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公開番号2024165845
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082384
出願日2023-05-18
発明の名称多芯式筆記具
出願人三菱鉛筆株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B43K 24/12 20060101AFI20241121BHJP(筆記用または製図用の器具;机上付属具)
要約【課題】未使用時において、軸筒の先端開口を簡単且つ確実に閉鎖することが可能な多芯式筆記具を提供する。
【解決手段】多芯式筆記具1は、軸筒4と、リフィル5が接続されたノック部材20と、軸筒4の前端開口8を閉鎖可能な閉鎖部材33を備えたシール部材30と、伝達カム40と、を具備し、筆記状態にあるノック部材20を後退させると、伝達カム40を介してシール部材30を前進させて、閉鎖部材33が前端開口8を閉鎖するシール状態とし、且つ、非筆記状態にあるノック部材20を前進させると、伝達カム40を介してシール部材30を後退させて、閉鎖部材33が前端開口8を開放するシール解除状態とするように、伝達カム40が構成されている。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
軸筒と、筆記体が接続されたノック部材と、前記軸筒の前端開口を閉鎖可能な閉鎖部を備えたシール部材と、伝達部材と、を具備し、
筆記状態にある前記ノック部材を後退させると、前記伝達部材を介して前記シール部材を前進させて、前記閉鎖部が前記前端開口を閉鎖するシール状態とし、且つ、非筆記状態にある前記ノック部材を前進させると、前記伝達部材を介して前記シール部材を後退させて、前記閉鎖部が前記前端開口を開放するシール解除状態とするように、前記伝達部材が構成されていることを特徴とする多芯式筆記具。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記ノック部材がノックカム部を有し、前記シール部材がシールカム部を有し、前記伝達部材が、前記ノックカム部と協働するノックカム面及び前記シールカム部と協働するシールカム面を有する伝達カムである請求項1に記載の多芯式筆記具。
【請求項3】
前記ノックカム面及び前記シールカム面が、周方向に沿って互いに反対方向に傾斜する斜面である請求項2に記載の多芯式筆記具。
【請求項4】
前記伝達カムが円筒状に形成されている請求項2に記載の多芯式筆記具。
【請求項5】
前記シール部材が前方に付勢されている請求項1乃至4のいずれか一項に記載の多芯式筆記具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のリフィルを備えた多芯式筆記具に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
複数のリフィルを備え、操作部材を回転させることによって所望のリフィルを選択的に出没可能な、いわゆる回転繰り出し式の多芯式筆記具が公知である(特許文献1)。特許文献1の多芯式筆記具のリフィルは、多孔体からなる筆記部と、筆記部にインクを供給するインク貯留部とを有するマーカーである。
【0003】
一般にマーカーペンやサインペン等の多孔体からなる筆記部を有する筆記具では、筆記部からのインクの蒸発に起因する筆記不良が問題となる。そのため、例えばキャップ式の筆記具では、軸筒から突出する筆記部をキャップで覆うことによって、インクの蒸発を防止している。しかしながらキャップ式筆記具は、キャップの着脱を両手で行わなければならず面倒であり、またキャップは筆記具とは別体であることからを紛失する虞もある。
【0004】
キャップ式ではない筆記具として、特許文献1の多芯式筆記具は、3つのリフィルと1つのシール部材とを有している。特許文献1の多芯式筆記具では、操作部材を回転させることによって、3つのリフィルと1つのシール部材とが順次、前進及び後退を繰り返す。3つのリフィルの各々が前進したときは、筆記部が軸筒から突出した筆記状態となる。シール部材が前進したときは、シール部材の先端部が軸筒の先端開口を内側から閉鎖したシール状態となる。それによって、先端開口を介したインクの蒸発を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-210765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の多芯式筆記具では、リフィル及びシール部材を切り替えたいときに操作部材を回転させると、所定のリフィル又はシール部材のいずれか1つが前進する。操作部材をさらに回転させると、前進したリフィル又はシール部材は後退する。前進したリフィル又はシール部材の後退が完了したときには、いずれのリフィル又はシール部材も前進していない安定的な状態となる。したがって使用者は、筆記が終わった後に操作部材を適切な量だけ回転させて意図的にシール部材を前進させ、それによって軸筒の先端開口を閉鎖する必要がある。この操作を失念すると、軸筒の先端開口が開放されたままとなり、先端開口を介したインクの蒸発、ひいては筆記不良の問題が生じる。また、この操作も両手で行わなければならず、面倒である。
【0007】
本発明は、未使用時において、軸筒の先端開口を簡単且つ確実に閉鎖することが可能な多芯式筆記具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、軸筒と、筆記体が接続されたノック部材と、前記軸筒の前端開口を閉鎖可能な閉鎖部を備えたシール部材と、伝達部材と、を具備し、筆記状態にある前記ノック部材を後退させると、前記伝達部材を介して前記シール部材を前進させて、前記閉鎖部が前記前端開口を閉鎖するシール状態とし、且つ、非筆記状態にある前記ノック部材を前進させると、前記伝達部材を介して前記シール部材を後退させて、前記閉鎖部が前記前端開口を開放するシール解除状態とするように、前記伝達部材が構成されていることを特徴とする多芯式筆記具が提供される。
【0009】
前記ノック部材がノックカム部を有し、前記シール部材がシールカム部を有し、前記伝達部材が、前記ノックカム部と協働するノックカム面及び前記シールカム部と協働するシールカム面を有する伝達カムであってもよい。前記ノックカム面及び前記シールカム面が、周方向に沿って互いに反対方向に傾斜する斜面であってもよい。前記伝達カムが円筒状に形成されていてもよい。前記シール部材が前方に付勢されていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の態様によれば、未使用時において、軸筒の先端開口を簡単且つ確実に閉鎖することが可能な多芯式筆記具を提供するという共通の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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