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公開番号2024159091
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074856
出願日2023-04-28
発明の名称集塵装置
出願人アマノ株式会社
代理人個人,個人
主分類F24F 8/80 20210101AFI20241031BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】経済的な負担を軽減すると共に、作業者の作業環境や作業設備の設置環境の改善に掛かる時間を抑制する室内用の集塵装置を提供する。
【解決手段】
集塵装置1は、筐体2と、室内の空気を吸引して排気側に送り出す吸引部3と、吸引空気中の塵埃を除塵する少なくとも1つの電気集塵部21、41と、室内の環境状況を検知する環境検知部10と、吸引空気の排気流路を分岐する分岐部5と、吸引部3、電気集塵部、環境検知部10および分岐部5を制御する制御部50と、を備える。筐体2は、室内での循環のために排気する第1排気流路13aと、室内での送風のために排気する第2排気流路13bとを有する。制御部50は、環境検知部10の検知結果に応じて分岐部5を制御して、第1排気流路13aを経由する排気と、第2排気流路13bを経由する排気と、第1排気流路13aおよび第2排気流路13bを経由する排気との何れかに切り換える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
室内で空気中の塵埃を吸引除塵する集塵装置であって、
筐体と、
前記室内の空気を前記筐体の内部に吸引して排気側に送り出す吸引部と、
吸引空気中の塵埃を除塵する少なくとも1つの電気集塵部と、
前記室内の環境状況を検知する環境検知部と、
吸引空気の排気流路を分岐する分岐部と、
前記吸引部、前記電気集塵部、前記環境検知部および前記分岐部を制御する制御部と、を備え、
前記筐体は、前記排気流路として、前記室内での循環のために排気する第1排気流路と、前記室内での送風のために排気する第2排気流路とを有し、
前記制御部は、前記環境検知部の検知結果に応じて前記分岐部を制御して、前記第1排気流路を経由する排気と、前記第2排気流路を経由する排気と、前記第1排気流路および前記第2排気流路を経由する排気との何れかに切り換えることを特徴とする集塵装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記環境検知部は、前記環境状況として、前記室内における塵埃濃度と、前記室内における送風対象の存在と、前記送風対象の稼働状況との内、少なくとも1つを検知することを特徴とする請求項1に記載の集塵装置。
【請求項3】
前記第2排気流路には、前記電気集塵部と、前記筐体の外部に向かう排気の風向を変更する風向変更部とが設けられることを特徴とする請求項1に記載の集塵装置。
【請求項4】
少なくとも1つの前記電気集塵部として、吸引空気の流通方向において前記第1排気流路および前記第2排気流路よりも上流側に設けられる主電気集塵部と、前記第2排気流路に設けられる追加電気集塵部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の集塵装置。
【請求項5】
前記主電気集塵部は、針電極の放電極からなる主荷電極を備え、
前記追加電気集塵部は、ブラシ電極の放電極からなる追加荷電極を備えることを特徴とする請求項4に記載の集塵装置。
【請求項6】
前記主電気集塵部は、主荷電極に対して7KV~10KVの印加電圧を印加し、
前記追加電気集塵部は、追加荷電極に対して4KV~6KVの印加電圧を印加することを特徴とする請求項4に記載の集塵装置。
【請求項7】
前記主電気集塵部は、吸引空気の流通方向を遮るように配置される接地電極と、吸引空気の流通方向において当該接地電極よりも下流側に所定距離を離間して配置される放電極とを有する主荷電極を備え、
前記主荷電極の前記接地電極は、吸引空気を通過させる多数の開口部を有し、
前記主荷電極の前記放電極は、放電点が前記開口部の中心に対応するように配置され、
前記追加電気集塵部は、吸引空気の流通方向と平行に配置される接地電極と、当該接地電極と平行に配置される放電極とを有する追加荷電極を備え、
前記追加荷電極の前記接地電極と前記放電極とは、所定距離を離間して配置されることを特徴とする請求項4に記載の集塵装置。
【請求項8】
前記主電気集塵部および前記追加電気集塵部は、高電圧を印加して発生させたコロナ放電により吸引空気中の塵埃を帯電させ、前記コロナ放電の放電極性をプラスまたはマイナスの何れかに設定することを特徴とする請求項4に記載の集塵装置。
【請求項9】
前記主電気集塵部は、コロナ放電により吸引空気中の塵埃を帯電させる主荷電極を備え、
前記主電気集塵部および前記追加電気集塵部は、前記主荷電極で帯電させた塵埃を、強電界を発生させて捕集する主集塵極および追加集塵極をそれぞれ備えることを特徴とする請求項4に記載の集塵装置。
【請求項10】
