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公開番号2025026335
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2024107627
出願日2024-07-03
発明の名称多環芳香族化合物
出願人国立大学法人京都大学,エスケーマテリアルズジェイエヌシー株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C07F 5/02 20060101AFI20250214BHJP(有機化学)
要約【課題】有機電界発光素子等の有機デバイス用材料として有用な化合物の提供。
【解決手段】式(1)で表される構造単位の1つ又は2つ以上からなる構造を有する多環芳香族化合物;
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025026335000206.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">83</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
A環~D環は置換/無置換のアリール環又はヘテロアリール環であり、ただし、B環及びC環の少なくとも1つは、式(1E)で表される基で置換されているアリール環又はヘテロアリール環であり、Re1~Re3、A1、及びA2は水素又は置換基であり、A1及びA2の少なくとも1つは式(tR)で表される基である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する多環芳香族化合物;
TIFF
2025026335000197.tif
74
170
式(1)中、
A環、B環、およびC環は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、ただし、前記構造におけるB環およびC環の少なくとも1つは、少なくとも式(1E)で表される基で置換されているアリール環または少なくとも式(1E)で表される基で置換されているヘテロアリール環であり、
式(1E)において、
*は結合位置であり
D環は、置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、R
e1
、R
e2
、R
e3
、A
1
、およびA
2
は、それぞれ独立して、水素または置換基であり、ただし、A
1
およびA
2
の少なくとも1つは、式(tR)で表される1価の基であり、
TIFF
2025026335000198.tif
39
170
式(tR)中、

a
、R
b
、およびR
c
は、それぞれ独立して、炭素数1~24のアルキルであり、
*はe環との結合位置であり、

1
およびX
2
は、それぞれ独立して、>O、>N-R
NX
、>C(-R
CX

2
、>Si(-R
IX

2
、>S、または>Seであり、R
NX
、R
CX
、およびR
IX
はそれぞれ独立して水素、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、>C(-R
CX

2
の2つのR
CX
は互いに結合して環を形成してもよく、>Si(-R
IX

2
の2つのR
IX
は互いに結合して環を形成してもよく、R
NX
、少なくとも1つのR
CX
、および少なくとも1つのR
IX
は、A環もしくはB環の少なくとも1つまたはA環もしくはC環の少なくとも1つと、単結合または連結基を介して結合していてもよく、
前記構造におけるアリール環およびヘテロアリール環の少なくとも1つは、少なくとも1つのシクロアルカンで縮合されていてもよく、前記シクロアルカンは少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、前記シクロアルカンにおける少なくとも1つの-CH
2
-は-O-で置き換えられていてもよく、
前記構造において、少なくとも1つの水素は重水素で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの窒素は窒素-15(
15
N)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの硫黄は硫黄-33(
33
S)、硫黄-34(
34
S)または硫黄-36(
36
S)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの酸素は酸素-17(
17
O)または酸素-18(
18
O)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの炭素は炭素-13(
13
C)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つのホウ素はホウ素-11(
11
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】

1
およびA
2
が、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり、ただし、A
1
およびA
2
の少なくとも1つは式(tR)で表される1価の基である、請求項1に記載の多環芳香族化合物。
【請求項3】
式(1)が、式(1-A)または式(1-B)のいずれかで表される、請求項1に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2025026335000199.tif
80
170
式(1-A)および式(1-B)の各式中、
Ar
1
およびAr
2
は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、

a1
~R
a3
、R
b1
~R
b3
、R
c1
~R
c4
、およびR
d1
~R
d5
はそれぞれ独立して、水素または置換基であり、

a1
~R
a3
、R
b1
~R
b3
、R
c1
~R
c4
、およびR
d1
~R
d5
のうち、1つのベンゼン環上で隣接する2つが互いに結合して、前記ベンゼン環とともに置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環を形成していてもよく、

e1
、R
e2
、R
e3
、A
1
、およびA
2
は、式(1E)における、R
e1
、R
e2
、R
e3
、A
1
、およびA
2
とそれぞれ同義であり、
式(1-B)中、

1
は、>O、>N-R
NZ
、>C(-R
CZ

2
、>Si(-R
IZ

2
、>S、または>Seであり、R
NZ
、R
CZ
、およびR
IZ
はそれぞれ独立して水素、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、>C(-R
CZ

