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公開番号
2024167652
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-04
出願番号
2023083873
出願日
2023-05-22
発明の名称
印刷部材の個体管理システム及び個体管理方法並びに個体管理タグ付きの印刷機マスク
出願人
株式会社FUJI
代理人
弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類
B41F
33/00 20060101AFI20241127BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約
【課題】印刷部材の個体管理を適正に行うための技術を提供する。
【解決手段】印刷部材60の個体管理システムは、個体管理タグ70と、印刷部材60と、書込装置と、読出装置と、を備える。個体管理タグ70は、生産ジョブごとの個体管理情報を記録可能な記録部71を有する。印刷部材60は、個体管理タグ70を着脱可能に保持する保持部63を有する。書込装置は、記録部71に生産ジョブごとの個体管理情報を書き込む。読出装置は、記録部71から生産ジョブごとの個体管理情報を読み出す。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
生産ジョブごとの個体管理情報を記録可能な記録部を有する個体管理タグと、
前記個体管理タグを着脱可能に保持する保持部を有する印刷部材と、
前記記録部に生産ジョブごとの前記個体管理情報を書き込む書込装置と、
前記記録部から生産ジョブごとの前記個体管理情報を読み出す読出装置と、
を備えた、印刷部材の個体管理システム。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記記録部に記録された前記個体管理情報を生産ジョブ実施前かつ前記個体管理タグの取付後に読み出して複数種の前記印刷部材の組み合わせ情報を作成するとともに、前記記録部に記録された前記個体管理情報を生産ジョブ完了後かつ前記個体管理タグの取外後に読み出して前記組み合わせ情報を解除する制御装置をさらに備えた、請求項1に記載の印刷部材の個体管理システム。
【請求項3】
前記個体管理タグは、前記保持部に保持可能な大きさのブロック状に形成された個体管理タグブロックである、請求項2に記載の印刷部材の個体管理システム。
【請求項4】
前記印刷部材は、枠体にマスク本体を支持させた構造の印刷機マスクであり、
前記保持部は、前記枠体に設けられた保持凹部であり、
前記個体管理タグブロックは、少なくとも一部が挿入されることで前記保持凹部に着脱可能に保持される、請求項3に記載の印刷部材の個体管理システム。
【請求項5】
前記個体管理タグブロックは、前記保持凹部に磁着される、請求項4に記載の印刷部材の個体管理システム。
【請求項6】
前記記録部は、生産ジョブごとの前記個体管理情報に係るバーコードが印刷されたシールであり、
前記読出装置は、前記シールの前記バーコードに含まれる前記個体管理情報を光学的に読み出すバーコードリーダ装置である、請求項1~5のいずれか1項に記載の印刷部材の個体管理システム。
【請求項7】
前記記録部は、生産ジョブごとの前記個体管理情報が記録されたRFタグであり、
前記読出装置は、前記RFタグとの無線通信により前記個体管理情報を読み出すRFIDリーダ装置である、請求項1~5のいずれか1項に記載の印刷部材の個体管理システム。
【請求項8】
個体管理タグの記録部に、生産ジョブごとの個体管理情報を書き込む情報書込ステップと、
生産ジョブごとの前記個体管理情報が前記記録部に書き込まれた前記個体管理タグを、印刷部材の保持部に着脱可能に保持させるタグ保持ステップと、
前記記録部に記録された前記個体管理情報を生産ジョブ実施前かつ前記個体管理タグの取付後に読み出す読み出しステップと、
を含む、印刷部材の個体管理方法。
【請求項9】
保持部を有する印刷機マスクと、
生産ジョブごとの個体管理情報を記録可能な記録部を有する個体管理タグと、
を備え、前記保持部に前記個体管理タグが着脱可能に保持されている、個体管理タグ付きの印刷機マスク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、印刷部材の個体管理システム及び方法並びに個体管理タグ付きの印刷機マスクに関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、回路基板の生産に用いる装置として、基板にはんだペーストを印刷する印刷機がよく知られている。この種の印刷機では、印刷部材の個体管理が行われる。例えば、印刷機に用いる印刷部材のセットアップ(組み合わせ)が、所定の生産ジョブごとに適切であるか否かを管理するようにしている。このような個体管理を行うために、個体管理情報を記録するバーコードを印刷したバーコード付きシールが複数の印刷部材のそれぞれに貼り付けられている。この種の従来技術としては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-108569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、印刷作業を行うと、印刷作業によって印刷部材に汚れが付着してゆくため、汚れを除去するためのメンテナンス作業が必要となる。例えば、印刷部材の一種であるマスクには印刷作業によってはんだが付着してゆくため、付着したはんだを除去するためにマスクを洗浄する必要がある。しかしながら、従来のバーコード付きシールにより個体管理情報を管理する技術では、マスク洗浄時にマスクからシールが剥がれることがあり、その場合には剥がれたシールを再び貼り付ける必要がある。また、マスク洗浄時にシールが剥がれたことに気付かず、後でマスクを使用するときにはじめてシールがないことに気付いた場合には、剥がれたシールを探して貼り付けるか、あるいはバーコード付きシールを新たに作製して貼り付ける必要があり、非常に煩雑な作業となる。また、作業ミスによってシールの貼り間違いが生じる可能性があり、その場合にはマスクが誤って別の生産ジョブに使用されることが起こり得る。