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公開番号2025053837
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023162903
出願日2023-09-26
発明の名称液晶ポリマー組成物
出願人上野製薬株式会社
代理人個人,個人
主分類C08L 101/12 20060101AFI20250331BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、機械強度、流動性等の液晶ポリマーの性能を保持しつつ、耐ヒートショック性に優れた液晶ポリマー組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、液晶ポリマー100質量部、ガラス系充填材10~60質量部および官能基含有オレフィン系樹脂0.5~25質量部を含有し、ガラス系充填材はガラス球体およびアスペクト比が10以下であるガラス繊維からなる群から選択される1種以上であり、かつ引張伸び/引張弾性率の比が0.6以上である液晶ポリマー組成物に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
液晶ポリマー100質量部、ガラス系充填材10~60質量部および官能基含有オレフィン系樹脂0.5~25質量部を含有し、ガラス系充填材はガラス球体およびアスペクト比が10以下であるガラス繊維からなる群から選択される1種以上であり、かつ引張伸び/引張弾性率の比が0.6以上である液晶ポリマー組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
液晶ポリマーは、式(I)および式(II)
JPEG
2025053837000018.jpg
24
62
で表される繰返し単位を含む液晶ポリエステル樹脂である、請求項1に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項3】
液晶ポリマーは、式(I)および式(II)
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2025053837000019.jpg
24
62
で表される繰返し単位から構成される液晶ポリエステル樹脂である、請求項1に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項4】
液晶ポリマーは、式(I)~式(IV)
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2025053837000020.jpg
28
120
[式中、Ar

およびAr

はそれぞれ2価の芳香族基を表す]
で表される繰返し単位を含む全芳香族液晶ポリエステル樹脂である、請求項1に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項5】
式(III)~(IV)で表される繰返し単位は、Ar

およびAr

がそれぞれ互いに独立して、式(1)~(4)
JPEG
2025053837000021.jpg
20
121
で表される芳香族基から選択される、それぞれ1種以上の繰返し単位である、請求項4に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項6】
式(III)で表される繰返し単位は、Ar

