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公開番号2024148897
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062466
出願日2023-04-07
発明の名称空調装置
出願人リンナイ株式会社
代理人個人,個人
主分類F24H 9/06 20060101AFI20241010BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】予期しない異常状態でモータケースの電気配線部に火炎が形成された場合でも、火炎による延焼を防止して、安全性を向上させる。
【解決手段】モータケース82の外周面84に、電線Lが延設される電気配線部85を設け、モータカバー2を、樹脂材料で形成された第1支持部20と、第1支持部20よりも高難燃性材料で形成された第2支持部50とから構成し、第2支持部50の電気配線部85に対向する箇所に径方向に離隔する外方に凹ませた凹部62を設け、凹部62と周方向に離れた位置に設けられた引き出し部70から電線Lを引き出す。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項１】
外装ケーシング内に、熱媒が流通する熱交換器と、熱交換器に空気を流通させて室内に供給する送風ファンと、送風ファンを回転させるモータを収容する円筒状のモータケースと、モータケースを支持し、モータケースを覆うように設けられるモータカバーとを有する空調装置であって、
モータケースは、モータケースの外周面に、モータケース内部の回路基板とモータカバー外部の接続対象とを電気的に接続する電線が延設される電気配線部を有し、
モータカバーは、樹脂材料で形成された第１支持部と、第１支持部よりも高難燃性材料で形成された第２支持部とを少なくとも有し、
第２支持部は、少なくともモータケースの電気配線部に対向する箇所に、電気配線部からモータケースの径方向に離隔する外方に凹ませた凹部を有しており、
電気配線部から延びる電線は、第２支持部の凹部とモータケースの周方向に離れた位置に設けられたモータカバーの引き出し部からモータカバー外部へ引き出される空調装置。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
請求項１に記載の空調装置において、
電気配線部を含むモータケースの外周面の一定範囲の配線周辺部と配線周辺部にモータケースの径方向で対向する第２支持部の凹部の内面との間の距離は、配線周辺部以外のモータケースの外周面の非配線周辺部と非配線周辺部にモータケースの径方向で対向するモータカバーの内面との間の距離よりも大きい空調装置。
【請求項３】
請求項１または２に記載の空調装置において、
モータケースは、モータ軸が水平方向に延び、電気配線部が鉛直方向におけるモータケースの外周面の頂部からモータケースの周方向に所定の傾斜角度、離れるように配設され、
モータカバーは、引き出し部が電気配線部よりも下方に位置するように配設され、
電気配線部から延びる電線は、電気配線部から下方に屈曲して、引き出し部からモータカバー外部に引き出され、
電線の屈曲部が、第２支持部の凹部の内面に接触しない空調装置。
【請求項４】
請求項３に記載の空調装置において、
モータカバーは、モータケースの径方向に分割された第１支持部と第２支持部とを接続して構成され、
モータケースの上方の外周面に対向する接続部で、第１支持部の先端部と第２支持部の先端部とは印籠継ぎで接続され、
第１支持部と第２支持部とは、モータケースの上方の外周面に対向する接続部が、モータケースの外周面の頂部を通る鉛直線に対してモータケースの周方向で電気配線部と反対に位置するように設けられている空調装置。
【請求項５】
請求項４に記載の空調装置において、
第１支持部は、モータケースの上方の外周面に対向する接続部で、モータケースの径方向の外方に凹む段差部と、段差部の先端からモータケースの径方向の外方に延びる第１接続端面とを有し、
第２支持部は、モータケースの上方の外周面に対向する接続部で、第１支持部に向かって突出する突条部と、突条部の基端からモータケースの径方向の外方に延びる第２接続端面とを有し、
第１支持部と第２支持部とは、モータケースの上方の外周面に対向する接続部で、第１支持部の段差部に第２支持部の突条部が内方側から係合し、第１支持部の第１接続端面と第２支持部の第２接続端面とが面接触するように設けられている空調装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、空調装置に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