そこで本明細書は、印刷部材の個体管理を適正に行うための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、印刷部材の個体管理システムを開示する。この個体管理システムは、個体管理タグと、印刷部材と、書込装置と、読出装置と、を備える。個体管理タグは、生産ジョブごとの個体管理情報を記録可能な記録部を有する。印刷部材は、個体管理タグを着脱可能に保持する保持部を有する。書込装置は、記録部に生産ジョブごとの個体管理情報を書き込む。読出装置は、記録部から生産ジョブごとの個体管理情報を読み出す。上述した構成によると、例えば、印刷部材の洗浄前に個体管理タグを印刷部材から取り外すことにより、洗浄時において、個体管理タグからの記録部の脱落を防ぐことができる。また、洗浄後は、取り外した個体管理タグが印刷部材に再び取付けられ、読取装置によって個体管理タグの記憶部から個体管理情報を読み出すことができる。このため、個体管理タグを保持する印刷部材が誤って別の生産ジョブに使用されることを防ぐことができる。よって、印刷部材の個体管理を適正に行うことができる。
【0006】
また、本明細書は、印刷部材の個体管理方法を開示する。この個体管理方法は、情報書込ステップと、タグ保持ステップと、読み出しステップと、を含む。情報書込ステップでは、個体管理タグの記録部に、生産ジョブごとの個体管理情報を書き込む。タグ保持ステップでは、生産ジョブごとの個体管理情報が記録部に書き込まれた個体管理タグを、印刷部材の保持部に着脱可能に保持させる。読み出しステップでは、記録部に記録された個体管理情報を生産ジョブ実施前かつ個体管理タグの取付後に読み出す。さらに本明細書は、印刷機マスクと、個体管理タグと、を備える個体管理タグ付きの印刷機マスクを開示する。印刷機マスクは保持部を有する。個体管理タグは、生産ジョブごとの個体管理情報を記録可能な記録部を有する。保持部には個体管理タグが着脱可能に保持されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施例の印刷機を示す側面図である。
印刷機マスクを示す斜視図である。
印刷機マスクの個体管理システムの電気的構成を示すブロック図である。
情報書込ステップを示す説明図である。
タグ保持ステップを示す説明図である。
読み出しステップを示す説明図である。
印刷機マスクから個体管理タグブロックを取り外した状態を示す説明図である。
取外後の個体管理タグブロックから個体管理情報を読み出す状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(形態1)本明細書に開示する部品実装機では、記録部に記録された個体管理情報を生産ジョブ実施前かつ個体管理タグの取付後に読み出して複数種の印刷部材の組み合わせ情報を作成するとともに、記録部に記録された個体管理情報を生産ジョブ完了後かつ個体管理タグの取外後に読み出して組み合わせ情報を解除する制御装置をさらに備えていてもよい。このような構成によると、生産ジョブ毎に、適切な印刷部材が使用されるように印刷部材の個別管理情報を管理することができる。
(形態2)本明細書に開示する部品実装機では、個体管理タグは、保持部に保持可能な大きさのブロック状に形成された個体管理タグブロックであってもよい。このような構成によると、個体管理タグとしてブロック状の個体管理タグブロックを用いることで、作業者による個体管理タグの取扱いを容易にすることができる。
(形態3)本明細書に開示する部品実装機では、印刷部材は、枠体にマスク本体を支持させた構造の印刷機マスクであってもよい。保持部は、枠体に設けられた保持凹部であり、個体管理タグブロックは、少なくとも一部が挿入されることで保持凹部に着脱可能に保持されてもよい。このような構成によると、印刷マスクの個体管理を適切に行うことができる。
(形態4)本明細書に開示する部品実装機では、個体管理タグブロックは、保持凹部に磁着されてもよい。このような構成によると、個体管理タグブロックを保持凹部に容易に着脱することができる。
(形態5)本明細書に開示する部品実装機では、記録部は、生産ジョブごとの個体管理情報に係るバーコードが印刷されたシールであってもよい。読出装置は、シールのバーコードに含まれる個体管理情報を光学的に読み出すバーコードリーダ装置であってもよい。このような構成によると、記憶部への個体管理情報の書き込みと、記憶部からの個体管理情報の読み出しを容易に行うことができる。
(形態6)本明細書に開示する部品実装機では、記録部は、生産ジョブごとの個体管理情報が記録されたRFタグであってもよい。読出装置は、RFタグとの無線通信により個体管理情報を読み出すRFIDリーダ装置であってもよい。このような構成によっても、記憶部への個体管理情報の書き込みと、記憶部からの個体管理情報の読み出しを容易に行うことができる。
【0009】
(実施例)
以下、本実施例の印刷部材の個体管理システムについて図面を参照して説明する。図1に示すように、印刷機10は、基板1にはんだペーストを印刷して、部品装着機(図示省略)に搬送する装置である。印刷機10は、箱状をなすケース11内に、基板搬送装置12、基板保持装置13、スキージユニット20、スキージ駆動装置30及びはんだ供給装置40などを有している。基板搬送装置12は、基板1をX軸方向(図1の紙面手前方向)に搬送する。基板保持装置13は、基板搬送装置12の上側に設けられ、上面に基板1を保持する。また、印刷機10は、ケース11外にモニタ14及び制御装置50を有している。モニタ14は、印刷機10の設定状態や作業状態を表示するとともに、スイッチ(図示省略)等の操作を介して各種の入力を受け付ける装置である。
【0010】
ケース11内には一対の支持台15が設けられている。両支持台15上には、印刷機マスク60(印刷部材の一例)が架け渡されるように配置されている。図1,図2に示すように、印刷機マスク60は、矩形枠状の枠体61に矩形板状のマスク本体62を支持させた構造を有している。マスク本体62は、基板1の印刷パターン(図示省略)に対応する複数のパターン孔(図示省略)を有している。なお、基板保持装置13の上面に配置された基板1は、印刷機マスク60の下面に当接する。この状態において、印刷機10は、パターン孔を介してはんだペーストを基板1に印刷する。
(【0011】以降は省略されています)
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