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公開番号
2024163823
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-22
出願番号
2023081748
出願日
2023-05-17
発明の名称
空気質監視および制御システム
出願人
ザ エスワイ-クロン カンパニー エルエルシー
代理人
弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類
F24F
7/007 20060101AFI20241115BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約
【課題】包囲体内の空気質を監視および制御するための空気質監視および制御システムに関する。
【解決手段】包囲体内に少なくとも1つのセンサを設ける工程と、少なくとも1つのセンサからデータを受信するように構成されたアドバイザモジュールを設ける工程と、包囲体の内側と外側との間の空気を調節する少なくとも1つの空気流制御バルブを設ける工程と、アドバイザモジュールによって、包囲体内の空気質を管理するために、少なくとも1つのセンサから受信したデータに基づいて少なくとも1つの空気流制御バルブを制御する工程と、を含む。代替的に、少なくとも1つのセンサは粉塵センサを含むように設ける工程と、前記粉塵センサからデータを受信するように構成されたアドバイザモジュールを設ける工程と、包囲体にスタンドアロン型の再循環濾過装置を設ける工程と、前記データに基づいて前記再循環濾過装置またはHVACファンが制御する工程と、を含む。
【選択図】図1A
特許請求の範囲
【請求項1】
空気質監視および制御方法であって、
包囲体内に少なくとも1つのセンサを設ける工程と、
前記少なくとも1つのセンサからデータを受信するように構成されたアドバイザモジュールを設ける工程と、
前記包囲体の内側と外側との間の空気を調節する少なくとも1つの空気流制御バルブを設ける工程と、
前記アドバイザモジュールによって、前記包囲体内の空気質を管理するために、前記少なくとも1つのセンサから受信した前記データに基づいて前記少なくとも1つの空気流制御バルブを制御する工程と、を含む、空気質監視および制御方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記少なくとも1つの空気流制御バルブが、吸気バルブおよび排気バルブを含み、
前記アドバイザモジュールが、前記少なくとも1つのセンサから受信した前記データに基づいて、前記吸気バルブおよび前記排気バルブのうちの少なくとも1つを制御する、請求項1に記載の空気質監視および制御方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのセンサが、圧力センサ、CO
2
センサ、粉塵センサ、および/または温度センサを含み、
前記少なくとも1つのセンサが、前記アドバイザモジュールに設けられる、または、前記包囲体内の前記アドバイザモジュールから離間した位置に設けられる、請求項1に記載の空気質監視および制御方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのセンサが複数のセンサを含み、
前記複数のセンサのうちの少なくとも1つが前記アドバイザモジュールに設けられる、請求項1に記載の空気質監視および制御方法。
【請求項5】
前記複数のセンサが、圧力センサ、CO
2
センサ、粉塵センサ、および温度センサのうちの少なくとも2つを含む、請求項4に記載の空気質監視および制御方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの空気流制御バルブが、単一の空気流制御バルブであり、前記包囲体の吸気口および前記包囲体の排気口のうちの一方に設けられた、吸気バルブまたは排気バルブであり、
前記吸気口および前記排気口のうちの他方には、手動バルブ、すなわち開口が設けられる、請求項1に記載の空気質監視および制御方法。
【請求項7】
前記包囲体にスタンドアロン型の再循環濾過装置を設ける工程と、
前記アドバイザモジュールによって、前記包囲体内の空気質を制御するために、前記少なくとも1つのセンサから受信した前記データに基づいて前記スタンドアロン型の再循環濾過装置を制御する工程と、をさらに含む、請求項1に記載の空気質監視および制御方法。
【請求項8】
空気流量測定データを含む空気流量測定信号を、所定の間隔で前記アドバイザモジュールに送信するように構成された排気流量測定装置を設ける工程と、
前記アドバイザモジュールによって、前記排気流量測定装置から受信した前記空気流量測定データに基づいて前記少なくとも1つの空気流量制御バルブを制御する工程と、をさらに含む、請求項1に記載の空気質監視および制御方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの空気流制御バルブが、単一の空気流制御バルブであり、前記包囲体の吸気口に設けられた吸気バルブであり、
前記排気流量測定装置が前記包囲体の排気開口に設けられる、請求項8に記載の空気質監視および制御方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの空気流制御バルブが吸気バルブおよび排気バルブを含み、
前記吸気バルブが前記包囲体の吸気口に設けられ、
前記排気バルブおよび前記排気流量測定装置が前記包囲体の排気口に設けられる、請求項8に記載の空気質監視および制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両キャビンなどの、包囲体内の空気質を監視および制御するための空気質監視および制御システムに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
包囲体内の空気質を維持するためには、複数の環境条件を維持すべきである。従来、これには、たとえば車両キャビン(「キャブ(cab)」とも呼ばれる)などの包囲体内で、オペレータが息を吐き出すことによって生じるCO
2
