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公開番号
2025009490
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023112528
出願日
2023-07-07
発明の名称
バイオマス処理装置
出願人
株式会社タクマ
,
国立大学法人北海道大学
,
国立大学法人京都大学
代理人
個人
主分類
C12M
1/00 20060101AFI20250110BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】バイオガス中のメタン濃度を高めることができ、これによってバイオガスを多様な用途に利用することができるバイオマス処理装置を提供する。
【解決手段】バイオマスを発酵させてバイオガスを生成する湿式のバイオマス処理装置1Aであって、バイオマスを発酵させた発酵液を貯留する発酵槽2と、発酵液に水素含有ガスを供給するガス供給部5とを備えるものとする。発酵液を濾過して濾液を排出するとともに濾物を発酵槽2に戻す再利用装置7を設けることが好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
バイオマスを発酵させてバイオガスを生成する湿式のバイオマス処理装置であって、
前記バイオマスを発酵させた発酵液を貯留する発酵槽と、
前記発酵液に水素含有ガスを供給するガス供給部と、
を備えるバイオマス処理装置。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
前記発酵槽は、酸発酵ゾーンとメタン発酵ゾーンとを有し、
前記ガス供給部は、前記メタン発酵ゾーンに前記水素含有ガスを供給する請求項1に記載のバイオマス処理装置。
【請求項3】
前記酸発酵ゾーンと前記メタン発酵ゾーンとを仕切る仕切板を設けてある請求項2に記載のバイオマス処理装置。
【請求項4】
前記発酵槽における前記仕切板の高さ位置を調整可能に構成してある請求項3に記載のバイオマス処理装置。
【請求項5】
前記発酵槽は、径方向に区分けされた外槽部と内槽部とを有し、
前記ガス供給部は、前記外槽部又は前記内槽部に前記水素含有ガスを供給する請求項1に記載のバイオマス処理装置。
【請求項6】
生成したバイオガスの少なくとも一部を前記ガス供給部に戻して循環させる循環回路を設けてある請求項1~5の何れか一項に記載のバイオマス処理装置。
【請求項7】
前記発酵液を濾過して濾液を排出するとともに濾物を前記発酵槽に戻す再利用装置を設けてある請求項1~5の何れか一項に記載のバイオマス処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマスを発酵させてバイオガスを生成する湿式のバイオマス処理装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
生物由来の有機性資源(バイオマス)を嫌気発酵すれば、最終的には、メタンと二酸化炭素とを主成分とする可燃性のバイオガスが発生する。バイオガスの利用は、環境汚染の防止及びエネルギーの再生産という観点から注目されている。
【0003】
バイオマスの嫌気発酵は、大きく分けると、加水分解菌、酸生成菌による可溶化工程と、メタン生成菌によるメタン発酵工程との二段階の生化学反応からなっている。タンパク質、炭水化物、脂肪等の高分子有機化合物は、まず、加水分解菌などによって低分子化されて高級脂肪酸、アミノ酸、糖類となる。次に、これらの低分子有機物は酸生成菌によって水素、CO
2
、有機酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸、ピルビン酸、ギ酸、乳酸、コハク酸等)に分解され、最後にメタン発酵工程でメタン生成菌によってメタンが生成される。
【0004】
上記のような嫌気発酵によりメタン等を含むバイオガスを生成するバイオマス処理装置として、可溶化工程とメタン発酵工程とを行う単槽式の発酵槽を備えた装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-183481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のバイオマス処理装置では、酸生成菌による低分子有機物の分解によって不可避的に生じるCO
2
がバイオガス中に含まれるため、発生するバイオガス中のメタン濃度が約50~60%と低く、バイオガスを限られた用途にしか利用できないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、バイオガス中のメタン濃度を高めることができ、これによってバイオガスを多様な用途に利用することができるバイオマス処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明に係るバイオマス処理装置の特徴構成は、
バイオマスを発酵させてバイオガスを生成する湿式のバイオマス処理装置であって、
前記バイオマスを発酵させた発酵液を貯留する発酵槽と、
前記発酵液に水素含有ガスを供給するガス供給部と、
を備えることにある。
【0009】
本構成のバイオマス処理装置においては、最終的にはメタン生成菌によって、酢酸、並びに水素及びCO
2
から、メタンが生成される。前者のような酢酸を基質としてメタンを生成する反応は酢酸分解メタン生成反応であり、この反応は、酢酸分解メタン生成菌によるものである。一方、後者のような水素及びCO
2
を基質としてメタンを生成する反応はCO
2
還元メタン生成反応であり、この反応は、水素資化性メタン生成菌によるものである。本構成のバイオマス処理装置によれば、ガス供給部によって水素含有ガスが発酵槽内の発酵液に供給されるので、酸生成菌による低分子有機物の分解によって生じた水素とは別に、ガス供給部によって供給された水素含有ガスに由来する水素が発酵液に含まれることになる。そして、この水素含有ガスに由来する水素と、酸生成菌による低分子有機物の分解によって不可避的に生じるCO
2
とを基質として、水素資化性メタン生成菌によるCO
2
還元メタン生成反応により、メタンが生成される。こうして、CO
2
を水素で還元して、バイオガス中のメタン濃度を高めることができ、これによってバイオガスを多様な用途に利用することができる。
【0010】
本発明に係るバイオマス処理装置において、
前記発酵槽は、酸発酵ゾーンとメタン発酵ゾーンとを有し、
前記ガス供給部は、前記メタン発酵ゾーンに前記水素含有ガスを供給することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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