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公開番号2024170981
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2023087790
出願日2023-05-29
発明の名称蓄電セル
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H01M 10/04 20060101AFI20241204BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】捲回電極体において局所的な圧力が生じるのを抑制しながら、捲回電極体の捲回状態を維持することが可能な蓄電セルを提供する。
【解決手段】蓄電セル100は、正極板10(第1電極)、負極板20(第2電極)、および、セパレータ30を含む捲回電極体1と、捲回電極体1の捲回状態が維持されるように捲回電極体1を固定する固定部材8と、を備える。捲回電極体1は、捲回軸線αが延びるZ方向(軸方向)の一方側の端面1a(第1端面)と、Z方向の他方側の端面1b(第2端面)と、を含む。固定部材8は、少なくとも端面1aに設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1電極、第2電極、および、前記第1電極と前記第2電極との間に配置されたセパレータを含む捲回電極体と、
前記捲回電極体の捲回状態が維持されるように前記捲回電極体を固定する固定部材と、を備え、
前記捲回電極体は、前記第1電極、前記第2電極、および、前記セパレータが捲回軸線の周囲を取り囲むように捲回されており、
前記捲回電極体は、前記捲回軸線が延びる軸方向の一方側の第1端面と、前記軸方向の他方側の第2端面と、を含み、
前記固定部材は、少なくとも前記第1端面に設けられている、蓄電セル。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記固定部材は、前記第2端面にも設けられている、請求項1に記載の蓄電セル。
【請求項3】
前記捲回電極体は、前記第1端面と前記第2端面との間に位置する周面を含み、
前記固定部材は、前記捲回軸線よりも前記周面に近い位置に設けられている、請求項1または2に記載の蓄電セル。
【請求項4】
前記固定部材は、前記捲回軸線と前記周面との間において、前記捲回電極体の径方向に沿って延びるように設けられている、請求項3に記載の蓄電セル。
【請求項5】
前記捲回電極体を収容する円筒形状を有するケースをさらに備え、
前記固定部材の前記径方向における長さは、前記ケースの半径以下である、請求項4に記載の蓄電セル。
【請求項6】
前記捲回電極体は、捲回の終端部を含み、
前記固定部材は、前記終端部に設けられている、請求項1または2に記載の蓄電セル。
【請求項7】
前記捲回電極体は、前記軸方向に沿って見て、前記固定部材が配置されておらず露出している露出部分を含む、請求項1または2に記載の蓄電セル。
【請求項8】
前記固定部材は、基材と、前記基材に設けられた接着層とを含み、
前記基材は、弾性変形可能な樹脂によって形成されている、請求項1または2に記載の蓄電セル。
【請求項9】
前記第1電極は、第1集電体と、前記第1集電体の一部に塗工されるとともに、前記捲回電極体の径方向において前記セパレータと対向する第1電極材料層と、を含み、
前記第1集電体は、前記第1電極材料層が塗工された第1塗工部と、前記第1塗工部よりも前記軸方向の一方側の前記第1端面に位置するとともに、前記第1電極材料層が塗工されていない第1未塗工部と、を有し、
前記固定部材は、前記第1未塗工部に設けられている、請求項1または2に記載の蓄電セル。
【請求項10】
前記第2電極は、第2集電体と、前記第2集電体の一部に塗工されるとともに、前記捲回電極体の径方向において前記セパレータと対向する第2電極材料層と、を含み、
前記第2集電体は、前記第2電極材料層が塗工された第2塗工部と、前記第2塗工部よりも前記軸方向の他方側の前記第2端面に位置するとともに、前記第2電極材料層が塗工されていない第2未塗工部と、を有し、
前記固定部材は、前記第2未塗工部に設けられている、請求項2に記載の蓄電セル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電セルに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
国際公開第2018/105398号公報(特許文献1)には、正極と負極とがセパレータを介して渦巻き状に捲回された電極体を備える二次電池が開示されている。電極体の外周面には、捲き終わり端部を固定するためのテープが貼り付けられている。電極体は、ケースに収容されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2018/105398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、電極体の移動を規制するために、電極体の外周面とケースの内周面との間のスペースは小さくなっている。このため、電極体の膨張時等において、テープとケースとが干渉し、テープが貼り付けられた箇所において局所的に圧力が生じる。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、捲回電極体において局所的な圧力が生じるのを抑制しながら、捲回電極体の捲回状態を維持することが可能な蓄電セルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一の局面に係る蓄電セルは、第1電極、第2電極、および、第1電極と第2電極との間に配置されたセパレータを含む捲回電極体と、捲回電極体の捲回状態が維持されるように捲回電極体を固定する固定部材と、を備える。捲回電極体は、第1電極、第2電極、および、セパレータが捲回軸線の周囲を取り囲むように捲回されている。捲回電極体は、捲回軸線が延びる軸方向の一方側の第1端面と、軸方向の他方側の第2端面と、を含む。固定部材は、少なくとも第1端面に設けられている。
【0007】
本開示の一の局面に係る蓄電セルでは、上記のように、固定部材が第1端面に設けられている。これにより、捲回電極体の側面に固定用のテープを貼らなくても、第1端面の固定部材により捲回電極体の捲回状態を維持することができる。その結果、テープの貼り付けに起因する局所的な圧力が捲回電極体に生じるのを抑制しながら、捲回電極体の捲回状態を維持することができる。
【0008】
上記一の局面に係る蓄電セルにおいて、好ましくは、固定部材は、第2端面にも設けられている。このように構成すれば、第1端面の固定部材に加えて、第2端面の固定部材も利用して捲回電極体の捲回状態を維持することができる。これにより、捲回電極体の捲回状態をより強固に維持することができる。
【0009】
上記一の局面に係る蓄電セルにおいて、好ましくは、捲回電極体は、第1端面と第2端面との間に位置する周面を含む。固定部材は、捲回軸線よりも周面に近い位置に設けられている。このように構成すれば、固定部材が捲回電極体のうち径方向外側の部分に配置されるので、捲回電極体の捲回が径方向外側から解けるのを抑制することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、固定部材は、捲回軸線と周面との間において、捲回電極体の径方向に沿って延びるように設けられている。このように構成すれば、固定部材の径方向における長さを比較的大きくすることができるので、捲回電極体の捲回状態をより一層強固に維持することができる。また、固定部材が径方向に延びていない場合に比べて、捲回電極体のうち径方向内側の部分も固定部材により容易に固定することができる。これにより、捲回電極体のハンドリング時等において、捲回電極体の捲回が径方向内側から解けるのを抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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