2
の2つのR
CZ
は互いに結合して環を形成していてもよく、>Si(-R
IZ

2
の2つのR
【請求項4】

a2
が水素または置換基であり、R
a2
である置換基が置換もしくは無置換のアルキル(ただしメチルを除く)、置換もしくは無置換のシクロアルキル、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、または置換もしくは無置換のジアリールアミノである、請求項3に記載の多環芳香族化合物。
【請求項5】

a2
が水素、t-ブチル、またはt-ブチルで置換されていてもよいフェニルである、請求項4に記載の多環芳香族化合物。
【請求項6】

1
およびA
2
が、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり、ただし、A
1
およびA
2
の少なくとも1つは、式(tR)で表される1価の基である、請求項4に記載の多環芳香族化合物。
【請求項7】
Ar
1
およびAr
2
がそれぞれ独立して式(ArG-1)~式(ArG-58)からなる群より選択されるいずれかの式で表される基である、請求項3に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2025026335000200.tif
220
170
TIFF
2025026335000201.tif
210
170
式(ArG-1)~式(ArG-58)中、Meはメチル、tBuはt-ブチル、tAmはt-アミルであり、#は窒素原子との結合位置を表す。
【請求項8】
Ar
1
およびAr
2
の少なくとも1つが式(ArG-1)~式(ArG-46)および(ArG-55)~式(ArG-58)からなる群より選択されるいずれかの式で表される基である、請求項7に記載の多環芳香族化合物。
【請求項9】

1
が>Oまたは>C(-R
CZ

2
である請求項3に記載の多環芳香族化合物。
【請求項10】
以下のいずれかの式で表される、請求項9に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2025026335000202.tif
220
170
TIFF
2025026335000203.tif
50
170
式中、Meはメチル、tBuはt-ブチルである。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多環芳香族化合物に関する。本発明は特に、窒素とホウ素を含む多環芳香族化合物に関する。本発明はまた、上記多環芳香族化合物を含む有機デバイス用材料、有機電界発光素子、並びに、表示装置および照明装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電界発光する発光素子を用いた表示装置は、省電力化や薄型化が可能なことから、種々研究され、さらに、有機材料から成る有機電界発光素子は、軽量化や大型化が容易なことから活発に検討されてきた。特に、光の三原色の1つである青色などの発光特性を有する有機材料の開発、および正孔、電子などの電荷輸送能(半導体や超電導体となる可能性を有する)を備えた有機材料の開発については、高分子化合物、低分子化合物を問わず、これまで活発に研究されてきた。
【0003】
有機電界発光素子は、陽極および陰極からなる一対の電極と、当該一対の電極間に配置され、有機化合物を含む一層または複数の層とからなる構造を有する。有機化合物を含む層には、発光層や、正孔、電子などの電荷を輸送または注入する電荷輸送/注入層などがあるが、これらの層に適当な種々の有機材料が開発されている。
【0004】
その中で、特許文献1~4では、ホウ素を含有する多環芳香族化合物が、有機電界発光素子等の材料として有用であることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2015/102118号
国際公開第2020/251049号
韓国公開特許第10-2022-0128255号公報
国際公開第2021/107680号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、有機EL素子に用いられる材料としては種々の材料が開発されているが、有機EL素子用材料の選択肢を増やすために、新規化合物からなる材料の開発が望まれている。本発明は有機EL素子等の有機デバイス用材料として有用な新規化合物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討し、特許文献1~4に記載の化合物と類似の構造を有する多環芳香族化合物において、より発光特性に優れる新規多環芳香族化合物の製造に成功した。また、この多環芳香族化合物を含有する層を一対の電極間に配置して有機EL素子を構成することにより、優れた有機EL素子が得られることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、以下のような多環芳香族化合物、さらには以下のような多環芳香族化合物を含む有機デバイス用材料等を提供する。
本発明は、具体的には以下の構成を有する。
【0008】
<1> 式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する多環芳香族化合物;
TIFF
2025026335000002.tif
75
170
【0009】
式(1)中、
A環、B環、およびC環は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、ただし、前記構造におけるB環およびC環の少なくとも1つは、少なくとも式(1E)で表される基で置換されているアリール環または少なくとも式(1E)で表される基で置換されているヘテロアリール環であり、
式(1E)において、
*は結合位置であり
D環は、置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、R
e1
、R
e2
、R
e3
、A
1
、およびA
2
は、それぞれ独立して、水素または置換基であり、ただし、A
1
およびA
2
の少なくとも1つは、式(tR)で表される1価の基であり、
【0010】
TIFF
2025026335000003.tif
38
170
(【0011】以降は省略されています)

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