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公開番号2024142004
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023053936
出願日2023-03-29
発明の名称熱交換器
出願人リンナイ株式会社
代理人弁理士法人青莪
主分類F24H 9/00 20220101AFI20241003BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】吸熱フィン2とバーリング加工された吸熱フィンの貫通孔22に貫通する吸熱管3とを有する熱交換器であって、貫通孔22のバーリング壁23が欠落した欠落部24の上方に位置するロー材保持部25に保持されるロー材8を溶融させたときに、溶融ロー材が欠落部24からバーリング壁23と吸熱管3との間に浸透するようにしたものにおいて、欠落部24に流下する溶融ロー材の割合を増加して、コストダウンを図ることができるようにする。
【解決手段】ロー材保持部25は、欠落部24よりも上方に所定距離延出されて、略全幅に亘りロー材8を保持するように形成される。また、吸熱フィン2に、ロー材保持部25の両脇に位置する下方に窪む切欠き部26を形成する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
加熱流体により加熱される熱交換器であって、
内部に加熱流体が流れる角筒状の筐体と、筐体内の加熱流体の流れ方向に交差する直交2方向をX軸方向及びY軸方向として、筐体内にX軸方向に積層して配置された複数の吸熱フィンと、これら吸熱フィン及び筐体のX軸方向両側の側板をX軸方向に貫通し、内部に被加熱流体が流れる複数の吸熱管とを備え、
吸熱フィンに開設される吸熱管が貫通する貫通孔は、当該貫通孔の孔縁からX軸方向に突出するバーリング壁が設けられるバーリング加工孔で構成され、貫通孔の加熱流体の流れ方向上流側と下流側との一方に位置する部分は、バーリング壁が欠落した欠落部に形成され、吸熱フィンに、欠落部に対し加熱流体の流れ方向に隣接して、ロー材を保持するロー材保持部が設けられ、ロー材保持部を貫通孔よりも上方に位置させた状態でロー材を溶融させたときに、ロー材保持部から流下する溶融ロー材が欠落部からバーリング壁と吸熱管との間に浸透するようにしたものにおいて、
ロー材保持部は、当該ロー材保持部を貫通孔よりも上方に位置させた状態において、欠落部よりも上方に所定距離延出されて、Y軸方向略全幅に亘りロー材を保持するように形成され、吸熱フィンに、ロー材保持部のY軸方向両脇に位置する切欠き部が形成され、切欠き部は、ロー材保持部を貫通孔よりも上方に位置させた状態において、ロー材保持部及び切欠き部のY軸方向外側に隣接する吸熱フィンの部分よりも下方に窪むように切り欠かれていることを特徴とする熱交換器。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
前記欠落部のY軸方向各側のコーナ部に、前記吸熱管の外周面に欠落部において対向する前記貫通孔の周面部分から欠落部を向く前記バーリング壁のY軸方向側面に亘って連続するねじられた連続面が存在することを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
【請求項3】
前記欠落部のY軸方向幅は、前記ロー材保持部のY軸方向幅よりも狭いことを特徴とする請求項1又は2記載の熱交換器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱流体により加熱される熱交換器であって、内部に加熱流体が流れる角筒状の筐体と、筐体内の加熱流体の流れ方向に交差する直交2方向をX軸方向及びY軸方向として、筐体内にX軸方向に積層して配置された複数の吸熱フィンと、これら吸熱フィン及び筐体のX軸方向両側の側板をX軸方向に貫通し、内部に被加熱流体が流れる複数の吸熱管とを備えるものに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
元来、この種の熱交換器においては、吸熱フィンに開設される吸熱管が貫通する貫通孔を、当該貫通孔の孔縁からX軸方向に突出するバーリング壁が設けられるバーリング加工孔で構成している。貫通孔の加熱流体の流れ方向上流側と下流側との一方に位置する部分は、バーリング壁が欠落した欠落部に形成されている。また、吸熱フィンに、欠落部に対し加熱流体の流れ方向に隣接して、ロー材を保持するロー材保持部を設けている。そして、ロー材保持部を貫通孔よりも上方に位置させた状態でロー材を溶融させたときに、ロー材保持部から流下する溶融ロー材が欠落部からバーリング壁と吸熱管との間に浸透して、吸熱フィンと吸熱管とがバーリング壁においてロー付けされるようにしている。
【0003】
