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公開番号
2024179552
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023098486
出願日
2023-06-15
発明の名称
表面改質基材及びその製造方法
出願人
大日精化工業株式会社
,
国立大学法人京都大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08F
292/00 20060101AFI20241219BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】耐摩擦性等の耐久性に優れた低摩擦性の濃厚ポリマーブラシである表面改質膜を有する表面改質基材を提供する。
【解決手段】基材と、基材の表面に設けられる、メチルメタクリレートに由来する構成単位(i)及びフッ化アルキルメタクリレートに由来する構成単位(ii)を有するポリマーで形成された表面改質膜と、を備え、ポリマーの片末端が、連結構造を介して基材の表面に結合しており、フッ化アルキルメタクリレートが、2,2,2-トリフルオロエチルメタクリレート等であり、構成単位(i)及び構成単位(ii)の合計に占める、構成単位(ii)の割合が、5~60mol%であり、ポリマーの数平均分子量が10万~300万、分子量分布が1.1~2.0であり、表面改質膜の厚さが0.1~5μmであり、基材の表面に占めるポリマーの占有率σ*が0.1以上である表面改質基材である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基材と、
前記基材の表面に設けられる、メチルメタクリレートに由来する構成単位(i)及びフッ化アルキルメタクリレートに由来する構成単位(ii)を有するポリマーで形成された表面改質膜と、を備え、
前記ポリマーの片末端が、連結構造を介して前記基材の表面に結合しており、
前記フッ化アルキルメタクリレートが、2,2,2-トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルメタクリレート、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチルメタクリレート、及び3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロヘキシルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも一種であり、
前記ポリマー中、前記構成単位(i)及び前記構成単位(ii)の合計の割合が、95質量%以上であり、
前記構成単位(i)及び前記構成単位(ii)の合計に占める、前記構成単位(ii)の割合が、5~60mol%であり、
前記ポリマーの数平均分子量が10万~300万、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が1.1~2.0であり、
前記表面改質膜の厚さが0.1~5μmであり、
前記基材の表面に占める前記ポリマーの占有率σ*が0.1以上である表面改質基材。
続きを表示(約 940 文字)
【請求項2】
前記表面改質膜が、第1のイオン液体を含有して膨潤している請求項1に記載の表面改質基材。
【請求項3】
前記連結構造が、下記一般式(A)で表される請求項1に記載の表面改質基材。
TIFF
2024179552000012.tif
30
170
(前記一般式(A)中、R
1
は、水素原子、アルキル基、アシル基、又はアリール基を示し、R
2
は、アルキル基又はアリール基を示し、「Polymer」は前記ポリマーを示し、Yは、O又はNHを示し、「*」は前記基材側の結合位置を示す)
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の表面改質基材の製造方法であって、
前記基材の表面に下記一般式(1)で表される重合開始基が結合した開始基付与基材を用意する工程と、
前記開始基付与基材及び第2のイオン液体を含有する重合溶媒の存在下、前記メチルメタクリレート及び前記フッ化アルキルメタクリレートを含むモノマーを10~500MPaの圧力条件下で表面開始リビングラジカル重合して、前記連結構造を介して前記基材の表面にその片末端が結合した前記ポリマーを形成し、前記ポリマーで形成された前記表面改質膜を前記基材の表面に設ける工程と、
を有する表面改質基材の製造方法。
TIFF
2024179552000013.tif
32
170
(前記一般式(1)中、R
1
は、水素原子、アルキル基、アシル基、又はアリール基を示し、R
2
は、アルキル基又はアリール基を示し、Xは、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を示し、Yは、O又はNHを示す)
【請求項5】
前記第2のイオン液体が、N-(2-メトキシエチル)-N-メチルピロリジウムビス(トリフルオロメタンスルホニルイミド)、及びN,N-ジエチル-N-(2-メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニルイミド)からなる群より選択される少なくとも一種である請求項4に記載の表面改質基材の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面改質基材及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
