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公開番号
2024167239
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-03
出願番号
2024135203,2023574310
出願日
2024-08-14,2023-06-08
発明の名称
中空球状粒子
出願人
国立大学法人京都大学
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
A61K
9/50 20060101AFI20241126BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】安全性により優れ且つより簡便に調製可能な中空球状粒子を提供することを課題とする。
【解決手段】当該課題を、リグニン-糖複合体の自己組織化体である中空球状粒子であって、前記リグニン-糖複合体がリグニンと多糖間のαエーテル結合、リグニンと多糖間のαエステル結合、及びリグニンと多糖間のγエステル結合からなる群より選択される少なくとも1種の結合を有するリグニン-糖複合体である、中空球状粒子、により解決する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
リグニン-糖複合体の自己組織化体である中空球状粒子であって、前記リグニン-糖複合体がリグニンと多糖間のαエーテル結合、αエステル結合、及びγエステル結合からなる群より選択される少なくとも1種の結合を有するリグニン-糖複合体である、中空球状粒子。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
前記リグニン-糖複合体におけるリグニンに対する多糖の構成比(多糖のモノマーユニット数をリグニンのモノマーユニット数で除した比率)が0.1~10である、請求項1に記載の中空球状粒子。
【請求項3】
前記リグニン-糖複合体の分子量(Mw)が2,000~10,000であり、多分散度(Mw/Mn)が2.5以下である、請求項1に記載の中空球状粒子。
【請求項4】
平均粒子径が200nm 以上のリグニン糖複合体からなる中空球状粒子の集団であって、pH=7かつ室温における平均ゼータ電位が正である、請求項1に記載の中空球状粒子。
【請求項5】
平均粒子径が200nm 未満のリグニン糖複合体からなる中空球状粒子の集団であってpH=7かつ室温における平均ゼータ電位が負である、請求項1に記載の中空球状粒子。
【請求項6】
数平均粒子径が1μm以下である、請求項1に記載の中空球状粒子。
【請求項7】
有効成分を含有する、請求項1に記載の中空球状粒子。
【請求項8】
前記有効成分が色素、農薬、肥料、医薬、化粧品成分、香料、蛍光剤、塗料、タンパク質、抗体、核酸、ワクチン、脂質、ホルモン、糖、配糖体、界面活性剤、接着剤、ビタミン、補酵素、ミネラル、細胞、細胞小器官、低分子化合物、高分子化合物、金属錯体、リポソーム、及びハイドロゲルからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項7に記載の中空球状粒子。
【請求項9】
450nm以上の長波長蛍光を示す、請求項1に記載の中空球状粒子。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の中空球状粒子を含有する、薬剤輸送又は導入剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、中空球状粒子等に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
マイクロカプセル、ナノカプセル等の中空球状粒子は、農薬、洗剤、柔軟剤、香料、化粧品、医薬品、潜熱蓄熱材(PCM)、繊維、塗料、接着剤など幅広い業界で使用されている。薬剤などの分子を粒子内に内包することで、薬剤を空間的、時間的に適切なタイミングで作用させる効果、薬剤を保護し、適切に分散あるいは集積させる効果、コーティングによって対象物を保護、耐候性を付与する効果等が期待できる。上記カプセルは世界で広く使用されているが、石油由来のカプセル素材は、環境中に流出後の回収が困難であり、土壌、河川、海洋におけるマイクロプラスチックの起源となっており、天然由来の環境負荷の小さい素材開発が課題である。製薬分野での薬剤キャリア(いわゆるドラッグデリバリーシステム:DDS)においては、リポソームや高分子ミセル、金属粒子などが用いられているが、生体適合性、薬剤内包性、細胞浸透・到達性、表面電荷の制御、徐放性、製造コスト、構造安定性に課題があり、これらを解決する高機能、高付加価値の薬剤キャリアが求められている。
【0003】
また、生物由来の有機高分子からなる中空球状粒子は、多様な機能性物質、例えば、脂質、ポリマー、タンパク質、金属ナノ粒子、触媒、磁性体、カーボン材料の内包や被覆におけるよいプラットフォームである。有害成分を取り込む環境修復、重金属の除去、無害化、光学特性などを利用したバイオセンサー、触媒機能、磁性材料の制御、エネルギー貯蔵、キャパシタの高機能化、保護コーティング、MRIや蛍光イメージングなどの幅広い分野での応用が見込まれる。また生物由来バイオマスからなるカプセルを樹脂などのマトリックスへ内包することによる軽量化、カーボンニュートラル化が見込まれる。
【0004】
これまで、石油由来ポリマーに代えて変性した工業リグニンを用いたナノ粒子の報告があるが(非特許文献1)、その製造工程において生体にとって有害な有機溶媒が使用されることや、有害なアルデヒドや硫黄原子を含む懸念があり、安全性に問題がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
M. Lievonen et al. A simple process for lignin nanoparticle preparation, Green Chem. 2016,18, 1416-1422 (https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2016/gc/c5gc01436k)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、安全性により優れ且つより簡便に調製可能な中空球状粒子を提供することを課題とする。また、好ましくは、利用分野を広げるべく、より小さく、より安定、且つ/或いは薬剤キャリアとして背景技術に記載の各種効果および高機能、高付加価値を有する中空球状粒子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は上記課題に鑑みて鋭意研究を進めた結果、リグニン-糖複合体の自己組織化体である中空球状粒子であって、前記リグニン-糖複合体がリグニンと多糖間のαエーテル結合、リグニンと多糖間のαエステル結合、及びリグニンと多糖間のγエステル結合からなる群より選択される少なくとも1種の結合を有するリグニン-糖複合体である、中空球状粒子、であれば、上記課題を解決できることを見出した。本発明者はこの知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明を完成させた。即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
【0008】
即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
項1. リグニン-糖複合体の自己組織化体である中空球状粒子であって、前記リグニン-糖複合体がリグニンと多糖間のαエーテル結合、αエステル結合、及びγエステル結合からなる群より選択される少なくとも1種の結合を有するリグニン-糖複合体である、中空球状粒子。
【0009】
項2. 前記リグニン-糖複合体におけるリグニンに対する多糖の構成比(多糖のモノマーユニット数をリグニンのモノマーユニット数で除した比率)が0.1~10である、前記項のいずれかに記載の中空球状粒子。
【0010】
項2A. 前記リグニン-糖複合体におけるリグニンに対する糖の構成比が1~100%(糖のモノマーユニット数のリグニンのモノマーユニット数に対する百分率)である水中油滴(O/W)型エマルション、ダブルエマルション、ベシクル、ミセル、カプセル、ラメラ構造体、単層・多層構造体。
(【0011】以降は省略されています)
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