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公開番号2024170750
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2023087442
出願日2023-05-29
発明の名称被加工物の研削方法
出願人株式会社ディスコ
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B24B 7/04 20060101AFI20241204BHJP(研削;研磨)
要約【課題】加工不良の発生を抑制することが可能な被加工物の研削方法を提供する。
【解決手段】第1面及び第2面を含む被加工物を研削する被加工物の研削方法であって、被加工物の第1面側をチャックテーブルの保持面で保持する保持ステップと、被加工物の第2面側の一部を研削することにより、被加工物の第1領域を薄化しつつ被加工物に未研削の第2領域を残存させる第1研削ステップと、被加工物の第2領域を研削し、第1領域と第2領域とが同じ厚さになったことを検知した後に被加工物の研削を停止する第2研削ステップと、を含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
第1面及び第2面を含む被加工物を研削する被加工物の研削方法であって、
該被加工物の該第1面側をチャックテーブルの保持面で保持する保持ステップと、
該保持ステップの後に、該被加工物の該第2面側の一部を研削することにより、該被加工物の第1領域を薄化しつつ該被加工物に未研削の第2領域を残存させる第1研削ステップと、
該第1研削ステップの後に、該被加工物の該第2領域を研削し、該第1領域と該第2領域とが同じ厚さになったことを検知した後に該被加工物の研削を停止する第2研削ステップと、を含むことを特徴とする被加工物の研削方法。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
該第2研削ステップでは、該被加工物を研削する際にかかる研削負荷に対応する値を測定しながら該被加工物を研削し、該研削負荷に対応する値の変化に基づいて該第1領域と該第2領域とが同じ厚さになったことを検知することを特徴とする請求項1に記載の被加工物の研削方法。
【請求項3】
該第2研削ステップでは、該被加工物の該第1領域及び該第2領域における厚さを厚さ測定器で測定しながら該被加工物を研削し、該厚さ測定器によって測定された値に基づいて該第1領域と該第2領域とが同じ厚さになったことを検知することを特徴とする請求項1に記載の被加工物の研削方法。
【請求項4】
該第2研削ステップでは、該第1領域と該第2領域とが同じ厚さになったことを検知してから該第1領域及び該第2領域を所定量研削した後に、該被加工物の研削を停止することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の被加工物の研削方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハ、パッケージ基板等の被加工物を研削する被加工物の研削方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
複数のデバイスが形成されたウェーハを分割して個片化することにより、デバイスを備えるデバイスチップが製造される。また、複数のデバイスチップを所定の基板上に実装し、実装されたデバイスチップを樹脂層(モールド樹脂)で被覆して封止することにより、パッケージ基板が形成される。このパッケージ基板を分割して個片化することにより、パッケージ化された複数のデバイスチップを備えるパッケージデバイスが製造される。デバイスチップやパッケージデバイスは、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の様々な電子機器に組み込まれる。
【0003】
近年では、電子機器の小型化に伴い、デバイスチップやパッケージデバイスの薄型化が求められている。そこで、研削装置を用いて分割前のウェーハやパッケージ基板を研削して薄化する処理が実施されることがある。研削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、被加工物に研削加工を施す研削ユニットとを備える。研削ユニットにはスピンドルが内蔵されており、スピンドルの先端部に複数の研削砥石を備える環状の研削ホイールが装着される。被加工物をチャックテーブルで保持し、チャックテーブル及び研削ホイールを回転させつつ研削砥石を被加工物の被研削面に接触させることにより、被加工物が研削、薄化される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-124690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
研削装置を用いて被加工物を研削する際、研削ホイールの研削砥石を被加工物の被研削面の全体に接触させると、被加工物と研削砥石との接触面積が大きくなり、研削中に被加工物及び研削ホイールに付与される圧力(研削負荷)が増大する。そして、研削負荷が増大すると、被加工物と研削砥石との接触領域の温度が過度に上昇して被加工物の被研削面が焼けてしまう面焼けと称される現象が発生したり、被加工物の被研削面側にチッピング等の損傷が生じたりするおそれがある。特に、SiCウェーハ、GaNウェーハ、サファイアウェーハ等の硬質の被加工物を研削する場合には、研削負荷の増大による加工不良が発生しやすい。
【0006】
そこで、被加工物を複数回に分けて研削することによって研削負荷を抑制する手法が用いられることがある。例えば、まず、被加工物の中心部が研削されず元の厚さのまま残存するように、被加工物の外周部のみが研削、薄化される。その後、残存した被加工物の中心部が、外周部と同じ厚さになるまで研削される。このように、被加工物を複数の領域に分けて個別に研削することにより、研削負荷が低減され、加工不良の発生が抑制される。
【0007】
上記のように被加工物を複数の領域ごとに研削する場合には、各領域における研削量(研削前後の厚さの差)が等しくなるように研削条件が設定される。しかしながら、研削砥石の摩耗量のばらつき、研削砥石のコンディションの変化等が原因で、各領域における研削量にもばらつきが生じることがある。その結果、各領域の厚さが揃う前に研削が停止されたり、各領域の厚さが揃った後も意図せず研削が長時間続行されたりするなどの異常が発生し、このような異常が新たな加工不良の原因となり得る。
【0008】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、加工不良の発生を抑制することが可能な被加工物の研削方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によれば、第1面及び第2面を含む被加工物を研削する被加工物の研削方法であって、該被加工物の該第1面側をチャックテーブルの保持面で保持する保持ステップと、該保持ステップの後に、該被加工物の該第2面側の一部を研削することにより、該被加工物の第1領域を薄化しつつ該被加工物に未研削の第2領域を残存させる第1研削ステップと、該第1研削ステップの後に、該被加工物の該第2領域を研削し、該第1領域と該第2領域とが同じ厚さになったことを検知した後に該被加工物の研削を停止する第2研削ステップと、を含む被加工物の研削方法が提供される。
【0010】
なお、好ましくは、該第2研削ステップでは、該被加工物を研削する際にかかる研削負荷に対応する値を測定しながら該被加工物を研削し、該研削負荷に対応する値の変化に基づいて該第1領域と該第2領域とが同じ厚さになったことを検知する。また、好ましくは、該第2研削ステップでは、該被加工物の該第1領域及び該第2領域における厚さを厚さ測定器で測定しながら該被加工物を研削し、該厚さ測定器によって測定された値に基づいて該第1領域と該第2領域とが同じ厚さになったことを検知する。
(【0011】以降は省略されています)

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