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公開番号2024162639
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023078356
出願日2023-05-11
発明の名称複合シートおよび除湿剤
出願人帝人フロンティア株式会社
代理人個人
主分類B65D 65/40 20060101AFI20241114BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】潮解性物質を内包するための複合シートであり、潮解性物質が有する本来の吸湿特性を損なうことなく、コンパクトであり、かつ吸湿作用時に生じた潮解液が外部に漏出し難い複合シートおよび除湿剤を提供する。
【解決手段】潮解性物質を内包するための複合シートであって、吸水繊維と熱接着性繊維を含む不織布に透湿防水フイルムを積層してなる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
潮解性物質を内包するための複合シートであって、吸水繊維と熱接着性繊維を含む不織布に透湿防水フイルムを積層してなることを特徴とする複合シート。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記吸水繊維が、架橋ポリアクリル酸ナトリウム系繊維、またはアクリル繊維の表面を加水分解したアクリレート系繊維である、請求項1に記載の複合シート。
【請求項3】
前記透湿防水フイルムがポリオレフィン系樹脂からなる、請求項1に記載の複合シート。
【請求項4】
前記不織布の少なくとも片面に前記の吸水繊維を有しない不織布を積層してなる、請求項1に記載の複合シート。
【請求項5】
複合シートの厚さが0.1~2mmの範囲内である、請求項1に記載の複合シート。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の複合シートに潮解性物質を内包してなる除湿剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、潮解性物質を内包するための複合シートであり、潮解性物質が有する本来の吸湿特性を損なうことなく、コンパクトであり、かつ吸湿作用時に生じた潮解液が外部に漏出し難い複合シートおよび除湿剤に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ZEBやZEHと呼ばれる建物の普及が求められている。ZEB、ZEHは、建物内で消費されるエネルギーと、建物で作られるエネルギーとの収支をゼロにすることを目指した建物であり、その達成のために建物内にある窓は断熱性の良い2重構造にし、壁には断熱性の高い材料が使用されている。また、建物内で快適に過ごすために全館空調型の設備が設置されている。
【0003】
かかる建物では、クローゼットなどの収納スペースや設置物と壁の隙間などに湿気が溜まりやすく、その対策として塩化カルシウム等の潮解性物質を用いた除湿剤や多孔を有する生石灰やシリカゲルなどを利用した除湿剤を用いることが知られている(例えば特許文献1)。
【0004】
多孔を有する生石灰やシリカゲルなどを利用した除湿剤は、単位重量当たりの吸湿容量が潮解性物質に比べて低く、厳しい低湿度環境が要求される精密部品製造現場や低温倉庫などには適しておらず、塩化マグネシウム、塩化リチウム、酢酸カリウムなどの潮解性物質を利用した除湿剤(乾燥剤)が広く一般的に利用されてきた。
【0005】
塩化カルシウムのような潮解性物質を除湿成分として使用する除湿剤は、吸湿に伴って生じた潮解液が除湿剤より外部に漏出し易く、周囲の物質を汚染するなどの問題があるため、透湿度が低い防水透湿フイルムを用いて外部への滲みだしを低減する方法や、潮解液を溜めるタンクを備えた除湿具を設置する方法などが提案されている。
【0006】
しかしながら、前者の場合は、潮解液が外部に漏出し難くなるものの、吸湿速度が遅くなり除湿効果が損なわれるという問題があり、後者の場合は、電子部品や精密機械などの工業製品の輸送時に湿気から防御するために用いる際などに、設置スペースが必要となり、利便性が悪いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第3302716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、潮解性物質を内包するための複合シートであり、潮解性物質が有する本来の吸湿特性を損なうことなく、コンパクトであり、かつ吸湿作用時に生じた潮解液が外部に漏出し難い複合シートおよび除湿剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねることにより、本発明を完成するに至った。かくして、本発明によれば、以下の発明が提供される。
1.潮解性物質を内包するための複合シートであって、吸水繊維と熱接着性繊維を含む不織布に透湿防水フイルムを積層してなることを特徴とする複合シート。
2.前記吸水繊維が、架橋ポリアクリル酸ナトリウム系繊維、またはアクリル繊維の表面を加水分解したアクリレート系繊維である、上記1に記載の複合シート。
3.前記透湿防水フイルムがポリオレフィン系樹脂からなる、上記1または2に記載の複合シート。
4.前記不織布の少なくとも片面に前記の吸水繊維を有しない不織布を積層してなる、上記1~3のいずれかに記載の複合シート。
5.複合シートの厚さが0.1~2mmの範囲内である、上記1~4のいずれかに記載の複合シート。
6.上記1~5のいずれかに記載の複合シートに潮解性物質を内包してなる除湿剤。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、潮解性物質が内包するための複合シートであり、潮解性物質が有する本来の吸湿特性を損なうことなく、コンパクトであり、かつ吸湿作用時に生じた潮解液が外部に漏出し難い複合シートおよび除湿剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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