前記環境検知部は、前記室内の空気中の塵埃の濃度を計測する塵埃濃度計であり、
前記制御部は、前記塵埃濃度計の計測値が所定の濃度閾値未満である場合に、当該集塵装置を起動したまま前記電気集塵部を停止することを特徴とする請求項1に記載の集塵装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、室内において空気中の塵埃を吸引除塵する集塵装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、レーザー加工機などの自動加工設備(作業設備)を備えた機械工場などの、部品の加工作業を行う工場内では、加工作業によって塵埃が発生して作業者の作業環境や作業設備の設置環境が悪化するため、このような塵埃から作業者や作業設備を保護する必要がある。そのため、作業設備の周辺に塵埃を吸引除去する室内用の集塵装置を設置することが多い。その際に、集塵装置を効率的に稼働させるために、人の存在の有無に応じて運転状態を可変する集塵装置がある。
【0003】
例えば、特許文献1では、室内用集塵装置は、室内に設置され風向および風量を変化させ室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、室内の人の存在を検知する人検知部とを備える。当該室内用集塵装置は、送風手段および集塵手段が互いに連携制御し風向および風量を変化させることで、それぞれの気流から集塵気流を生成すると共に、人検知手段により室内に人が所定時間以上不在であることを検知した場合に、不在動作モードとして一定時間毎に生成した集塵気流の方向を変更し室内の塵埃を集塵気流に乗せて集塵手段で集塵する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-196593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような従来技術の室内用の集塵装置は、家庭などの室内で使用されることを想定しており、室内全体に気流を発生させ、床面に落ちた塵埃を気流に乗せて集塵する。しかしながら、自動加工設備を備えた機械工場では広い室内空間を有するので、従来技術のような集塵装置を室内に1台設置しただけでは、室内全体に気流を発生させて効率よく集塵することができず、複数の集塵装置を室内に設置することが必要となる。
【0006】
また、従来技術の室内用の集塵装置では、含塵空気の1パスの処理によって99%以上の高い除塵率を実現するためには、大型の除塵部が必要となるので装置が大型化してしまう。更に、機械工場内で複数の大型集塵装置を運用するためには経済的な負担が大きくなるので、除塵率を下げた適切な大きさの集塵装置を運用することで経済的な負担を軽減させる必要があるが、その場合、機械工場内の塵埃の集塵などによって作業者の作業環境や作業設備の設置環境を改善するのに時間が掛かってしまう。
【0007】
本発明は、上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、経済的な負担を軽減すると共に、作業者の作業環境や作業設備の設置環境の改善に掛かる時間を抑制することができる室内用の集塵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の第1の集塵装置は、室内で空気中の塵埃を吸引除塵する集塵装置であって、筐体と、前記室内の空気を前記筐体の内部に吸引して排気側に送り出す吸引部と、吸引空気中の塵埃を除塵する少なくとも1つの電気集塵部と、前記室内の環境状況を検知する環境検知部と、吸引空気の排気流路を分岐する分岐部と、前記吸引部、前記電気集塵部、前記環境検知部および前記分岐部を制御する制御部と、を備え、前記筐体は、前記排気流路として、前記室内での循環のために排気する第1排気流路と、前記室内での送風のために排気する第2排気流路とを有し、前記制御部は、前記環境検知部の検知結果に応じて前記分岐部を制御して、前記第1排気流路を経由する排気と、前記第2排気流路を経由する排気と、前記第1排気流路および前記第2排気流路を経由する排気との何れかに切り換えることを特徴とする。
【0009】
本発明の第1の集塵装置によれば、工場などの室内の含塵空気を除塵した後、第1排気流路を介して循環処理させる構成にすることで、集塵装置の装置全体を小型化することができ、経済性および効率性を向上することができる。また、集塵装置は、排気の一部を第2排気流路に分岐して、高度に浄化して作業者や加工機に向けて排気することで、集塵装置の周りの空気を素早く清浄に保つことができ、室内の作業環境を素早く改善することができる。
【0010】
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の集塵装置は、前記環境検知部は、前記環境状況として、前記室内における塵埃濃度と、前記室内における送風対象の存在と、前記送風対象の稼働状況との内、少なくとも1つを検知する。
(【0011】以降は省略されています)

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