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公開番号2024161625
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-19
出願番号2024151140,2023570275
出願日2024-09-03,2023-07-21
発明の名称シメジ科又はタマバリタケ科食用キノコの栽培用培地、培地添加剤及び栄養強化方法
出願人学校法人 関西大学,ながの農業協同組合,株式会社キュープ
代理人弁理士法人柳野国際特許事務所
主分類A01G 18/20 20180101AFI20241112BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】機能性があるアミノ酸の含有量が増加されたシメジ科食用キノコ又はタマバリタケ科食用キノコを提供する。
【解決手段】栄養源としてD-アラニンを含有する、シメジ科又はタマバリタケ科食用キノコ栽培用の培地に種菌を接種することで栽培されて、機能性アミノ酸の含有量が増加されかつ呈味が向上された栄養強化食用キノコであって、前記食用キノコは、シメジ科又はタマバリタケ科であり、前記機能性アミノ酸は、L-グルタミン、L-アルギニン、L-オルニチン、L-アラニン、L-リシン及びL-メチオニンからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする栄養強化食用キノコ。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
栄養源としてD-アラニンを含有する、シメジ科又はタマバリタケ科食用キノコ栽培用の培地に種菌を接種することで栽培されて、機能性アミノ酸の含有量が増加されかつ呈味が向上された栄養強化食用キノコであって、
前記食用キノコは、シメジ科又はタマバリタケ科であり、
前記機能性アミノ酸は、L-グルタミン、L-アルギニン、L-オルニチン、L-アラニン、L-リシン及びL-メチオニンからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、栄養強化食用キノコ。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記シメジ科又はタマバリタケ科食用キノコ栽培用の培地がD-アラニンを10~50mM含有する、請求項1に記載の栄養強化食用キノコ。
【請求項3】
前記シメジ科又はタマバリタケ科食用キノコ栽培用の培地がD-アラニンとL-アラニンとを等量含むDL―アラニンを含む、請求項1に記載の栄養強化食用キノコ。
【請求項4】
D-アラニンを含有しない培地で栽培された食用キノコに比べてL-アルギニン、L-オルニチン、L-グルタミン、L-アラニン、L-リシン、又はL-メチオニンの含有量が1.2倍以上に増加された食用キノコであって、
食用キノコの種類がシメジ科食用キノコである、請求項1に記載の栄養強化食用キノコ。
【請求項5】
D-アラニンを含有しない培地で栽培された食用キノコに比べてL-オルニチン又はL-リシンの含有量が1.2倍以上に増加された食用キノコであって、
食用キノコの種類がタマバリタケ科食用キノコである、請求項1に記載の栄養強化食用キノコ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シメジ科又はタマバリタケ科食用キノコの栽培用培地、培地添加剤及び栄養強化方法に関する。また、本発明は、機能性のあるアミノ酸の含有量が増加された栄養強化食用キノコに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ブナシメジ、ホンシメジ等のシメジ科食用キノコ、エノキタケ等のタマバリタケ科食用キノコは、和、洋、中を問わず、様々な幅広い料理に使用できることから、使い勝手がよく、人気の食材である。また、近年の研究から、抗菌、抗ウイルス、コレステロール低下、血糖降下、血圧降下、抗血栓、リンパ球幼若化抑制、抗腫瘍等の様々な生理活性機能があることが報告されており、健康的な食材としての人気も高まっている。
【0003】
前記食用キノコは、水分、タンパク質、繊維質、無機質、ビタミン類等の主要成分、並びにアミノ酸、核酸、有機酸、糖、β-グルカン等の微量成分を含み、これらの成分がキノコの効能、味等に大きな影響を与えている。
【0004】
中でも、アミノ酸は有用な機能性を有することが明らかになっており、多数のアミノ酸を含有する食用キノコは、優れた機能性を有する食材とされている。
【0005】
さらに、機能性成分であるアミノ酸の含有量を増大させた食用キノコを栽培する方法についても報告されている。例えば、酵母細胞(特許文献1)、乾燥麦焼酎粕(特許文献2)を培地に用いることにより食用キノコ中のオルニチン等のアミノ酸成分の含有量を増加させる方法が知られている。
【0006】
ここで、アミノ酸の呈味については、グリシン、L-アラニン、L-トレオニン、L-プロリン、L-セリンは甘味、L-フェニルアラニン、L-チロシン、L-アルギニン、L-イソロイシン、L-ロイシン、L-バリン、L-メチオニン、L-リジンは苦味、L-グルタミンは旨味、L-グルタミン酸とL-アスパラギン酸は旨味と酸味を主に呈することが知られている。
そのため、キノコ中のL-アルギニンやL-オルニチン等の苦味を有するアミノ酸の含有量が増大した場合、そのキノコの呈味に影響が出る可能性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-008263号公報
特開2014-100112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、機能性があるアミノ酸の含有量が大きいシメジ科食用キノコ又はタマバリタケ科食用キノコを効率よく栽培するための培地及び前記培地添加剤を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、シメジ科食用キノコ又はタマバリタケ科食用キノコにおいて、機能性があるアミノ酸の含有量を増大させる、食用キノコの栄養強化方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、機能性があるアミノ酸の含有量が増加されたシメジ科食用キノコ又はタマバリタケ科食用キノコを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、機能性と呈味とを共に向上させた有用な食用キノコを開発すべく鋭意検討した結果、D-アラニンを培地に添加することにより、前記培地で栽培したシメジ科食用キノコ中のL-アルギニン、L-オルニチン等の機能性がありかつ苦味を有するアミノ酸の含有量が有意に増大すると共に、甘味を呈するL-グルタミンの含有量が増大することで、食用キノコの呈味が向上すること、また、前記培地で栽培したタマバリタケ科食用キノコ中のL-オルニチン、L-リシン等の機能性があるアミノ酸の含有量が有意に増大することを見出して、本発明を完成させた。
【0010】
本発明の要旨は、
[1]栄養源としてD-アラニンを含有する、シメジ科又はタマバリタケ科食用キノコ栽培用の培地、
[2]さらにL-アラニンを含有する、前記[1]に記載の培地、
[3]D-アラニンを含有する、シメジ科又はタマバリタケ科食用キノコ栽培用の培地添加剤、
[4]さらにL-アラニンを含有する、前記[3]に記載の培地添加剤、
[5]前記[1]又は[2]に記載の培地に、シメジ科又はタマバリタケ科食用キノコの種菌を接種する工程を有する、食用キノコの栽培方法、
[6]前記[3]又は[4]に記載の培地添加剤を、シメジ科又はタマバリタケ科食用キノコの菌体又は該菌体が生育している培地に接触させることを特徴とする、シメジ科又はタマバリタケ科食用キノコの栽培方法、
[7]D-アラニンを含有しない培地で栽培された食用キノコに比べてL-アルギニン、L-オルニチン又はL-グルタミンの含有量が1.2倍以上に強化された食用キノコであって、
食用キノコの種類がシメジ科食用キノコである、栄養強化食用キノコ、
[8]D-アラニンを含有しない培地で栽培された食用キノコに比べてL-オルニチン又はL-リシンの含有量が1.2倍以上に強化された食用キノコであって、
食用キノコの種類がタマバリタケ科食用キノコである、栄養強化食用キノコ
に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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