ここで、従来、ロー材保持部を、貫通孔よりも上方に位置させた状態において、貫通孔に向けて下方に円弧状に窪むように形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-63089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来例のものでは、ロー材保持部にロー材を確実に保持できるものの、以下の不具合を生ずることが判明した。即ち、ロー材保持部から溶融ロー材が吸熱フィンの側面を伝って流下する際、溶融ロー材は、ロー材保持部の縁から当該縁の法線方向に離れる方向の方向成分を持って流れ易い。そのため、円弧状に窪むロー材保持部の底部から立ち上がるY軸方向各側の側縁から流れ出す溶融ロー材が当該側縁から離れる方向、即ち、Y軸方向外方に向かう方向成分を持って流れ、欠落部に流下しにくくなる。その結果、欠落部に流下する溶融ロー材の割合が減少して、ロー材の使用量を増加せざるを得なくなり、コストアップの要因になる。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、欠落部に流下する溶融ロー材の割合を増加して、コストダウンを図ることができるようにした熱交換器を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、加熱流体により加熱される熱交換器であって、内部に加熱流体が流れる角筒状の筐体と、筐体内の加熱流体の流れ方向に交差する直交2方向をX軸方向及びY軸方向として、筐体内にX軸方向に積層して配置された複数の吸熱フィンと、これら吸熱フィン及び筐体のX軸方向両側の側板をX軸方向に貫通し、内部に被加熱流体が流れる複数の吸熱管とを備え、吸熱フィンに開設される吸熱管が貫通する貫通孔は、当該貫通孔の孔縁からX軸方向に突出するバーリング壁が設けられるバーリング加工孔で構成され、貫通孔の加熱流体の流れ方向上流側と下流側との一方に位置する部分は、バーリング壁が欠落した欠落部に形成され、吸熱フィンに、欠落部に対し加熱流体の流れ方向に隣接して、ロー材を保持するロー材保持部が設けられ、ロー材保持部を貫通孔よりも上方に位置させた状態でロー材を溶融させたときに、ロー材保持部から流下する溶融ロー材が欠落部からバーリング壁と吸熱管との間に浸透するようにしたものにおいて、ロー材保持部は、当該ロー材保持部を貫通孔よりも上方に位置させた状態において、欠落部よりも上方に所定距離延出されて、Y軸方向略全幅に亘りロー材を保持するように形成され、吸熱フィンに、ロー材保持部のY軸方向両脇に位置する切欠き部が形成され、切欠き部は、ロー材保持部を貫通孔よりも上方に位置させた状態において、ロー材保持部及び切欠き部のY軸方向外側に隣接する吸熱フィンの部分よりも下方に窪むように切り欠かれていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、ロー材保持部のY軸方向の各側部から流下する溶融ロー材が、切欠き部側の側縁から離れる方向、即ち、Y軸方向内方に向かう方向成分を持つ。そのため、ロー材保持部のY軸方向各側部から流下する溶融ロー材もロー材保持部のY軸方向中央部の真下に近付くように流れる。その結果、ロー材保持部の下に位置する欠落部に流下する溶融ロー材の割合が増加することになり、ロー材の使用量を減らしてコストダウンを図ることができる。
【0009】
また、本発明においては、欠落部のY軸方向各側のコーナ部に、吸熱管の外周面に欠落部において対向する貫通孔の周面部分から欠落部を向くバーリング壁のY軸方向側面に亘って連続するねじられた連続面が存在することが望ましい。ここで、通常は、後記詳述する如く、欠落部のY軸方向両側の各コーナ部に、貫通孔の上記周面部分とバーリング壁の上記Y軸方向側面とを縁切りする凹欠部を形成しているが、これでは、欠落部に流下した溶融ロー材の一部が凹欠部に流入してここに留まり、バーリング壁と吸熱管との間に浸透する溶融ロー材の量が減少してしまう。これに対し、欠落部のY軸方向両側の各コーナ部に、凹欠部を形成せずに、上記の如くねじられた連続面が存在するようにすれば、バーリング壁と吸熱管との間に浸透する溶融ロー材の量が凹欠部への流入で減少することがなく、有利である。
【0010】
また、本発明において、欠落部のY軸方向幅は、ロー材保持部のY軸方向幅よりも狭いことが望ましい。ここで、ロー付け時にY軸方向が水平にならずに傾いていると、欠落部に流下した溶融ロー材が下り勾配側に片寄る。そして、欠落部のY軸方向幅が広いと、欠落部の上り勾配側に隣接するバーリング壁から溶融ロー材が離れて、このバーリング壁と吸熱管との間に溶融ロー材が浸透せず、ロー付け不良を生じてしまう。これに対し、欠落部のY軸方向幅を上記の如く狭くすれば、欠落部の上り勾配側に隣接するバーリング壁から溶融ロー材が離れて、ロー付け不良を生ずることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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