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公開番号2025001275
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-08
出願番号2023100776
出願日2023-06-20
発明の名称波長変換部材およびそれを用いた照明装置
出願人スタンレー電気株式会社,国立大学法人京都大学
代理人弁理士法人レクスト国際特許事務所
主分類G02B 5/20 20060101AFI20241225BHJP(光学)
要約【課題】
ナノアンテナを介して出射された光に色ムラが生じることを抑制することが可能な波長変換装置及び照明装置を提供する。
【解決手段】
蛍光体を含む平板状の蛍光体部と、蛍光体部の1の面に形成され、蛍光体が発する蛍光の波長域における一部波長域の蛍光成分を反射するように構成された誘電体多層膜と、誘電体多層膜上に周期的に設けられた複数のナノアンテナと、を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
蛍光体を含む平板状の蛍光体部と、
前記蛍光体部の1の面に形成され、前記蛍光体が発する蛍光の波長域における一部波長域の蛍光成分を反射するように構成された誘電体多層膜と、
前記誘電体多層膜上に周期的に設けられた複数のナノアンテナと、を有することを特徴とする波長変換装置。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記蛍光は480~700nmの波長域を有し、
前記誘電体多層膜は、480~530nmの波長域の蛍光成分を反射するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の波長変換装置。
【請求項3】
前記誘電体多層膜は、前記蛍光成分に対して60%以下の反射率を有することを特徴とする請求項2に記載の波長変換装置。
【請求項4】
前記蛍光体はセリウムを賦活剤としたイットリウム・アルミニウム・ガーネットからなり、
前記複数のナノアンテナは酸化チタンからなることを特徴とする請求項2又は3に記載の波長変換装置。
【請求項5】
前記蛍光体部の前記1の面と反対の他の面に設けられ、可視光領域の光を反射する反射膜を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の波長変換装置。
【請求項6】
前記複数のナノアンテナは、420nm以上520nm以下の周期で配されていることを特徴とする請求項1に記載の波長変換装置。
【請求項7】
前記複数のナノアンテナは、円柱状又は円錐状若しくは円錐台状を有しかつ底面の径が前記周期の75%以上85%以下であることを特徴とする請求項6に記載の波長変換装置。
【請求項8】
前記複数のナノアンテナは、225nm以上325nm以下の高さを有することを特徴とする請求項6又は7に記載の波長変換装置。
【請求項9】
蛍光体を含む蛍光体部と、
前記蛍光体部の1の面に形成され、前記蛍光体が発する蛍光の波長域における前記蛍光のピーク波長以下の波長を有する蛍光成分を反射するように構成された誘電体多層膜と、
前記誘電体多層膜上に周期的に設けられた複数のナノアンテナと、を有することを特徴とする波長変換装置。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の波長変換装置と、
前記蛍光体部の前記1の面と反対の他の面に向けて前記蛍光体を励起する励起光を出射する光源と、
を有することを特徴とする照明装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、波長変換部材およびそれを用いた照明装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ナノサイズのアンテナ(以下、ナノアンテナと称する)を用いて出射光のコリメート化をなす装置が開示されている。例えば、特許文献1には、青色光を出射する光源と光源から出射された光によって励起されて蛍光を発する蛍光体層と蛍光体層の上面に格子状に設けられた複数のナノアンテナとを有する照明装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-13688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1のような照明装置から出射された光を照明装置から離れた位置に設けられたスクリーンに照射した場合、蛍光体層から放出された蛍光のうち一部の波長域の蛍光成分がナノアンテナの作用によって強く増強されるために、スクリーンに照射された光に色ムラが生じてしまうという問題点が挙げられる。
【0005】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、ナノアンテナを介して出射された光に色ムラが生じることを抑制することが可能な波長変換装置及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による波長変換装置は、蛍光体を含む平板状の蛍光体部と、前記蛍光体部の1の面に形成され、前記蛍光体が発する蛍光の波長域における一部波長域の蛍光成分を反射するように構成された誘電体多層膜と、前記誘電体多層膜上に周期的に設けられた複数のナノアンテナと、を有することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施例1に係る照明装置の上面図である。
実施例1に係る照明装置の断面図である。
実施例1に係る照明装置における誘電体多層膜の可視光に対する反射率を示すグラフである。
実施例1に係る照明装置から出射された光をスクリーンに照射した際の状態を模式的に示す図である。
実施例1に係る照明装置において蛍光体部から出射される蛍光の出射角度を変えたときの種々の回折線を示すグラフである。
可視光の波長域の光に対する視感度を示すグラフである。
蛍光体部における蛍光体の励起光に対するスペクトルを示すグラフである。
実施例2に係る照明装置の構成を示す断面図である。
実施例2に係る波長変換装置の断面図である。
実施例3に係る波長変換装置の上面図である。
実施例3に係る照明装置から出射された光をスクリーンに照射した際の状態を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施例について図面を参照して具体的に説明する。なお、図面において同一の構成要素については同一の符号を付け、重複する構成要素の説明は省略する。
【実施例】
【0009】
[実施例1の照明装置]
図1及び図2を用いて、実施例1に係る照明装置100の構成について説明する。図1は、実施例1に係る照明装置100の上面図である。また、図2は、図1における照明装置100の2-2線に沿った断面図である。なお、図1中左右方向が照明装置100の幅方向であり、図2中上下方向が照明装置100の高さ方向である。
【0010】
照明装置100は、実装基板11と実装基板11上に設けられた発光層を含む発光素子12と発光素子12上に設けられ、上記発光層から放出された光を受けて蛍光を発する蛍光体部を含む波長変換装置13とを含んで構成される。
(【0011】以降は省略されています)

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