基材の改質方法として、その末端に基材と吸着又は反応しうる基を有するポリマーを基材に作用させることで、物理的又は化学的に結合したポリマー層を基材表面に形成する方法が知られている。また、基材表面に付与した重合性基を起点としてモノマーを重合させることで、基材表面からグラフトしたポリマー層を形成する方法も知られている。
【0003】
近年、1990年代に発展したリビングラジカル重合の技術を利用し、基板上に高密度にグラフトされる、いわゆる「濃厚ポリマーブラシ」が研究されている。この濃厚ポリマーブラシでは、高分子鎖が1~4nm間隔の高密度で基板上にグラフトされている。このような濃厚ポリマーブラシによって基材の表面を改質し、低摩擦性、タンパク質吸着抑制、サイズ排除特性、親水性、及び撥水性等などの特性を付与しうることが知られている(特許文献1及び2、非特許文献1~3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-133434号公報
特開2010-261001号公報
【非特許文献】
【0005】
Adv.Polym.Sci.,2006,197,1-45
J.Am.Chem.Soc.,2005,127,15843-15847
Polym.Chem.,2012,3,148-153
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、近年、より低摩擦性の表面改質膜によって種々の基材の表面を容易に改質することが要求されている。また、使用状況によっては、表面改質膜を構成する機械的なエネルギーによってポリマーの分子鎖が切断され、低摩擦性等の性能が低下しやすくなることが指摘されていた。このため、より耐久性に優れた表面改質膜によって基材を表面改質することが望まれていた。
【0007】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、耐摩擦性等の耐久性に優れた低摩擦性の濃厚ポリマーブラシである表面改質膜を有する表面改質基材を提供することにある。また、本発明の課題とするところは、上記の表面改質基材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明によれば、以下に示す表面改質基材が提供される。
[1]基材と、前記基材の表面に設けられる、メチルメタクリレートに由来する構成単位(i)及びフッ化アルキルメタクリレートに由来する構成単位(ii)を有するポリマーで形成された表面改質膜と、を備え、前記ポリマーの片末端が、連結構造を介して前記基材の表面に結合しており、前記フッ化アルキルメタクリレートが、2,2,2-トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルメタクリレート、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチルメタクリレート、及び3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロヘキシルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも一種であり、前記ポリマー中、前記構成単位(i)及び前記構成単位(ii)の合計の割合が、95質量%以上であり、前記構成単位(i)及び前記構成単位(ii)の合計に占める、前記構成単位(ii)の割合が、5~60mol%であり、前記ポリマーの数平均分子量が10万~300万、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が1.1~2.0であり、前記表面改質膜の厚さが0.1~5μmであり、前記基材の表面に占める前記ポリマーの占有率σ*が0.1以上である表面改質基材。
[2]前記表面改質膜が、第1のイオン液体を含有して膨潤している前記[1]に記載の表面改質基材。
[3]前記連結構造が、下記一般式(A)で表される前記[1]又は[2]に記載の表面改質基材。
【0009】
TIFF
2024179552000001.tif
30
170
(前記一般式(A)中、R
1
は、水素原子、アルキル基、アシル基、又はアリール基を示し、R
2
は、アルキル基又はアリール基を示し、「Polymer」は前記ポリマーを示し、Yは、O又はNHを示し、「*」は前記基材側の結合位置を示す)
【0010】
また、本発明によれば、以下に示す表面改質基材の製造方法が提供される。
[4]前記[1]~[3]のいずれかに記載の表面改質基材の製造方法であって、前記基材の表面に下記一般式(1)で表される重合開始基が結合した開始基付与基材を用意する工程と、前記開始基付与基材及び第2のイオン液体を含有する重合溶媒の存在下、前記メチルメタクリレート及び前記フッ化アルキルメタクリレートを含むモノマーを10~500MPaの圧力条件下で表面開始リビングラジカル重合して、前記連結構造を介して前記基材の表面にその片末端が結合した前記ポリマーを形成し、前記ポリマーで形成された前記表面改質膜を前記基材の表面に設ける工程と、を有する表面改質基材の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
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