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公開番号2024173679
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2024062262
出願日2024-04-08
発明の名称多環芳香族化合物
出願人国立大学法人京都大学,エスケーマテリアルズジェイエヌシー株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C07F 5/02 20060101AFI20241205BHJP(有機化学)
要約【課題】有機EL素子等の有機デバイス用材料として有用な新規化合物を提供する。
【解決手段】式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する多環芳香族化合物;
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024173679000172.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">71</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
A~D環、PQ環、P環、およびQ環はアリール環等;少なくとも1つのXは式(D);その他のXは>N-RNX(RNXはアリール等)、>O、または>S;上記構造は、式(X-a-1)または式(X-b-1)で表される置換基をA~D環におけるアリール環の置換基またはRNXとして含み、ZXは-CH=、Y1およびY2は>Oまたは>S。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する、多環芳香族化合物;
TIFF
2024173679000164.tif
52
170
式(1)中、
A環、B環、およびC環はそれぞれ独立して、置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
前記構造において少なくとも1つのXは、式(D)で表される基であり、
TIFF
2024173679000165.tif
35
170
式(D)で表される基はA環において隣接する環構成原子にそれぞれ2つの*の位置で結合するとともに**の位置でB環またはC環に結合し、
D環は置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
その他のXは、>N-R
NX
、>O、>C(-R
CX

2
、>Si(-R
IX

2
、>S、または>Seであり、R
NX
、R
CX
、およびR
IX
はそれぞれ独立して、水素、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、2つのR
CX
は互いに結合して環を形成していてもよく、2つのR
IX
は互いに結合して環を形成していてもよく、R
NX
、R
CX
、およびR
IX
は、それぞれ連結基または単結合により、当該R
NX
、R
CX
、またはR
IX
を含むXが結合する環の1つまたは2つと結合していてもよく、
ただし、前記構造は、式(X-a-1)および式(X-b-1)からなる群より選択される少なくとも1つの置換基を、A環、B環、C環、もしくはD環における前記アリール環もしくは前記ヘテロアリール環の置換基またはR
NX
、R
CX
、もしくはR
IX
として含み、
TIFF
2024173679000166.tif
72
170
式(X-a-1)および式(X-b-1)の各式中、
波線の位置は各基の結合位置を示し、
PQ環、P環、およびQ環はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、

X
は-C(-R
ZX
)=または-N=であり、R
ZX
は水素または置換基であり、

1
およびY
2
はそれぞれ独立して>N-R
NY
、>C(-R
CY

2
、>O、>Si(-R
IY

2
、>P-R
PY
、>P(=O)R
POY
、>S、>SO、>SO
2
、または>Seであり、R
NY
、R
CY
、R
IY
、R
PY
、およびR
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
式(X-a-1)および式(X-b-1)がそれぞれ式(X-a-2)および式(X-b-2)で表される、請求項1に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2024173679000167.tif
68
170
式(X-a-2)および式(X-b-2)中、

1
、Y
2
、Z
X
、R
Z1
およびL
X
は式(X-a-1)および式(X-b-1)におけるY
1
、Y
2
、Z
X
、R
Z1
およびL
X
とそれぞれ同義であり、
Zはそれぞれ独立して-C(-R
Z
)=または-N=であり、R
Z
は水素または置換基である。
【請求項3】
Zがいずれも-C(-R
Z
)=であり、

1
およびY
2
がそれぞれ独立して>N-R
NY
、>C(-R
CY

2
、>O、>Si(-R
IY

2
、>S、または>Seであり、

X
が単結合、置換もしくは無置換のフェニレン、または置換もしくは無置換のビフェニリレンである、
請求項2に記載の多環芳香族化合物。
【請求項4】
式(X-a-1)および式(X-b-1)がそれぞれ式(X-a-3)および式(X-b-3)で表される、請求項3に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2024173679000168.tif
69
170
式(X-a-3)および式(X-b-3)中、

1
、Y
2
、およびR
Z1
は式(X-a-1)および式(X-b-1)におけるY
1
、Y
2
、Z
X
、およびR
Z1
とそれぞれ同義である。
【請求項5】