浴室暖房乾燥機などの空調装置は、外装ケーシング内に、熱交換器と、送風ファンと、送風ファンを回転させるモータとを備えている。この種の空調装置では、予期しない異常状態に起因した発火による延焼を防止する必要がある。例えば、特許文献１では、モータケース内の回路基板と電気的に接続された電気配線部からモータケース内部に水が浸入して、モータケース内の回路基板が短絡することによる発火に対応するため、送風ファンを支持する支持壁部と一体に樹脂成形されたモータを支持するブラケット内に、電気配線部を覆う難燃性樹脂からなる延焼防止カバーを収容することが提案されている。
【０００３】
しかしながら、特許文献１のように、延焼防止カバーをブラケット内に収容するためには、大きなブラケットを形成する必要がある。外装ケーシング内のモータケース周辺には配管などの要素部品も収容されており、狭い空間しかないから、ブラケットの大きさにも制限がある。そのため、電気配線部と延焼防止カバーとの間の距離を大きく確保することが難しく、電気配線部に火炎が形成されると、火炎によって樹脂製の延焼防止カバーが直接、加熱される。また、電気配線部から延びる電線は延焼防止カバーから外部に引き出される。そのため、延焼防止カバーから電線を外部に引き出す引き出し部が電気配線部に近いと、火炎が電線を伝って引き出し部から延焼防止カバーの外部に漏出する。その結果、周辺の部品が延焼するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２２－１４７０６１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は上記課題を解決するものであり、本発明の目的は、予期しない異常状態でモータケースの電気配線部に火炎が形成された場合でも、火炎による延焼を防止して、安全性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本技術の第１の態様によれば、
外装ケーシング内に、熱媒が流通する熱交換器と、熱交換器に空気を流通させて室内に供給する送風ファンと、送風ファンを回転させるモータを収容する円筒状のモータケースと、モータケースを支持し、モータケースを覆うように設けられるモータカバーとを有する空調装置であって、
モータケースは、モータケースの外周面に、モータケース内部の回路基板とモータカバー外部の接続対象とを電気的に接続する電線が延設される電気配線部を有し、
モータカバーは、樹脂材料で形成された第１支持部と、第１支持部よりも高難燃性材料で形成された第２支持部とを少なくとも有し、
第２支持部は、少なくともモータケースの電気配線部に対向する箇所に、電気配線部からモータケースの径方向に離隔する外方に凹ませた凹部を有しており、
電気配線部から延びる電線は、第２支持部の凹部とモータケースの周方向に離れた位置に設けられたモータカバーの引き出し部からモータカバー外部へ引き出される空調装置が提供される。
【０００７】
上記第１の態様によれば、高難燃性の第２支持部は、少なくともモータケースの電気配線部に対向する箇所に電気配線部からモータケースの径方向に離隔する外方に凹ませた凹部を有しているから、仮に電気配線部に火炎が形成されても、火炎が第２支持部の凹部の内面に接触し難い。また、電線をモータカバー外部に引き出す引き出し部は、第２支持部の凹部とモータケースの周方向に離れた位置に設けられているから、引き出し部からモータカバー外部に火炎が漏出し難い。これにより、周辺の部品の延焼を抑えることができ、安全性を向上させることができる。
【０００８】
本技術の第２の態様によれば、上記第１の態様において、
電気配線部を含むモータケースの外周面の一定範囲の配線周辺部と配線周辺部にモータケースの径方向で対向する第２支持部の凹部の内面との間の距離は、配線周辺部以外のモータケースの外周面の非配線周辺部と非配線周辺部にモータケースの径方向で対向するモータカバーの内面との間の距離よりも大きい。
【０００９】
上記第２の態様によれば、モータケースとモータカバーとのモータケース径方向の隙間は配線周辺部で広がっているから、電気配線部から引き出し部に向かって屈曲して延びる電線の屈曲部を上記隙間に収容させることができる。一方、モータケースとモータカバーとのモータケース径方向の隙間は非配線周辺部で狭くなっているから、モータカバーの全体のサイズを小さくすることができる。これにより、コンパクトな空間にモータカバーを収容させることができる。
【００１０】
本技術の第３の態様によれば、
モータケースは、モータ軸が水平方向に延び、電気配線部が鉛直方向におけるモータケースの外周面の頂部からモータケースの周方向に所定の傾斜角度、離れるように配設され、
モータカバーは、引き出し部が電気配線部よりも下方に位置するように配設され、
電気配線部から延びる電線は、電気配線部から下方に屈曲して、引き出し部からモータカバー外部に引き出され、
電線の屈曲部が、第２支持部の凹部の内面に接触しない。
（【００１１】以降は省略されています）

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