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公開番号2024112673
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-21
出願番号2023017882
出願日2023-02-08
発明の名称包装用紙
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類B65D 65/42 20060101AFI20240814BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】ヒートシール性を有し、デッドホールド性及び水蒸気バリア性を従来よりも両立して有する包装用紙を提供することである。
【解決手段】課題は、紙基材と、前記紙基材の少なくとも片面に対して第一塗工層と、前記第一塗工層に対して第二塗工層とを有し、前記第二塗工層が最表層に位置し、前記紙基材の密度が0.5g/cm3以上1.2g/cm3以下であり、前記第一塗工層が水分散性樹脂及び無機顔料を含有し、前記第二塗工層がアクリル系樹脂及びワックスを含有し、並びに第一塗工層及び第二塗工層を有する側の面を測定して得られるISO/DIS-15184:1996に準拠する引っ掻き硬度(鉛筆法)によって求められる塑性変形がHB以下である包装用紙によって解決できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
紙基材と、前記紙基材の少なくとも片面に対して第一塗工層と、前記第一塗工層に対して第二塗工層とを有し、前記第二塗工層が最表層に位置し、前記紙基材の密度が0.5g/cm

以上1.2g/cm

以下であり、前記第一塗工層が水分散性樹脂及び無機顔料を含有し、前記第二塗工層がアクリル系樹脂及びワックスを含有し、並びに第一塗工層及び第二塗工層を有する側の面を測定して得られるISO/DIS-15184:1996に準拠する引っ掻き硬度(鉛筆法)によって求められる塑性変形がHB以下である包装用紙。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば食品等の包装用途に使用するヒートシール性を有する包装用紙に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
例えば食品等の包装用途に使用する包装用紙は、封止及び包装形態等の加工を達成するためにヒートシール性を有するものがある。例えば、紙基材上にスチレンアクリル酸エステル系共重合樹脂を含有するヒートシール層を有する包装用途に好適なヒートシール紙が公知である(例えば、特許文献1参照)。
また、基材と、前記基材を被覆する被膜層と、前記被膜層上にシリカ層とを備え、前記被覆層が樹脂を含み、並びに前記シリカ層がシリカ微粒子を含む、耐油性および耐水性に加えて食品の硬質部分による破損を抑制できる食品包装シートが公知である(例えば、特許文献2参照)。特許文献2では、食品包装シートを温度25℃、相対湿度40%に保たれた高温高湿室に放置し、クレメンス型引掻き硬度試験機を用いてJIK K5600-5-4に従い引っかき硬度を測定することで傷つき性を評価する。特許文献2では、B以上の硬度であれば食品の硬質部分による破損に関して実用可能であるとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-070171号公報
特開2017-024787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
包装用紙及び包装フィルムのような包装材料には、包装材料の加工工程、包装工程及び包装体の運送工程における取扱においてデッドホールド性(ひねり又は折り曲げ等の変形を受けた状態を維持できる性質)が要求される。
一方、包装用紙には、食品等の被包装物の湿気による劣化を抑制する観点及び衛生的観点、並びに包装体の取り扱い易さの観点から、ヒートシール性だけでなく水蒸気バリア性を有するが必要である。
特許文献1に記載されるが如くのヒートシール紙では、ヒートシール性及びリサイクル時の離解性を良好にすることが目的であるために、デッドホールド性及び水蒸気バリア性の課題を含まない。
特許文献2に記載されるが如くの包装シートでは、耐油性及び耐水性を有すること並びに食品の硬質部分による破損を抑制することが目的であるために、デッドホールド性及び水蒸気バリア性の課題を含まない。
【0005】
樹脂製シート及び樹脂製フィルムと比べて、紙基材は、デッドホールド性に優れ及び水蒸気バリア性に劣る。一般に、包装用紙は、紙基材に対して水蒸気バリア性を発現する樹脂を含む塗工層又は基本的に樹脂から成るラミネート層を設けて水蒸気バリア性を得ることができる。しかしながら、前記塗工層及びラミネート層を設けた包装用紙では、従来、デッドホールド性を悪化する傾向にある。さらに、前記塗工層及びラミネート層を設けた用紙では、従来、ひねり又は折り曲げ等の変形を受けた部分の水蒸気バリア性が悪化する傾向にある。
【0006】
本発明の目的は、ヒートシール性を有し、デッドホールド性及び水蒸気バリア性を従来よりも両立して有する包装用紙を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、紙基材、ヒートシール性を発現する樹脂及び塗工層について検討を重ねた結果、本発明の完成に至った。すなわち、本発明の目的は以下によって達成される。
【0008】
[1]紙基材と、前記紙基材の少なくとも片面に対して第一塗工層と、前記第一塗工層に対して第二塗工層とを有し、前記第二塗工層が最表層に位置し、前記紙基材の密度が0.5g/cm

以上1.2g/cm

以下であり、前記第一塗工層が水分散性樹脂及び無機顔料を含有し、前記第二塗工層がアクリル系樹脂及びワックスを含有し、並びに第一塗工層及び第二塗工層を有する側の面を測定して得られるISO/DIS-15184:1996に準拠する引っ掻き硬度(鉛筆法)によって求められる塑性変形がHB以下である包装用紙。
【発明の効果】
【0009】
本発明の包装用紙は、ヒートシール性を有し、デッドホールド性及び水蒸気バリア性を従来よりも両立して有する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
包装用紙は、紙基材と、前記紙基材の少なくとも片面に対して第一塗工層と、前記第一塗工層に対して第二塗工層とを有し、なおかつ前記第二塗工層が最表層に位置する。すなわち、包装用紙は、紙基材に対して、紙基材に近い方から第一塗工層及び第二塗工層を有し、なおかつ第二塗工層が最表層となる。最表層となる第二塗工層がヒートシール性を発現する。
(【0011】以降は省略されています)

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