Z1
が、置換もしくは無置換のアリールまたは置換もしくは無置換のヘテロアリールである請求項4に記載の多環芳香族化合物。
【請求項6】
式(1X1)、式(1X2-1-1)、または式(1X2-1-2)で表される請求項1に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2024173679000169.tif
53
170
式(1X1)、式(1X2-1-1)、および式(1X2-1-2)中、
A環、B環、C環およびD環は式(1)におけるA環、B環、C環およびD環とそれぞれ同義であり、
Xは式(1)におけるXと同義であり、

C
はそれぞれ独立して=CR
C
-または=N-であり、R
C
はそれぞれ独立して水素または置換基であり、
式(1X1)、式(1X2-1-1)および式(1X2-1-2)の各式におけるアリール環およびヘテロアリール環からなる群より選択される少なくとも1つは、少なくとも1つのシクロアルカンで縮合されていてもよく、当該シクロアルカンは少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、当該シクロアルカンにおける少なくとも1つの-CH
2
-は-O-で置き換えられていてもよく、
式(1X1)、式(1X2-1-1)、および式(1X2-1-2)の各式において、少なくとも1つの水素は重水素で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの窒素は窒素-15(
15
N)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの硫黄は硫黄-33(
33
S)、硫黄-34(
34
S)または硫黄-36(
36
S)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの酸素は酸素-17(
17
O)または酸素-18(
18
O)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの炭素は炭素-13(
13
C)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つのホウ素はホウ素-11(
11
B)で置き換えられていてもよい。
【請求項7】
式(1X1)で表される請求項6に記載の多環芳香族化合物。
【請求項8】
下記いずれかの式で表される請求項7に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2024173679000170.tif
144
170
式中、tBuはt-ブチルである。
【請求項9】
式(1X2-1-1)または式(1X2-1-2)で表される請求項6に記載の多環芳香族化合物。
【請求項10】
下記いずれかの式で表される請求項9に記載の多環芳香族化合物。
TIFF
2024173679000171.tif
217
170
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多環芳香族化合物に関する。本発明はまた、上記多環芳香族化合物を用いた有機電界発光素子、有機電界効果トランジスタおよび有機薄膜太陽電池などの有機デバイス、並びに、表示装置および照明装置に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電界発光する発光素子を用いた表示装置は、省電力化や薄型化が可能なことから、種々研究され、さらに、有機材料から成る有機電界発光素子は、軽量化や大型化が容易なことから活発に検討されてきた。特に、光の三原色の1つである青色や緑色などの発光特性を有する有機材料の開発、および正孔、電子などの電荷輸送能(半導体や超電導体となる可能性を有する)を備えた有機材料の開発については、高分子化合物、低分子化合物を問わずこれまで活発に研究されてきた。
【0003】
有機EL素子は、陽極および陰極からなる一対の電極と、当該一対の電極間に配置され、有機化合物を含む一層または複数の層とからなる構造を有する。有機化合物を含む層には、発光層や、正孔、電子などの電荷を輸送または注入する電荷輸送/注入層などがあるが、これらの層に適当な種々の有機材料が開発されている。
【0004】
その中で、特許文献1および2では、ホウ素を含有する多環芳香族化合物が、有機電界発光素子等の材料として有用であることが開示されている。この多環芳香族化合物を含有する有機電界発光素子は、良好な外部量子効率を有することが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2015/102118号
国際公開第2018/212169号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、有機EL素子に用いられる材料としては種々の材料が開発されているが、有機EL素子用材料の選択肢を増やすために、従来とは異なる化合物からなる材料の開発が望まれている。
本発明は有機EL素子等の有機デバイス用材料として有用な新規化合物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討し、特許文献1および2に記載の化合物と同様にホウ素を含む構造を有する化合物において、さらに高効率で長寿命の有機EL素子の製造を可能とする多環芳香族化合物が得られることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、以下のような多環芳香族化合物、さらには以下のような多環芳香族化合物を含む有機デバイス用材料等を提供する。
【0008】
<1> 式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する、多環芳香族化合物;
TIFF
2024173679000002.tif
50
170
【0009】
式(1)中、
A環、B環、およびC環はそれぞれ独立して、置換もしくは無置換のアリール環または置換もしくは無置換のヘテロアリール環であり、
前記構造において少なくとも1つのXは、式(D)で表される基であり、
【0010】
TIFF
2024173679000003.tif
35
170
(【0011】以降は省略されています)

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