が式(1)で表される芳香族基である繰返し単位であり、式(IV)で表される繰返し単位は、Ar

が式(1)で表される芳香族基である繰返し単位および/または式(3)で表される芳香族基である繰返し単位である、請求項5に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項7】
ガラス球体は、ガラスビーズおよび/またはガラスバルーンである、請求項1に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項8】
引張伸びは3.0~7.5%である、請求項1に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項9】
引張弾性率は4.5~10.5GPaである、請求項1に記載の液晶ポリマー組成物。
【請求項10】
さらに板状充填材を1~50質量部含む、請求項1に記載の液晶ポリマー組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐ヒートショック性に優れる液晶ポリマー組成物に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
液晶ポリマーは、耐熱性、耐薬品性、耐トラッキング性等の電気的特性、機械的特性、及び成形加工性等の種々の特性に優れている。そのため、液晶ポリマーは、エンジニアリングプラスチックとして、電子機器の筐体又はコネクタ等の電子部品や自動車部品等に広く利用されている。これらの部品は、金属等で形成されたインサート部材を金型内に設置した状態で、液晶ポリマーを金型内に充填させることにより金属等と液晶ポリマーとを一体的に成形するインサート成形品である場合が多い。
【0003】
しかし、インサート成形品を構成する金属等と液晶ポリマーとは、温度変化による熱膨張率や収縮率が大きく異なるため、加熱及び冷却が繰り返される環境下では、使用中の温度変化でインサート成形品が破壊してしまういわゆるヒートショック破壊が起こる場合がある。ヒートショック破壊は、特に、インサート部材の角部(シャープコーナー)や、肉厚変化が大きい箇所(特に肉薄部)等、成形品の中でも応力が集中しやすい箇所や、インサート成形時に金型内で液晶ポリマーがインサート部材を起点として分流した後インサート部材の周囲を回り込んで再び合流した際の合わせ目であるウェルドラインのように、他の部位よりも強度が低くなる箇所で発生しやすい。そのため、液晶ポリマーには、耐ヒートショック性が求められている。
【0004】
液晶ポリマーの耐ヒートショック性を改善するために、液晶ポリマーに炭素繊維等の熱伝導性フィラーを含有させる技術が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-83239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では液晶ポリマーの耐ヒートショック性改善効果は十分でなく、さらなる改善が求められていた。
【0007】
本発明の目的は、機械強度、流動性等の液晶ポリマーの性能を保持しつつ、耐ヒートショック性に優れた液晶ポリマー組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、液晶ポリマーに、特定のガラス系充填材および官能基含有オレフィン系樹脂を所定の割合で配合することにより、液晶ポリマーの耐ヒートショック性が著しく改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の好適な態様を包含する。
〔1〕液晶ポリマー100質量部、ガラス系充填材10~60質量部および官能基含有オレフィン系樹脂0.5~25質量部を含有し、ガラス系充填材はガラス球体およびアスペクト比が10以下であるガラス繊維からなる群から選択される1種以上であり、かつ引張伸び/引張弾性率の比が0.6以上である液晶ポリマー組成物。
〔2〕液晶ポリマーは、式(I)および式(II)
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2025053837000001.jpg
24
62
で表される繰返し単位を含む液晶ポリエステル樹脂である、〔1〕に記載の液晶ポリマー組成物。
〔3〕液晶ポリマーは、式(I)および式(II)
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2025053837000002.jpg
24
62
で表される繰返し単位から構成される液晶ポリエステル樹脂である、〔1〕に記載の液晶ポリマー組成物。
〔4〕液晶ポリマーは、式(I)~式(IV)
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2025053837000003.jpg
28
120
[式中、Ar

およびAr

はそれぞれ2価の芳香族基を表す]
で表される繰返し単位を含む全芳香族液晶ポリエステル樹脂である、〔1〕に記載の液晶ポリマー組成物。
〔5〕式(III)~(IV)で表される繰返し単位は、Ar

およびAr

がそれぞれ互いに独立して、式(1)~(4)
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2025053837000004.jpg
20
121
で表される芳香族基から選択される、それぞれ1種以上の繰返し単位である、〔4〕に記載の液晶ポリマー組成物。
〔6〕式(III)で表される繰返し単位は、Ar

が式(1)で表される芳香族基である繰返し単位であり、式(IV)で表される繰返し単位は、Ar

が式(1)で表される芳香族基である繰返し単位および/または式(3)で表される芳香族基である繰返し単位である、〔5〕に記載の液晶ポリマー組成物。
〔7〕ガラス球体は、ガラスビーズおよび/またはガラスバルーンである、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の液晶ポリマー組成物。
〔8〕引張伸びは3.0~7.5%である、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の液晶ポリマー組成物。
〔9〕引張弾性率は4.5~10.5GPaである、〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の液晶ポリマー組成物。
〔10〕さらに板状充填材を1~50質量部含む、〔1〕~〔9〕のいずれかに記載の液晶ポリマー組成物。
〔11〕板状充填材は、マイカおよび/またはタルクである、〔10〕に記載の液晶ポリマー組成物。
〔12〕〔1〕~〔11〕のいずれかに記載の液晶ポリマー組成物から構成される成形品。
〔13〕成形品は、コネクタ、スイッチ、リレー、コンデンサ、コイル、トランスおよびアンテナからなる群から選択される1種を構成する部品である、〔12〕に記載の成形品。
〔14〕〔1〕~〔11〕のいずれかに記載の液晶ポリマー組成物と金属とを含むインサート成形品。
【発明の効果】
【0010】
本発明の液晶ポリマー組成物は、機械強度、流動性等の液晶ポリマーの性能を保持しつつ、耐ヒートショック性に優れるため、例えば、インサート成形品などに好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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