光材料を蒸着させるために蒸着用マスクが用いられる。
【0003】
従来の蒸着用マスクは、金属をエッチングして多数の微小な開口部を設けたメタルマスクであった。このようなメタルマスクはファインメタルマスク(FMM)又は高精細メタルマスクと呼ばれている。有機ELパネルの大型化に伴い、蒸着用マスクも大型化し、重くなって精度が悪化すると共に取扱いに支障があった。また、このような蒸着マスクは、予めエッチングにより作製した部材を組み合わせて1枚の蒸着用マスクとするため、この点でも精度が悪化するという問題があった。
【0004】
より高精細の有機EL素子を作製するためには、蒸着用マスクの厚さをより薄くする必要があり、そのために金属に替えて、ポリイミド等の樹脂薄膜を使用することが提案されている。樹脂薄膜を使用する蒸着用マスクは、金属枠が格子状に並んだ金属層に貫通孔を設けた樹脂薄膜が積層された構造を有する。(例えば特許文献1、2、3参照)。
【0005】
このような蒸着用マスクは金属枠付き薄膜マスク(又はファインハイブリッドマスク(FHM)、高精細ハイブリッドマスク)と呼ばれる。金属枠付き薄膜マスクは、樹脂薄膜と金属枠とを積層した後に樹脂薄膜にレーザー光を照射して貫通孔を形成する。この貫通孔が蒸着マスクの開口部となるため高精度であり、強度を維持しながら薄型・軽量とすることができる。そのため有機ELパネルの大型化に適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-7623号公報
特開2013-83704号公報
特開2017-179591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、金属枠付き薄膜マスクは製造時において、レーザー光照射により樹脂薄膜に貫通孔を形成する際に多量のデブリ(樹脂残渣)が発生する。このデブリの除去には薬液洗浄が用いられるが、蒸着用マスクのダメージを防止するため、長時間の薬液洗浄が必要となる。薬液洗浄時のダメージで蒸着用マスクが破損するおそれもある。
【0008】
一方、紫外線照射によりデブリを除去する方法も検討されている。しかながらこの場合、デブリ除去に要する紫外線照射量が膨大であるため、紫外線照射中に蒸着用マスクや蒸着用マスクを載置するステージの温度が上昇して蒸着用マスクが変形し、精度が低下するという問題がある。
【0009】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、紫外線照射によって生じる熱による照射対象物の変形を抑制し、照射対象物の精度を維持することが可能な紫外線照射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る紫外線照射装置は、照射対象物に紫外線を照射する紫外線照射装置であって、紫外線光源と、ステージと、吸熱体とを具備する。
上記紫外線光源は、紫外線を出射する。
上記ステージは、前記照射対象物を支持する。
前記吸熱体は、前記照射対象物と前記ステージの間に配置され、前記紫外線光源から出射された紫外線により生じる熱を吸収する。
(【0011】以降は省略されています)
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