の濃度などの、特定の変数を制御することができないことによる問題を提示している。新鮮な空気の取り込みおよびキャブの漏れも、測定および制御が困難になっている追加の変数である。キャブ内に粉塵が入らないようにするためには、キャブを継続的な正圧下に置くべきである。キャブ内に粉塵が入らないようにしながらの継続的かつ一貫した加圧は、空気フィルタ上の埃溜まり、HVAC送風機制御装置とのオペレータインターフェース、ドアや窓の開口、およびキャブ内に持ち込まれたオペレータの衣服上の粉塵などの、変動要因が原因で、静的システムでは達成することが困難である。
【0003】
複数の環境条件に対処するこれまでの試みは、環境上のキャブの実際の動作条件に対処し、現在の国際的な空気質基準を満たすには不十分である。たとえば、キャブ内での圧力センサ、圧力スイッチ、およびCO
2
センサの使用は、概して、一体化されておらず、現在の解決策には、複数のセンサのデータに応答する空気バルブ制御(特に一緒に動作する複数のバルブ)や、積極的で包括的なキャブの空気質監視および制御システムのための周辺機器の電子ベースのシャットオン/オフは組み込まれていない。
【0004】
本技術分野における別の問題は、吸気が換気システムを通過するときに、換気配管およびHVACシステム、すなわち、送風機モータ、蒸発器、およびヒータコアによって作り出される流れの抵抗に遭遇することである。漏れがあると吸気は逃げ、漏れが配管またはHVACシステム内にある場合、包囲体の外部または上流に漏れが生じ得る。したがって、包囲体内の空気量を判定するために従来使用されている吸気時の測定空気量は、包囲体に入る空気量と同じでない可能性がある。安全な呼吸のために包囲体に到達しなければならない吸気のたとえば25CFMの最低要件では、包囲体に入る前に測定されていない可能性のある漏れを克服するために追加の吸気が提供されない限り、関連システムは最低要件が満たされていることを保証することはできない。いくつかの関連システムで起こるように、追加の吸気で補うことは、結果として、フィルタの寿命を短くし、システムに対して追加のエネルギーを消費し、過圧を引き起こしかねない。本開示の発明者らは、この課題に対する解決策が、包囲体からの排気流量を測定することにあることを発見した。これは、関連システムにおけるように、密閉されていないバリアまたは不注意による空気の侵入によって漏れが発生した場合には不可能である。本開示では、当該技術分野の課題は、部分的に、包囲体を密閉して大幅な加圧を可能にすると同時に、包囲体を出る空気が、制御下にある開口(たとえば排気バルブ)、または最低でも、測定することができる空気を方向付ける開口(たとえば手動バルブまたは開いた開口)を通過すべきことを確保することで解決される。排気バルブを使用して、周囲気圧と流路内の圧力との間の差圧が検出され得る。この検出されたデータから、制御された包囲体漏れ流路(すなわち排気バルブ)を通過する空気量が判定され得、以下で論じられるように吸気量を調整する動作を実行することができる。
【0005】
また、関連システムは、包囲体の加圧を生成および維持するために、もっぱら吸気流を使用する。関連システムの包囲体内の圧力レベルは、吸気量を増減することによってのみ維持される。したがって、空気交換を促進するために吸気を増やすと、加圧が望ましくないレベルまで上昇する可能性があるため、関連システムは包囲体を介する最適な空気交換を促進することができない。本開示は、吸気バルブおよび/または排気バルブを開閉することによって包囲体の圧力を調整する能力によってこの課題を解決する。そうすることで、包囲体内の空気交換率を高めながら、吸気量および排気量を増やして、包囲体の圧力を一定レベルに維持することが可能になる。このアプローチによって利点のある効果が生み出される。具体的には、排気された空気流によって微粒子がより迅速に包囲体から排出され、吸気流の増加によって包囲体内のCO
2
の希釈が加速される。吸気バルブおよび排気バルブを適切に調整することで、低濃度のCO
2
、および包囲体の圧力の許容可能なレベルを維持しながら、微粒子を継続的に排出する速度で空気交換が最適化される。これらの同時制御は、本開示に特有のものであるが、多変数制御能力の一例にすぎない。
【0006】
関連システムでは、概して、一度に単一の変数のみを指定することが可能である。これは、不利な、画一主義的なアプローチである。対照的に、本開示では、制御の階層が、意図された用途および本発明の実施形態に基づいて、統合システムロジックを促進し、CO
2
(または他の有毒ガス)、粉塵、圧力、気流の相対温度、およびシステムのエネルギー使用量を含む、許容範囲内のいくつかの変数の監視、調整、および維持を可能にする。
【0007】
本開示の監視システムおよびバルブは、包囲体の空気質の向上を支援するために、複数の製造業者の範囲にわたる、いくつかの従来の吸気システムとともに利用することができる。吸気システムは、カテゴリとして、加圧式送風機、加圧装置、プレクリーナ、外気濾過システム、および/または、これらの任意の組み合わせを含むと解釈されるべきである。
【0008】
さらに、本開示の監視システムおよびバルブは、複数の製造業者の範囲にわたる従来のHVACシステムとともに、または、HVACシステムが設置されずに利用することもできる。
【0009】
監視および制御システムは、LAN/WAN、WiFi、Bluetooth、携帯電話アプリケーションもしくはユーザ端末、無線機能、汎用パケット無線サービス(GPRS)、または他の適切な通信手段を介して、データを記録および送信する能力を有する。バルブの移動または動作に特有のデータは、システム関連のデバイスおよびセンサからのデータと組み合わせて、またはそれらから独立して報告(送信)され得る。アドバイザモジュールによって受信されるそのような情報を送信する例は、全体が引用により本明細書に組み込まれる、2018年6月29日に出願された米国特許出願第16/022,941号(現在では2020年12月1日に特許査定を受けた米国特許第10,850,222号)を参照して理解され得る。
【発明の概要】
【0010】
本明細書に記載される広範な発明原理の例示的な実施形態は、空気流(および当該空気流の相対温度)、CO
2
(および/または他のガス)、キャブの圧力、および粉塵濃度などのパラメータを制御するために、吸気バルブおよび排気バルブおよび/またはスタンドアロン型の再循環濾過装置などの、キャブ内外のデバイスを積極的に監視、調整、および維持する包括的なキャブの空気質監視および制御システムを提供することで前述の課題に対処する。
(【0011】以降は省略されています)
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